わかりやすい「経絡」と「経穴(ツボ)」1 2013/8/5

1.基本から分かる「経路」と「経穴(ツボ)」


さて今回から、ツボ治療、お灸治療の基礎的なお話をしようと思います。

「東洋医学、鍼灸治療は難しい経絡の流注(ルート)や三百以上もある経穴(ツボ)を覚えないといけないから大変でしょう?」

とおっしゃる方がいます。

確かに、国家試験を受けてプロの鍼灸師になる場合はそうかも知れません。しかし、自分でお灸をしたり、指圧をしたりする場合には、もっと簡素化された、しかし基本は外していない基礎的な理論を 覚えるだけで良いのではないかと思うのです。

僕は三十余年にわたって鍼灸治療をしていますが、二十数年前から学び始めた気功を深める中で、経絡という気の流れるルートは、もっと簡素化出来ると感じています。

そこで、今回から数回にわたって、「わかりやすい経絡と経穴(ツボ)」についてお話をさせて頂くことにしました。

2.手の陰側の経絡


掌を前に向けて、斜め下に垂らして下さい。

【1】太陰肺経(たいいんはいけい)
鎖骨の下を外に向かって撫でていって腕の骨に当たる凹み(雲門・うんもん)と親指を結ぶラインを【肺経】と言います。

【2】少陰心経(しょういんしんけい)
脇の下の真ん中(極泉・きょくせん)と小指を結ぶラインを【心経】と言います。

【3】厥陰心包経(けついんしんぽうけい)
雲門と極泉の中間と中指を結ぶラインを【心包経】と言います。

これらの経絡は、細い線と考えず、掌側を三等分した幅のある線、しかも掌側の腕の中をも含めた立体的な線として把握して下さいね。

3.手の陰の経絡と原穴


【1】肺経→太淵(たいえん)
肺経は、名前の通り、呼吸器系と関係しています。肺経は、胃袋辺りから始まって肺や気管、咽喉を巡ってから雲門辺りに出て、親指に流れている経絡です。

肺経の流れに不具合が生じると、咳などの呼吸器系の症状と共に、呼吸量が少なくなり、胸が塞がって、気が小さくなってきます。気が塞がり、「うつ」的な気分になるのです。

それらの状態を改善するために、肺経の原穴を使って治療をします。肺経の原穴は「太淵」と言います。掌の親指側の膨らみ(母指球)の下の凹みで、動脈の触れる所にあります。

【2】心経→神門(しんもん)
心経は、心臓から出て、脇の下の極泉から小指に流れる経絡です。心臓の働きに関係しています。また、東洋医学では、心臓は、「こころ」を納めている臓器としていて、「こころ」の働きにも関係しています。

心臓やこころを安定させる経穴、それが心経の原穴である「神門」です。神門は、掌の小指側の膨らみ(小指球)の下の骨の下で、スジの横(小指側)にあります。

【3】心包経→大陵(だいりょう)
心包経は、心経と同じく心臓から出て、肺経心経の間を通って中指に流れる経絡です。心経の下僕のように働きながら、実質は心経の代理をするように働きます。江戸時代の天皇と将軍のような関係だと理解して下さい。心経が天皇で心包経が将軍です。

心包経の原穴を「大陵」と言います。大陵は、手首のシワの真ん中にあります。

今回学んだ、肺経心経心包経とその原穴である太淵、神門、大陵は、是非、覚えていて下さいね。

続きは「わかりやすい「経絡」と「経穴(ツボ)」2」

※図は、
1、本間祥白著「図解・十四経発揮」
2、兵頭明監修「経絡・ツボの教科書」
から引用させて頂きました。


最後に「母ちゃん」さんから届いた質問にお答えします。

【質問】
八歳の娘が暑がるのですが、頭など、蒸し蒸しになり、体も火照るのに汗はうっすらでダラダラと流す汗はかきません。水分はなかなか飲まないので、熱中症気味になりやすい気がします。なにかツボで対処できますか?

【回答】
なかなか簡単にはいかないかも知れませんが、5分〜10分位、足の裏を叩いたり揉んだりしてみて下さい。足の親指を揉むのも加えて下さいね。また、同じくらいの時間、足湯なんかも良いように思います。お灸をされるなら、合谷や曲池なんかが良いと思います。ただ、水分の補給は怠りのないようにしてあげて下さいね。

皆さんからのご質問お待ちしております。

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鍼灸師・気功法講師

1993年から、栄中日文化センターにて「癒しの気功法」の講座を担当させて頂いています。

他に、鍼灸院「和気」(名古屋市中村区)にて鍼灸(はり、おきゅう)の治療をしています。

また、愛知県立名古屋盲学校の非常勤教諭として、専攻科の学生たちに鍼灸と気功の技を指導しています。

昨年の9月から、月に一度、京都の妙心寺大心院にて東日本大震災復興支援のための「元気のつどい」という気功の講習会もしています。

和歌山県出身、日本福祉大卒です。趣味は、陶芸、京都・奈良ウォークなどです。

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