ドクターイエロー企画展を開催中!(9/25まで)[リニア・鉄道館] 2017/5/9

リニア・鉄道館2階の体験学習室で開催中の企画展「ドクターイエローの軌跡」

リニア・鉄道館では毎年一つずつ企画展を実施しています。今年の企画展のテーマは、なんと「ドクターイエローの軌跡」です。

ドクターイエローは電気軌道総合試験車で、車体色が黄色いことからその名が付きました。営業列車と同じスピードで日中に走っているのですが、旅客扱いをしないうえ、走る日時が非公開なので、いつ見られるか判りません。そこから、ドクターイエローを見ると幸せになれると言われるようになり、特に女性に人気といいます。

実際、見かけることは滅多にないのですが、撮影していると突然現れることがあります。そんなときは得をした気分になりますので、幸せを呼んでくれているのですね。

上の写真は、その第6回企画展「ドクターイエローの軌跡」の入口付近を写したものです。リニア・鉄道館2階の「体験学習室」で行われていて、写真の右手に入口があります。入口を入ると実物大のドクターイエローのイラストがあり、いきなりのド迫力に圧倒されます。

写真の左側に写っているのはT4編成という、いまJR東海に在籍しているドクターイエローの先頭部側面です。その下に7両編成のT4編成が描かれていますが、各車に記されている923-1から923-7は、車両番号です。そう、T4というのはこの7両編成の編成番号で、形式は923形なのです。ハイフンの次にある1から7の数字は、号車番号と一致しています。

T4編成車内バーチャル見学は、マウスを使って体験する。

企画展「ドクターイエローの軌跡」のために作られたのが、「T4編成車内バーチャル見学」です。上の写真は、リニア・鉄道館のスタッフが操作しているところを写したものですが、手に持っているマウスを使って、壁に映し出されているドクターイエローの車内を上下左右自由に見られます。

いまは923-3の車内中央部をみているところで、車内にある階段を上ると架線の状態を直接見ることができる、天井から上に突き出したドーム内に行くことができます。もちろん、3号車だけでなく、1号車から7号車のどこへでも自由に行けます。

ドクターイエローの車内は、1階車両展示エリアにあるT3編成922形でも見られますが、現役のドクターイエロー車内をこのように自由に見られるのは、本物であれば関係者でなければ難しい貴重な経験です。

ところで、マウスを操作すると画面が動くのは当然ですが、その画面は背後にも投影されています。企画展入口付近を写した最初の写真で、T4編成先頭部側面が写っているところが、背後に投影されるところです。2階デッキに面しているので、デッキを歩いている人が見られるようになっているのです。

新幹線モデル線で、最高速度256km/hを記録したB編成に取り付けられていたプレート。

企画展「ドクターイエローの軌跡」では、ドクターイエローの機能・性能はもちろんのこと、歴代のドクターイエローについても知ることができます。その一連の展示のなかには、上の写真にあるプレートもあります。このプレート内には、次の様に記されています。

 RECORD
 高速度記録
 256km/h
 1963-3-30

東海道新幹線の開業は1964年10月1日ですから、それより1年半あまり前の記録です。東海道新幹線の開業前には、神奈川県の綾瀬〜小田原間まで37キロの「新幹線モデル線」が先行して作られ、各種の実証試験等を繰り返しました。

その試験車両には、2両編成のA編成と4両編成のB編成が使われたのですが、このB編成は、後に922形(T1編成)となりました。当時検測・救援等の事業用車は3種類あったのですが、そのなかで黄色く塗られたT1編成が、初代ドクターイエローと呼んでもよい存在です。

B編成は、新幹線モデル線で走行試験をしていた1963年3月30日に、当時の最高速度256km/hを記録したことから、運転席の側面下部にとりつけられていたのが、このプレートです。

企画展図録は、リニア・鉄道館でしか入手できない

毎年、企画展では図録も編纂されて一般販売されます。第6回企画展「ドクターイエローの軌跡」の図録は、上の写真のとおり黄色い表紙です。ドクターイエローを端的に表す色ですよね。

A4判48頁には、歴代のドクターイエローはもちろんのこと、最新のT4編成の1両ごとの役割が写真と図面を使って判りやすく解説されています。さらに、在来線用の検測車「ドクター東海」についても触れられています。

定価税込700円ですが一般書店では入手できず、リニア・鉄道館の「総合案内」で販売されています。ドクターイエロー好きであれば、ぜひ持っていたい一冊です。

なお、「総合案内」では過去の企画展のうち、
 第2回 高速化への挑戦
 第4回 東海道新幹線の誕生
 第5回 名古屋駅の130年
の各図録も入手できます。これらバックナンバーは定価が税込500円です。
ただし、
 第1回 のぞみの軌跡
 第3回 東海道新幹線50年の軌跡
は完売とのことです。
興味のある方は、在庫があるうちに入手しておきたいところです。
第6回企画展「ドクターイエローの軌跡」は、今年9月25日まで開催されています。

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(有)鉄道フォーラム 代表取締役

1958年愛知県犬山市生まれ。大学卒業後に10年のサラリーマン生活を経て、当時話題だったパソコン通信NIFTY-Serveで鉄道フォーラムの運営をするために脱サラ。1998年に(有)鉄道フォーラムを設立。2007年にニフティ(株)がフォーラムサービスから撤退した際に、独自サーバを立ち上げて鉄道フォーラムのサービスを継続中。

一方、鉄道写真の撮影や執筆なども行い、「日本の“珍々”踏切」(2005.2 東邦出版刊)、「鉄道名所の事典」(2012.12 東京堂出版刊)、「トワイライトエクスプレス」食堂車ダイナープレヤデスの輝き−栄光の軌跡と最終列車の記録−(2015.9 創元社刊)など著書多数。

当「達人に訊け!」をまとめた書「東海鉄人散歩」(2018.7)が、中日新聞社から刊行された。

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