あのプロ選手の高校時代(下)〜伊藤準規、阿知羅拓馬、濱田達郎、丸山泰資〜蔵出し写真公開 2017/7/24

高校野球地方大会は、東海3県のうち愛知県でベスト8、岐阜県と三重県でベスト4が決まりました。
愛知県ベスト8(豊田工、東邦、栄徳、愛知、豊橋中央、至学館、中京大中京、愛工大名電)
岐阜県ベスト4(大垣日大、中京学院大中京、市岐阜商、大垣商)
三重県ベスト4(三重、津商、菰野、津田学園)

雨天や引き分け再試合による順延がなければ、三重県で26日、岐阜県で27日、愛知県で28日に決勝戦が行われる予定です。

さて今回は、特別企画の第3弾。東海3県出身のプロ野球選手の“高校球児時代”を、秘蔵フォトとともに振り返ります。今回紹介するのは、地元・ドラゴンズで腕を磨く若竜たち(伊藤、阿知羅、濱田、丸山)と、プラスαで、今年のドラフト1位候補大学生・東(立命館大)の高校時代です。
[第1弾はこちら→【1】千賀、【2】西、【3】辻、【4】中尾
[第2弾はこちら→【5】堂林、【6】谷口、【7】関根、【8】吉川


【9】伊藤準規(岐阜城北高〜中日/2008年ドラフト2位)

伊藤準規(岐阜城北高3年=当時/2008年7月6日)

筆者が15年(学生時代を含む)近く東海3県のアマチュア野球を見てきたうち、高校生投手の中でナンバーワンの評価をしているのが伊藤です。今でもドラフト候補の高校生投手を見る際には、つい伊藤と比較してしまうほどです。

これ以上ないほどの“本格派の右投手”。長身で球に角度があり、腕の振りがきれいで力強い。ストレートはスピード感と凄みを備え、回転も良く、見事に空振りを奪っていました。入団していきなりエースナンバー「18」をつけたのも納得です。

プロ入り後はケガもあって大ブレイクとはならず、現在は背番号も65と大きくなってしまいましたが、今季は中継ぎとしてシーズン自己最多の23試合(7月23日現在)に登板しています。


【10】阿知羅拓馬(岐阜・大垣日大高〜JR東日本〜中日/2013年ドラフト4位)

阿知羅拓馬(大垣日大高3年=当時/2010年5月22日)

大垣日大の名将・阪口慶三監督のもとへ宮崎県から野球留学。190センチ近い長身で、中学時代の実績もあり、必然的に高校1年時から注目を集めていました。

高校時代は潜在能力を持て余している感じがあり、2年夏は3回戦の県岐阜商戦で2回途中にKOされたこともありました。ただ、その年の冬を越え、3年春にはストライク先行の安定した投球ができるようになりました。このころは最速141キロでしたが、社会人野球のJR東日本で徐々に形ができ、150キロに到達。ドラフト指名解禁となる高卒3年目の秋にドラフト指名を受けました。


【11】濱田達郎(愛知・愛工大名電高〜中日/2012年ドラフト2位)

濱田達郎(愛工大名電高3年=当時/2012年7月29日)

高校時代は3年春夏の甲子園に出場しています。大谷翔平(花巻東/現日本ハム)・藤浪晋太郎(大阪桐蔭/現阪神)と並び、「高校生BIG3」の一角とされました。

打者に飛びかかるようなフォームから、ノビのある140キロ台のストレートを投げ込んでいました。左投手でこれほど力強いストレートを投げる投手はなかなかいません。愛工大名電の倉野光生監督はドラフト前、「体が変わる20歳前後の頃、プロでどうなっているか楽しみ」と話していましたが、その見込み通りにプロ2年目、初登板から4連勝をやってのけ、ナゴヤドームでヒーローインタビューも受けています。

現在は左ヒジのケガのため、一軍の試合に出場できない育成選手となっていますが、復活を期待しましょう。


【12】丸山泰資(愛知・東邦高〜東海大〜中日/2016年ドラフト6位)

丸山泰資(東邦高3年=当時/2012年7月29日)

丸山がその存在を印象づけたのが、高校3年夏、愛知大会決勝のマウンドでした。上で紹介した愛工大名電・濱田と投げ合い、8回まで0点に抑えていました。9回に2失点して追いつかれ、延長11回に力尽きましたが、威力のあるボールを制球よくビシビシ投げ込み、白熱した投手戦を演じました。

高校3年夏までは、それほど注目度は高くありませんでした。強豪校でベンチ入りするほどなので、一定の実力があるのは間違いないとはいえ、高校生のパフォーマンスは急激に伸びるものだなと驚いたものです。この好投を東海大の監督が見ていたこともあり、大学は東海大へ進むと、球速も150キロに達し、3年春にはリーグ戦で完全試合を達成。プロ入りを引き寄せました。

プロでルーキーイヤーの今年、ここまで一軍で2試合に登板しています(7月23日現在)。


【番外】東克樹(愛知・愛工大名電高〜立命館大4年)

東克樹(愛工大名電高1年=当時/2011年7月30日)

最後に“番外編”として、今秋のドラフト会議で上位指名が有力視される東をご紹介します。立命館大ではリーグ戦でノーヒット・ノーランを2度達成し、大学生の日本代表チームでも看板投手です。

東は愛工大名電時代、入学直後の夏の大会で、なんと決勝戦の先発マウンドを任されました(=写真/4回表途中から先輩投手がリリーフ。試合は惜敗)。その後、2年夏、3年夏と甲子園に出場しました。

安定したピッチングが持ち味でしたが、投手としては身長170センチ前後と小柄で、3年生になってもスピードは140キロ前後。あまり“ドラフト候補”とは見られていませんでした。それが大学で変貌を遂げたのだから、やはり未来は分かりません。先述した1年夏の決勝戦では、牽制で走者をアウトにするなど、1年生とは思えぬセンス、落ち着きをもっていたのが印象に残っています。

 * * *

さて、今年の高校野球地方大会も、東海3県でいよいよクライマックスを迎えようとしています。甲子園出場をかけた一球一打が、このさき十年、二十年と語り継がれていくことでしょう。

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1984年生まれ、岐阜県出身。東海地区のアマチュア野球(高校/大学/社会人)を取材し、野球雑誌などで記事を発表している。年間のアマチュア野球観戦試合数は120を超える。

数々の野球部を訪れ、ひたむきな球児や情熱的な指導者、工夫した練習法などを取材。ここ数年のうちで東海地区からプロ入りした選手はほぼアマチュア時代から追いかけており、中日ドラゴンズで活躍する濱田達郎投手(愛工大名電高出身)や、西武ライオンズの高橋朋己投手(西濃運輸出身)らもその一人。

無名の好選手を“発掘”するのも得意で、評判の選手がいると聞けば練習試合まで駆けつける。プロ球団スカウトとも交流が深い。

野球場に足を運ぶこと自体の楽しさにも魅了され、学生時代を含めれば10年以上、球場通いを続けてきた。高校野球の地方大会は特に多くのドラマを見てきた部分。今年の夏に思いを馳せる。

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