市バスで行く大高城、鳴海城、そして桶狭間古戦場の一日モデルコース 2017/9/7

有松12系統のバス@名鉄鳴海駅前

名古屋市緑区の歴史観光といえば、桶狭間、鳴海城、大高城、有松の四ヶ所がメインとなります。

この内、信長関係は、有松以外の三ヶ所(有松は江戸時代にできた町ですから)。それぞれに砦や寺など見どころはたくさんあるわけですが、何しろ三ヶ所の間は距離があり、交通機関を使わないわけにはいきません。そして公共交通機関となるとバスということに。

そこで名古屋市交通局が今年、平成29年4月から新たに作った路線が有松12系統というもの。JR大高駅からスタートして四ヶ所を回る路線です(逆順ルートも有り)。土日休日だけに走りますので、地下鉄などにもポスターが貼られ、現在大々的に売り出されています。開設前の3月にもご紹介しましたが、半年たった今、ちょっとだけ乗ってみましたので、その感想を。

「いくさの子」のイラストが目を引くポスター

新幹線で、あるいは飛行機+名鉄で全国から名古屋駅に着いた観光客をどう誘導するか。理想的にはまずJR東海道線で大高駅へ。大高城などを見てから、市バス有松12系統に乗り名鉄鳴海駅へ。鳴海城などを見て、また12系統に乗り名鉄有松駅へ。有松見学はパスし、バスを降りずにそのまま乗っていって、幕山バス停で降りれば桶狭間古戦場公園は目の前。とまあ、これが想定されたルートでしょう。帰りは逆方向へ走る12系統に乗って名鉄有松駅に向かい、有松観光をして名鉄で名古屋駅に戻るわけです。

ということなんですけど、これ、もっと宣伝しないと。5月に「緑区観光ルートバスマップ」が5万部作られて配布されたようですが、全国の人は名古屋市交通局のホームページからダウンロードするしか手がないわけで、なかなか知れ渡るのは難しそう。9月2日土曜の午後1時45分大高駅発の客は私と地元のおばあさんの2人でした。観光客らしき姿はありません。

大高駅が名古屋で一番古い駅だと知ってました?

今回下調べなしに利用してみましたが、市バスを乗りこなすのはかなり難しいことだと思い知りました。名古屋市の市バス時刻表検索アプリや名古屋乗換ナビといったスマホアプリを駆使するとなんとかなるのですが、地図が読めるとか、バス停の名前が頭に入っているとかでないとどれにどう乗ればいいのやら。市バスを乗りこなすのはかなり難しいです。

アプリも地元の方には便利でしょうけど、初めて使うのはかなり高難度。何よりまずスマホを使いこなせる人でないとだめですし。バスは毎時一本しかないので、それをうまくつかまえないと、観光スケジュールが狂ってしまいます。いやあ、なかなかハードルが高い。

名古屋乗換ナビ。地図の青い点がバス停

新設された12系統はこれまでなかった大高駅から名鉄鳴海駅を結ぶというのがウリです。そしてそこから桶狭間へ向かうことが出来るようになったわけです。ただ、12系統以外にも大高駅から桶狭間へ向かう緑巡回という路線が以前からあって、場合によってはこれを使うと12系統とは違うルートで古戦場公園へ短時間で着けたりします。

ただこのバスは大高駅をでてから20分後にまた大高駅へ戻って、そこから古戦場方面へ向かうという複雑なルートを取るようです。現地バス停ではそのあたりはさっぱりわかりません。バス停の時刻表には余白がまだあるので、そういう説明とか、もっと書いておいてくれればいいのに、とつくづく思いました。

この余白に何か説明文が欲しいところ

ということで、安心して楽しめる12系統を使った一日コースを考えてみました。

まず名古屋駅を9時2分に出る東海道線に乗ると16分に大高駅につきます。ここから850m、徒歩11分で大高城址へ。見学後、駅に戻って線路の東側の鷲津砦跡へ行きましょう。350m、徒歩6分です。丸根砦跡へも行きたいところですが、1キロ以上ありますから、断念して駅に帰り、10時45分の12系統に乗って名鉄鳴海駅へ。10分かかりません。

鳴海駅から鳴海城址までは400m徒歩5分ほどです。見学が終わったら10分ほど歩いて700m東の善照寺砦跡へ。そこから600m南の中島砦跡へやはり10分弱。鳴海駅へは500m6分で戻れます。順調に行けば11時53分のバスに乗れますが、それでは強行軍なので、ゆっくり楽しんで12時53分の12系統に乗りましょう。善照寺砦跡は公園ですから昼弁当を食べるのもいいですね。

有松12系統の時刻表。ここにももっと説明文があるといい

12時53分の12系統バスに乗り、幕山バス停を目指します。古戦場公園は桶狭間寺前バス停より幕山バス停が近いので、カーマホームセンターの前にある幕山でバスを降りると13時15分です。東100mに古戦場公園があります。地元説本陣跡、瀬名氏俊陣跡、長福寺、七ツ塚、釜ヶ谷などを午後、たっぷりと見て回ってください。

元気のある方は古戦場公園から徒歩で1キロ、13分歩いて高根山(有松神社)へ登ってください。さきほど行った善照寺砦跡も眺望できます。

桶狭間古戦場公園

高根山まで上がれば名鉄有松駅まで歩けます。かなり疲れそうですが… 幕山からの帰りのバスですが、大高行きの12系統は15時台で終わってしまいますが、16時以降は有松駅経由要町行きが毎時17分にありますので、それに乗って名鉄有松駅へ向かいましょう。なお有松駅は急行が止まりませんが、電車は1時間に6本ほどあり、名古屋駅までは30分ほどです。

こういうコースを全国に発信して、もっと観光客に来てもらいたいものです。特に大高城界隈はもうちょっと何か発信しないと。せっかく土日休日のみの12系統バス路線が新設されたのですから。なおドニチエコきっぷを使えば600円で乗り放題です。これはいいですね。

古戦場公園のバス時刻表。栄まで直通のバスもあるようだ
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自動車&歴史ライター

1956年 名古屋市守山区(当時は守山市)生まれ。バンド活動から自動車雑誌、タウン雑誌などの編集を経て、出版編集・web制作を生業とする株式会社デイズを創業。

代表を務めつつ、自動車ライターとして、中日スポーツなどで試乗記を10数年間、毎週執筆。現在は「モーターデイズ」というwebサイトを中心に活動中。

今年5月には、長年の取材をまとめた「信長公記で追う桶狭間への道」を出版。織田信長誕生から桶狭間の合戦までの26年の人生、その年齢ごとのゆかりの地をクルマでたどる歴史観光ガイドムック(雑誌タイプの本)で、歴史ライターとしても活動を始めた。

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