【第40回】異国文化のクロスロード・スーパー「ナショナル麻布」<後編. 魔法の食卓>  2017/12/1

前回ご紹介した東京・広尾のスーパーマーケット「ナショナル麻布」の見どころとその歴史。「ピーナツバターって100%ピーナッツからできていたの?」と大反響のピーナツバター製造マシーンは、もう体験されましたか?

今回は、海外のスーパーでは当たり前の「これ便利!」と思っていたシステムや、お店で見つけたオススメ商品など、異文化を感じるスーパーの様子をリポートします。


【合理的なアメリカンスタイル】

〜セレブ気分でバレットパーキング〜
スーパーに車で行くとちょっぴりストレスなのが駐車。隣の車が高級車だったりすると、緊張しますよね。スーパーの入り口から遠いところに停めたりすれば、買い物した後に荷物を運ぶのが億劫です。

ナショナル麻布では、海外のホテルなどで見るバレットパーキング(バレーパーキング)を採用しているので、店の前で係の人に車とキーを預ければ、帰りにまた入り口まで車をまわしてもらえます。荷物が多いときだけでなく、雨の日にもとても助かる!
ただ、海外と違う点がひとつ。チップは不要です。
そして、車のキーをキーホルダーから外しやすくしておくと、預けるときにスムーズ。

〜買い忘れや少量のレジはクイックレーンへ〜
とくにアメリカのスーパーでは、大きなショッピングカート山盛りに商品を乗せたお客さんの、レジ待ちの行列は当たり前。
そんなとき、やっとレジを終えた後「あっ!牛乳を買い忘れた!」と気がついたら、どうしますか? もしくは、牛乳だけ欲しいのにレジが大混雑とか。そんなときでも日本では、行列に並びますよね?

アメリカでは必ずクイックレーンがあり、10アイテム以内ならそのレジを使えるため、ほとんど並ばないで買えるのです。

ナショナル麻布でも、10アイテム以内専用のレジがあるので、あまり買い込まないなら、レジ待ちしなくても大丈夫。ただし、現金での支払いのみになります。


〜絶対見失わないポイントカード〜
あなたも悩んでいませんか? お店で支払いのときにポイントカードを忘れたことに気づいたり、持っているはずなのにお財布の中で行方不明となり、ポイントをつけてもらえないことに。

ナショナル麻布も500ポイントたまると500円の商品券をプレゼントしてくれるポイントカードを発行しています。1枚のカードと、2枚のタグをもらえるのですが、すべて同じポイントカード。一人の申請で家族3人分、もらえるのです。それぞれバーコードでカード内の情報は共有されているので、家族3人のポイントがたまり放題! 
しかも、タグ型のカードなら、家のカギと一緒にしておけば、絶対に見失なわないし、家に忘れることもありません。

家族で使えて形態できるポイントカードのスタイル、男性客の消費を促すことにもなりますので、日本のスーパーでも採用を急ぐべき。


【スーパーで唯一取り扱いあり!】

海外のスーパーで及び腰になる場面があります。それは、デリ(総菜)コーナーが対面販売のため、味を聞いたり、量り売りの量を外国語で伝えなくてはならないから。
でも、ナショナル麻布のデリは安心。この異国情緒あふれる店員さん・コロラニさんが丁寧な対応してくれるから。もちろん、日本語で対応OK。好みや用途を伝えれば、的確な商品をチョイスしてもらえます。

私が、100gだと多いしちょっと値が張るなぁと思っていたら、コロラニさんに「50gにしましょうか?」と提案いただきましたよ。「スライス5枚だけ」なんていう注文も対応していただけます。
そして、日本のスーパーにはない、パラフィン紙で包む文化。美しい。

〜「セラーノ」それは伝説の国産生ハム〜

ハモン セラーノ1500円/100g(セラーノ)

スペインでつくられる生ハムを「ハモン セラーノ」と呼びますが、「セラーノ」が社名の奇跡の国産生ハムをつくる職人の存在は、昔から食通の間では評判でした。創業者の尾島 博さんが1979年から製造する、原料は豚肉と塩のみの無添加ハム。20数年前からナショナル麻布で扱うようになり、現在も小売店で扱うのは、このスーパーのみ。取引先は有名なレストランなどだということ。長期熟成の発酵食品らしい、口に広がる旨味成分と鼻に抜ける独特な香り、そして舌の上でとろけるような舌触りを知ってしまうと、もう、ほかの生ハムが霞んでしまいそう。

※デリのチーフ・コロラニさんが持っているのが、カット前のハモン・セラーノ


〜深く濃厚な黒い森の香りの生ベーコン〜

ブラックフォレストベーコン520円/100g(ドイツ産)

シュヴァルツヴァルト(黒い森)のモミの木でスモークされた生ベーコン。焼いたりせずに、そのまま生ハムのように食べます。塩気も強いため、フルーツとの相性がいい。山本さんには「パパイヤ」を勧められましたが、ちょうど我が家に頂き物の柿がたくさんあったので、柿と合わせてみたところ塩気と香りを優しくまとめてくれる、いい相性でした。


【店長もびっくり!“動物虐待?”異文化クレーム】

日本ではまだ生きている魚をさばいて提供すれば「鮮度のいい活き造り」というアピールになりますが、ここでは少し違います。

中村店長が、活ロブスターを氷の上に並べて陳列していたときのこと。外国人のお客さんが「これは動物虐待だ」と抗議してきたというのです。
調べてみると、確かにオーストラリアやイタリアで、レストランで提供される甲殻類の保存の仕方やさばき方によっては、店側の虐待と認められ、罰金を支払わなければならない裁判の判決も出ていました。

そんなわけで、以来、ナショナル麻布の鮮魚売り場では、ロブスターを適温の海水にて保存しております。さて、その外国人に北海道名物「釜ゆでのカニ」を見せたら卒倒するかもしれませんね。。。

【パーティグッズで気分をあげてLet’s have a party!】

子どもの誕生会、友だち同士の集まり、家族の記念日。あまりいつもかわり映えのしない日本のパーティ風景ですが、気分を盛り上げるには、まず形から。季節ごとにパーティグッズコーナーが華やかに変化する、ナショナル麻布の2階を覗いてみてください! テーブルクロス、紙コップ、紙皿など、使い捨て価格でハッピーになれるグッズが揃います。

いよいよ、クリスマスシーズン到来。1階で食材、2階でパーティグッズを揃えてみたくなったのではないでしょうか? ナショナル麻布は、世界のご当地食を買えるだけでなく、旅先でドキドキする海外スーパーの空気感も味わえる、魔法の空間なのです。

ナショナル麻布スーパーマーケット
〒106-0047 東京都港区南麻布4-5-2
TEL : 03-3442-3181
OPEN:8:30~21:00 年始のみ休業


※記事中の価格は税込み価格で取材時のものです。また紹介した商品は常時取り扱いがあるとは限りません。

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スーパーマーケット研究家

65年東京生まれ、名古屋在住。一女の母。

サラリーマンの夫の転勤で国内外の転居を繰り返す中、スーパーの研究を始める。2012年に出版した著書が話題となり、出演したテレビ番組で紹介した岐阜県高山市の隠れた日常食「あげづけ」が大ブレーク。現在は、テレビコメンテーターのほか新聞や雑誌の連載、講演活動をこなしつつ、子育ての隙をみて、自腹で全国のご当地スーパーを行脚。埋もれた日常食の発掘とその魅力を伝えている。

著書/『日本全国ご当地スーパー掘り出しの逸品』『日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品 見〜つけた!』(講談社)

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