今年は戌年〜おおいぬ座とこいぬ座 2018/2/22

2月下旬午後8時ごろ南の空には冬の大三角がよく見えている

 2月16日には旧暦の新年も迎え、本格的に2018年がスタートした。今年の干支は「戊戌」で戌年である。星座のなかにも「おおぬ座」「こいぬ座」「りょうけん座」と犬の星座が3つある。このうちおおいぬ座とこいぬ座が新年を祝うように冬の星空で輝いている。

オリオン座の三つ星を南東の方向に延ばしてゆくと、ギラギラと青白く輝く、ものすごく明るい星にぶつかる。おおいぬ座のα星シリウスだ。等級はなんと-1.5等。1等星よりもさらに9倍以上も明るい星なのだ。シリウスとは、“焼きこがすもの”という意味で、このすさまじい明るさをみごとに象徴している。また中国では、“天狼”と呼んで、獲物を狙うおおかみの、ぎらぎらした目を表している。

おおいぬ座の主星シリウスは、星座を作る星の中では断トツに明るい-1.5等星。

 ところで、古代エジプトでは、日の出直前にシリウスが昇るときを、新年と決めていた。つまり古代エジプトでは、1年が365日の太陽暦をすでに使っていたのである。また日の出とともにシリウスが昇るころになると、ナイル川が洪水となって上流から肥沃な土を運んでくるということを告げる星として重要視されていた。

さて、シリウスが輝く星座を、おおいぬ座と呼んでいる。誕生はギリシャ時代になってからのこと。他の星座に比べると新しい部類に入る。以前からシリウスのことをキオン(犬の星)と呼んでいたことから、おおいぬ座ができあがったらしい。

プロキオンはこいぬ座の主星。2匹の犬は、猟師オリオンの猟犬と見ることもできる。

 さて、シリウスが輝く星座を、おおいぬ座と呼んでいる。誕生はギリシャ時代になってからのこと。他の星座に比べると新しい部類に入る。以前からシリウスのことをキオン(犬の星)と呼んでいたことから、おおいぬ座ができあがったらしい。

 冬の大三角をつくるオリオン座の赤い1等星ベテルギウスとおおいぬ座のシリウスと、もうひとつの1等星が、こいぬ座のプロキオンだ。 こいぬ座には、プロキオンのほかに三等星がひとつあるだけで、小犬の姿を描くことは難しい。おそらくおおいぬ座と対比させる意味で、おおいぬ座とともに生まれたのだろう.

 プロキオンとは、犬の前という意味だが、古代エジプトでは、ナイル川の氾濫を告げるシリウスよりほんの少し先に昇るプロキオンを、まえぶれの星として大切にしていた。また、プロキオンの北東で光る3等星には,ゴメイザという名前がついているが,これは,涙ぐむ目と言う意味だ.瞬くようにキラキラ光るようすをいていると、主人の帰りを待って涙ぐんでいる子犬の姿が想像され、ついつい涙ぐんでしまうかも・・・・

 凍てつく夜空を元気に駆ける2匹の犬を見上げながら、1年の健康を願うことにしよう。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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