『貧乏業平』の巻 2018/4/23

まだ4月なのに夏のような暑さの中…大須演芸場で開催された『尾張うろこの会』。

大阪での2年間の修行を終えた地元芸人の旭堂鱗林が師匠である南鱗先生を呼んでの年季明け記念の会ということで記者としてカメラをぶら下げて取材しに行ってきました!(笑)

今回はその様子をレポートしたいと思います。
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当日、演芸場入口に並んだお祝いの花たち

・前売り券の段階でかなり手ごたえがあったと耳にはしていたが開演30分前には補助席も2階席も埋まっているという状況でありました。

名古屋弁でいうパンパカパン(満員状況のこと)な会場

この日のプログラムはトップバッターは鱗林を南鱗先生に紹介した水谷ミミさん。
二番手が師匠である南鱗先生。
三番手が大阪でお世話になったという笑福亭学光師匠であった。

ここで中入り休憩。

普通は年季明けくらいならトップバッターもしくは二番手くらいの登場だが…この日は師匠がプログラムをお決めになられたようで鱗林はトリで出演することがわかった。

しかも休憩明けには口上まである(!)という、まるで真打披露のような祝いかたであった。

口上:風鱗(水谷ミミ)さん、鱗林、学光師匠、南鱗先生

大阪の落語界には前座、二つ目、真打という制度はないが、講談界には『真打』というものだけが今もある。

師匠である南鱗先生が「これから10年ほどかけて『真打』を目指すことになる。その時に私が生きているか?死んでいるか?2つに1つです。」と言って笑いを取った。

ミミさんが「師匠!もうこの際、今、ここで真打にしちゃいましょうよ!」なんて半分本気(?)で訴えていた。

なお口上の時は主役は何もしゃべってはいけないという、この世界のルールがあるので鱗林は言いたいことは山のようにあっただろうが、ただ黙っているという状況でした。(笑)

口上が無事(?)終わり、今度はトリとして高座に登場した鱗林に大きな拍手があがった。

トリとして登場した鱗林

初めての黒紋付姿。

年季明けで師匠から頂戴したと高座で説明し、また拍手喝采となった。

「さっき楽屋で『高そうだな…』と言われましたが…何を言っているんでしょうか?高そうじゃなくて高いんです!

…と俺が言ったセリフをスグに笑いに変えていた。

ネタは『貧乏業平』。
紀伊国屋文左衛門は船出から出世した人物だから、実にこの会にふさわしい。

師匠の18番を稽古してもらいネタおろし(初めて高座にかけること)したようだ。このトリの大舞台でのネタおろしとは度胸があるなぁ…。

講談は軍記ものが多い。
三英傑がいた、この地が多く題材になっている。信長も秀吉も名古屋弁で話していたはずだから、鱗林はそのまま名古屋弁でやれば、そっちの方が正解なのだ。

10年後真打になって弟子を育て名古屋講談家元になる可能性だってある

まぁまだ、その船出は始まったばかりで…これから色々な荒波が待ち受けているだろう。

まずは年季明け御芽出当(おめでとう)ございます。はい。
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終演後の演芸場前での取材の様子
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プロフィール

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世界で唯一の落語家+漫画家

昭和46年、浜松市生まれ。関東学院大学中退。平成6年、立川談志に入門、立川志加吾を名乗る。平成14年、第三次前座全員破門騒動により立川流を破門。平成15年、名古屋唯一の落語家、雷門小福門下に移籍して、雷門獅篭と改名。
著書に「名古屋式。」「ご勝手名人録」などがある。現在、FMラジオサンキューでパーソナリティー、名古屋文化短期大学で講師を務める。

東海地区に演芸を広めるために結成された海演隊(かいえんたい)リーダー。メンバーは、ほかに雷門幸福(落語)、雷門福三(落語)、古池鱗林(講談)、柳家三亀司(江戸曲独楽)。

<毎月8日、22日更新>

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