木星の観望チャンス到来! 2018/5/9

夜8時ごろ南東の空を仰ぐと考が音色に輝く明るい星が目に入る。旬を迎えている木星だ

●5月9日 木星がてんびん座で衝
 太陽系最大の惑星、木星。直径は実に地球の11倍もある。もし木星の質量が600倍ほど大きかったら、第2の太陽となって自ら輝き出したかもしれないといわれる。こんな巨大惑星だから地球から見る明るさも相当なもので、-2.5等級で黄金色に輝く。今年の木星は、ゴールデンウィーク直後の5月9日、てんびん座で衝となり観望チャンスを迎える。夜8時ごろ南東の空で輝く明るい星が、まさにこの木星だ。

今年の木星は、てんびん座の中を行ったり来たりしながら、東へと移動して行く

●幸せを運ぶ星・木星
 星占いによると、木星は幸せを司る星だそうだ。木星が自分の誕生星座に入ると幸せが訪れるという。今年はてんびん座生まれの人が幸せをつかむことになる。
 ただいつまでもてんびん座にいてくれるわけではない。来年はさそり座に幸せを運んでゆく。木星は太陽の周りを12年で一回りするので、12年で工合12星座の中を一巡することになる。つまり、ほぼ1年ごとに12星座をめぐるという訳だ。

1610年ガリレオは、木星の周りを回る4つの衛星を発見した

●木星の衛星を見る
 木星といえば、縞もようとガリレオ衛星だが、ガリレオ衛星にはこんなエピソードがある。1609年手製の望遠鏡で月のクレーターを発見したガリレオは、1610年には木星のまわりに並ぶ3つの小さな星を発見した。最初は木星のバックで光る恒星だと思ったが、しばらく続けて観測した結果、さらに1個発見しこれら4つの星は、木星のまわりを回る衛星だと結論を出した。ガリレオは、木星の衛星を発見したとき、宇宙の中心は地球ではなく、太陽だっていいじゃないかと確信したという。4個の衛星には、ドイツの天文学者シモン・マリウスによって、木星(ジュピター=ゼウス)にちなんで、ギリシャ神話のゼウスの恋人だった4人の名、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストと内側から順に付けられた。その後木星の衛星は、次々に発見され、現在では69個(2015年現在)の衛星が回っていることがわかっている。

100倍程度の望遠鏡で見ると、衛星とともに木星の縞模様も見える

 さて、ガリレオ衛星は10倍程度の双眼鏡でも確認をすることができ、30倍以上の望遠鏡があればもっとはっきり4つの衛星がわかる。しかしただ漠然と4つの白点を見ているだけではすぐ飽きてしまう。継続して観望すると、衛星たちが木星のまわりを回りながら、変わった配列に並んだり、木星の前や後を通過して見えなくなったり、木星の上に影を落としたりと、さまざまな現象を注意深く見ていると、観望がぐっと楽しくなってくる。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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