韓国って「内面」より「顔」が大事?!〜その1〜 2018/8/22

「朴」は今から凡そ30年前である1988年に来日しましたが、来日後しばらく「朴の姉(次女)」の家に居候していました。そのとある日、姉の友人「Pさん(女)」から国際電話がかかってきました。

「姉(次女)」は結婚前、韓国最大財閥企業と言われる「☆☆グループ」に属す「△△物産(総合商社)」の本社に勤めていましたが、「Pさん」はその頃の「姉(次女)」の同僚。また、「Pさん」は「△△物産」の本社へ異動してくる前は、「☆☆グループ」会社の別部門に勤めていた「朴の姉(長女)」と同じ部署に配置されていたので「Pさん」と「長女(姉)」と「次女(姉)」は共通の友人。

知的な顔に背が高く、スラッとしてる「Pさん」は、「長女(姉)」にでもなく、「次女(姉)」にでもなく、「朴」に用件があったらしく、電話は「朴」に回ってきました。

Pさん:「縁談」なんだけど、財力のある男性でパーティに連れていって恥ずかしくない女性を求めてるので「美姫さん」に適してると思い、電話したけど・・・・・・

朴:パーティに連れていって恥ずかしくない女性って「容姿」のこと?それとも「マナー」のこと??

Pさん:「美貌」のこと!!

朴:・・・・・・(呆れて)・・・・・・せっかくの「縁談」話だけど、私って「特別美人」でもないので・・・・・・ごめんなさい。

「朴」が電話を切ってから「朴の姉(次女)」曰く、

≪あのね、確かに「△△物産(総合商社)」の本社には、韓国の三大名門大学である「ソウル大学」「延世大学」「高麗大学」卒業した「背高のイケメン」多かったけど、その環境でしみじみと感じた事は、モテにいちばん近いのは仕事のできない美人!恋愛は外見が9割!という事。≫

だって。

日本で「冬ソナ」が放送されるウ〜ンと前だったので、「朴」の社会人向けの韓国語クラスには、女性の受講生数が少なく、既婚男性の受講生が殆どだった頃。直ちに、「朴」はクラスで

≪もし、皆さんが独身だとしたらどんな相手と結婚したいですか?≫

と、聞いてみましたよ〜ん。(韓国語でね。)そうしたら、

≪心の優しい人!≫

と、男女問わず殆どの方が答える。(日本語でね。)

≪「内面」って「建前」ですよね?「本音」は「外見」じゃないでしょうか?≫

と問い直すと、 

≪いやいや、生涯のパートナーとなる人は「顔」より「中身」が大事ですよ。≫

って。

≪それ、「★離婚歴★」ある人の答えですよねぇ〜≫

≪女は顔じゃないは嘘でしょー≫
 
と、再度聞き直したい気持ちを抑えて「会話練習」はこの辺で終了。(*^-^)

「Pさん」からの「縁談話」があってから二十数年も経過した2016年の初春頃、「Pさん」が「朴の姉2人」を頼って名古屋を訪れ、「朴」の自宅でティータイムを。

朴:「Pさん」に会って思い出したけど、「美人嫁」求めてたあの男性、その後どうなりましたか。

Pさん:あ〜、そう言えば昔そんな事あったね!あの人、念願どおり美人と結婚したけど離婚したの。詳しい事情は聞いてないけど・・・・・・

話、ちょっぴり飛ぶけど韓国で働いてた頃、「朴」のこと可愛がってた「某会社」の「○○社長」からパーティと言えるほど大げさなものではない「夕食会」に招待され、メイクしてドレスアップしてイヤリング付けて・・・・・・普段よりチョイお洒落して出席したところ、

≪「朴さん」は清楚なイメージがポイントだから、お化粧やアクセサリーしない方が良いですよ〜。≫

と、「○○社長」に「褒め殺し?」された。素っぴん・ナチュラルメイクが主流だった時代にね。あ〜そうそう、いつか

≪自分は、「マリリンモンロー(セックス・シンボル女優)」がタイプで「オードリー・ヘプバーン(細身の清純派女優)」は好みじゃない。≫

って、「朴」に面と向かって失礼な発言した「某銀行」の「支店長」も居たわ。

メイクしない方がナチュラルで素朴な顔は、妖艶さセクシーさを兼ね備えた美人には勝ち目ないわけ?!「朴」と思考形態異なる理解不能の男性と言葉を交わしてると時には、マジで軽蔑したくなっちゃうわよ〜ん。

「朴」が美人嫁を求める男性を「最低!!!!!」と思うのは単に、「自分の顔」が男性の目を引く「妖艶さ+華やかさ」に欠けるので、選ばれる自信のない「ゼェラシー」からであって、「東西・古今」問わず、美男美女を好むのが世の常であり、男性という「生き物」が美人に惹かれる本能は、不変の真理であることは百も承知。

でも、時代ごとに価値観やライフスタイルなどが変化し、時代々々に応じて「美」の概念も変わる。そして、「美醜観」は万国共通ではなく、国によって「美人」の基準が異なり、「昔の不細工=現代の不細工」、「西洋の美人=東洋の美人」という方程式が必ずしも成り立つわけではない。それに「美しい」の認識は感覚や趣味によって人それぞれなので「★割れ鍋に綴蓋★」ってこと!!

妖艶ではないけど端正な顔立ち、華やかではないけど知的な顔、容姿は残念だがスタイルが良い、韓国では美人の条件から外れるけど海外に行ったら美人扱いなんてあり得ること!!だから、容姿がさほどさえない「朴」でもコンプレックス感じず、プライド持って頑張れる。〜♪♪♪

情熱的で妖艶さ溢れる華麗な真紅の「薔薇」  画像出典:生活&FOOD
茎があり、水面よりずっと高いところで花が咲く「ハス(蓮)」  画像出典:Pinterest

華やかで大きな花が美しい紫紅色の「牡丹」は、大胆・豪華な姿にちなんで東洋では「花王」と言われており、「富貴・壮麗・美人」のシンボルとされています。情熱的で妖艶さ溢れる華麗な真紅の「薔薇」は、西洋では「花神」と言われており、「情熱・愛情・美貌」のシンボル。

「牡丹」と「薔薇」は「百花の王」と称されるほど美しい花ですが、朝鮮半島の古き「草花観」においては、地味な花には肯定的なイメージ、美しい花には否定的なイメージを持つ人が少なくなく、「牡丹=王」「薔薇=美姫or奸臣」に喩えられ、「薔薇」に溺れたり、振り回されたりして「牡丹」が国政の判断を誤るとの花を擬人化した「創作説話」が今日まで伝わっています。

同じく、「朝鮮時代」の「両班(ヤンバン)☆支配階級」に愛されていた花も「牡丹」と「薔薇」ではなかったです。人には「人品」というのがあり、花には「花品」というのがあります。「両班(知識人)」は、「見た目(色・形)」の美しさや優れた芳香を賞美するのではなく、花に備わっている性質や生態を何かの象徴に見立てる「風流」があり、その花が美しくなくてもその花が持つ気高い「意味合い」に価値を置きました。

「両班」に愛されていた「(四君子)梅、蘭、菊、竹」+「松、蓮」に備わっている性質・生態と人間の尊ぶべき「儒教的な精神性」を関連して書き加えますと、

梅(매 メ):華やかなイメージは薄く、すがすがしく上品な香り。冬の終わりから早春にかけ風雪の中でも開花し、他の花に先駆けて春の訪れを知らせてくれる。厳しい寒さから生まれる花ということに由来し、「強靱な精神」、「孤潔な性格」のシンボル。

蘭(난 ナン):俗世を離れた山奥にひっそりと咲き、ほのかな香りを漂わせるが、寒風に乗り、その香りは遥か遠くまで届く。目立たない地味な緑色の花(葉も緑)を咲かせる姿にちなんで「素朴で飾らない心」、「控えめな美」のイメージ。徳を持ちながらも世に出ない「隠君子」の比喩。

菊(국 クック):大概の草花は霜が降りると枯れる。百花がしぼんだ晩秋に厳霜をものともせず、寒空の下で鮮やかに高々と咲き、端々しい香りを放つ。「高潔な節操」、「高々な精神」、「無欲淡泊」な「隠者」を表す。

竹(죽 チュク):およそ「100年(?)」に一度花を咲かせるらしいが、天に向かって曲がらずまっすぐ伸びる姿から信頼できる「不屈の節操」、幹の中が空洞になっていることから「謙虚な精神」、風雪に煽られても折れることなく悠然と立っている「不屈の忍耐力」のイメージ。「竹を割ったような性格」は朝鮮半島では尊敬の対象。

松(송ソン):色も形も香りも純朴な花が咲くが、酷暑と厳寒を畏れず、年中青々とした常緑樹であることから「不変」、「節操」。やせた土地でも生育する生態に関連し「長寿」を表す。

蓮(연 ヨン):泥水を吸い上げながらも清浄な花を咲かせる生態にちなんで「清らかに生きる事」。日が昇る頃花びらを開き、日が沈む頃花びらを閉じる。このような花の開閉を3〜4日繰り返した後、花びらが散ることから官職に留まるか、辞めて民間に退くか、「進退・去就」の判断ができる官僚に喩えられる。

≪な〜んか、込み入った話になっちゃったけど、今風に言えば「花言葉」だよね?!≫

一見、「地味」に見える「梅・蘭・菊・竹」ですが、「※君子」に似ている特徴を持っていることに由来し「四君子」と称されました。「四君子」に加え、「松・蓮」もまさに気品の高い「君子」の特性に似ている植物である理由で朝鮮時代の「両班」に愛されました。
 
「★道徳★」を重視する「両班(インテリ)」は、「具象的」な観点から美しい花に見とれてしまうのではなく、「抽象的」な観点に基づいた美感を重んじ、その花に秘められている教訓的な側面を吟味する。そして、花を道徳化させ、花が持っている「優美な精神」&「人生の正しい訓示」から学び、「君子」のような品格を身に着けられるように、花を「人間のモラル」&「修行の対象」として崇めていました。

それから、花を栽培することは心を磨き、徳を養うためだから「趣・格調・節操」のない花は観賞する価値がないので近寄らず、家主に合わない見た目が美しいだけの花木を自宅の敷地内に植えるのは、「烈士」と「卑夫」が同居するのと同じことだから植えるのを避けていたとのことです。

「両班」が好む花の持つ「花言葉」は、「座右の銘」であり、その人の「哲学」を表す。「外見」が最も美しい花ではなく、「内面」から滲み出る美しさに目を向ける事ができた朝鮮時代の「両班」の風流ある「★美意識★」は、現代の韓国人に受け継がれているのでしょうか????  

<念のため>
※「君子」とは、中国の儒教においての立派な人徳や優れた知識・教養を身につけた理想的な人物を指す語。朝鮮時代の「両班」は「学識+人格」を備えた「君子」になることを目指していたよ〜。

(続く)

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韓国ソウル出身。韓国国会事務局退職後、1988年来日。大学で高等学校教諭1種免許(国語)取得。大学院で日本文化専攻。

名古屋市の官公庁などの翻訳・通訳人として活躍後、大学や名古屋市内の生涯学習センターなどで「コリア文化」に関する講座を担当。

現在は愛知大学、中京大学、中日文化センター、愛知大学オープンカレッジなどで韓国語講師をつとめる。

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