親を亡くし、仕事先での上司のいじめに遭い 毎日が辛い 2017/9/1

ようこそおたずねくださいました。
おおきに
あなた様はお元気ですが?

さて、このサイトに読者さまからメールをいただきました。

●親がなくなって日も浅く一人残され心身共に参っています。
職場では、よく叱られ胸ぐらを掴まれたり拳で殴られました。理由は、自分が気が利かない等しっかりしろということです。忌引き明けで復帰して続けて働く自信も気力もなく、外出も出来ません。もう仕事の励みになる者もいないし職場から様子を気にするメールがくるたび泣けてきます。どうしたらいいのか?(スコルさん)


●仕事ができない と 暴力は 別
1番親身になって心配してくださる親を亡くし、沈んだ気持ちの中、仕事をしなければならない。ましてや、職場でモラハラを受ける状況なのですね。たとえどんな事情があっても暴力あってはならないことです。

会社の相談窓口があるはずです。暴力の件は報告してください。仕事ができないことと、それに対して暴力を受けることは次元が全く違います。そのことでオドオドしないでください。

と同時に、親を亡くしたことで、仕事をする気力がもてないというのは痛いほどわかります。しかし、時間をかけて知ってほしいことがあるのです。

「いつか 親も私も皆誰もが 早かれ、遅かれ死ぬ」ということです。

私たちは、身内にかぎって、私に限ってまだ死なないと想定しています。すると突然、何かがあると「なぜ今なの?」と現実が受け入れられなくなるのです。今まで親身になってきいてくれた親がなくなると、依り所を失った寂しさがきます。しかし、本当のよりどころは親ではないのです。

●法をよりどころにし自らをよりどころとせよ

お釈迦さまは「自灯明・法灯明」を最期の言葉として残されました。

自らを灯火とし、自らをよりどころとせよ。
他をよりどころとしてはならない。
法を灯火とし、法をよりどころとせよ。他
の教えをよりどころとしてはならない。(『長阿含経』)


自分を依り所にするとはどういうことでしょう。

寂しいとき、辛いとき自分ほど頼りになることはありません。
病気になれば、一寸先が闇となります。
大切な人を亡くすと、どうしていいのか不安になります。
お釈迦さまは、不安の中、流される自分だからこそ、
法をよりどころとせよと示されるのです。

「あてにならないものばかりを
追いかける自分に目覚め
法(真実)を拠り所にしてほしい。」と願われたのです。


福祉の方に聞いたのですが、いつまでも健康を維持できる人の特徴があるそうです。

(1)自分のことは自分でやる。

やはり自分のことは責任をもって自分でやるということです。最後までその作業を自分で見届けるということです。たとえば、電気製品を購入した。箱やもろもろのゴミは自分で捨てる自分のわかるところに保管するということ。洗濯、掃除も誰かにしてもらうだけではなく、自分でやることで多くの人にも迷惑をかけていることを知るということです。

(2)共に助け合う

誰かにしていただくことではなく、この私も率先してお役にたたせていただきましょう。今までお付き合いのなかった近所の方にも、親を受け継ぐいみで町内の人と係わる、何か地域の事業をしていくことは、縁をつなぐということです。夫婦の間でも親子関係、友達関係でもそうです。「何か私にできることはない?」と誰かのために動く。そのことで新たな発見があるのです。

(3)自分の限界を超えたことは、代三者、サービスにお願いする。

自分でできないことは、公的サービスをお願いすることも大切です。そのためには地域の広報、新聞、ネットなどで情報を得ることが大切ですね。

●不安の中だからこそ、法を依り所に

寂しいとき、100万円の札束が私を救ってくれますか?
豪華客船で旅行にいけば紛らわせるかもしれませんが、
いつか家に帰らないといけません。
では恋人に寂しさを埋めてもらおうと、会ってもらったとします。
やはりその時は楽しいかもしれませんが、それぞれの布団で夜は寝ます。
やはり一人なのです。

私事ですが、親鸞聖人に出会い、安定した日々をおくれるようになりました。
失恋したときは、悲しくて何の支えもない。
仕事がうまくいかないときは、私はダメなんだと落ち込む。

そんな私に、親鸞は「それがどうした?」と投げかけてくれるのです。
あなたは「消えていくものばかりを追いかけている。そうではなく、いつまでも心を灯す仏法をいただきながら生きていけばいいのです」。
それが阿弥陀さまのご本願にふれることしかないのです。

私が大好きな詩です


さびしいとき

私がさびしいときに、
よその人は知らないの。

私がさびしいときに、
お友だちは笑ふの。

私がさびしいときに、
お母さんはやさしいの。

私がさびしいときに、
佛さまはさびしいの。

「金子 みすゞ全集」(JULA出版局)より


私がさびしい時「よその人」や「お友だち」が同じ気持ちになってくれるということはありません。さびしいという感情は、個人的なのです。辛いですが、その人の胸中をなかなかわかってくれません。

では、お母さんはやさしくしてくれますが、そのさびしさは、
なぐさめでしかありません。
人の愛の限界を、みすゞさんは感じていたのではないでしょうか。


仏さまは大悲となり、私たちを最期まで包んでくれます。
声なき声で、「あなたはどうか 安心してここで生きていける
世界をいただいてほしい。」それは都合よく助かるとか、
楽しい世界があるのではなく、辛いことがあっても 生きていける世界です。

そのためにも南無阿弥陀仏を称えましょう。

親の死をきっかけに、お念仏もうしましょう。

いつも心配していますよ。

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プロフィール

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真宗大谷派僧侶・アナウンサー

京都在住(福岡県出身)
20歳で真宗大谷派(東本願寺)の僧侶となる。と同時に社会経験をと、関西を中心にアナウンサーとして活躍。

15年前から立ち上げたHPでは
2007年ヤフー人名検索1位になり話題になる。「川村妙慶の日替わり法話」は一日3万件のアクセス。

現在 中日文化センター「心が元気になる講座」講師。

NHK京都、大阪文化センター講師。FBS読売文化センター講師。KBSラジオ「ほっかほっかラジオ 妙慶のちょっといい話」レギュラー。

産経新聞「明日へのヒント」・京都新聞「暖流」日経ヘルスプルミエ
連載中。

全国へ講演で回る。また著書も多数出版。

近著に「女の覚悟」講談社・「大丈夫!何とかなるから 」KKベストセラーズ、「妙慶の怒りをおさめる35の話し」こう書房 他

☆川村妙慶のテレフォン法話
075-431-7603(なむあみ)

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