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中部ご当地キャラニュース (61/2106)

2017年6月16日 金沢駅西口の特製ポスト 笑顔待つ 還暦の郵太郎

【石川】金沢港口に設置されている郵太郎ポスト。記念写真を撮る人たちの姿も見られた=金沢市の金沢駅で(2017/6/16 北陸広域版)

【石川】金沢港口に設置されている郵太郎ポスト。記念写真を撮る人たちの姿も見られた=金沢市の金沢駅で(2017/6/16 北陸広域版)

 金沢駅と言えば、兼六園口(東口)のもてなしドームに鼓門。昨夏、金沢に赴任した私は、当たり前のようにそう思っていた。が、最近、金沢港口(西口)で取材した際、気になるモノが目に留まった。出入り口の真ん中にある、陶器製の人形を郵便ポストの上に載せた通称「郵太郎ポスト」だ。

 モダンな駅舎に素朴で伝統的なデザインの置物。アンバランスな感じもするが、愛らしい人形を見るたび気持ちもほっこり。仕事のストレスをちょっぴり和らげてくれる。だから駅を訪れるたび、必ず目にするようになっていた。

 人形は高さ約90センチで、仁王立ちに近いポーズ。緑色の前掛けを着け、まるで金太郎のようないでたち。表情は少し厳しめだが、どこか駅の利用者を見守っているような温かい風情が漂い、頼もしくさえ見える。

 詳しいことが知りたいと思い、金沢中央郵便局へ。正式名称は「金沢駅新築記念ポスト」。国鉄金沢駅舎の新築落成を記念して1954年4月、東口に設置された、と担当者が教えてくれた。

 金沢市出身の彫刻家、故長谷川八十(やそ)さんが加賀人形をモチーフに制作した。同郵便局が保管する設置当時の新聞には、和服姿の女性の隣で郵太郎が左足を上げ、ポストの上に立つ写真が掲載されていた。設置以来、駅の改修工事などに伴い、東口と西口を行ったり来たり。何度も補修され、形まで変わった。

 「昔は渋谷のハチ公前のように、待ち合わせの目印にもなっていた」と同郵便局の山本忠志総務部長(59)。郵太郎ポストは市民生活に欠かせなかった。

 「東口を入ってすぐのところにあった。最初は何かの銅像かと思っていたけど、後でポストだと知ったわ」と言うのは、郵便局の担当者が紹介してくれた金沢市の会社員、山守さん(55)。30年ほど前の情景が鮮明に残る。羽咋方面から友人が来る際の待ち合わせ場所だった。

 そんな山守さんも携帯電話が普及した今、相手と連絡を取って直接、目的の場所で会うことが増えた。「でも郵太郎のような場所はあってもいいね」

 北陸新幹線金沢開業を機に、郵太郎ポストはさらに補修された。現在、写真撮影のスポットとしても人気。「時代によって設置場所は変わっているが、いつでも皆に親しまれている」と、和田豊和JR金沢駅長(57)は実感する。

 設置から63年、北陸の玄関口・金沢駅の移り変わりをやさしく見つめてきた郵太郎。ある人には金沢の歴史を感じさせ、また別の人には昔を懐かしく思い出させる。そんな「心の玄関口」かもしれない。 (田中美知生)


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