通商戦争に現実味 

2017/1/12 夕刊

 【ワシントン=共同】トランプ次期米大統領が当選後初の記者会見で、海外に生産拠点を移した企業の製品に高関税を課すと宣言し、米国発の通商戦争が現実味を帯びてきた。第二次世界大戦後の経済を支えてきた自由貿易体制が揺らいでいる。

 トランプ氏はメキシコに工場を造ろうとしているトヨタ自動車などのメーカーを「米国に工場を造るか、巨額の関税を払うかどちらかだ」と脅し、建設計画を撤回しない場合は、メキシコで造られた自動車に35%の関税を課すとしている。

 米国がカナダ、メキシコと結ぶ北米自由貿易協定(NAFTA)の域内は自動車関税がゼロ。トランプ氏は再交渉で協定内容を変え、高関税を可能にしたい考えだ。二カ国が再交渉に応じないならば、協定脱退も辞さないとしている。

 トランプ氏は米国との貿易で巨額の黒字を稼ぐ中国も目の敵にし「中国からの輸入品に45%の関税を課す」と公言してきた。専門家の間では、不公正貿易の是正で大統領に強力な権限を与えている米通商法などを駆使すれば、メキシコや中国からの輸入品に高関税を課せるとの見方がある。

 その場合、相手国から世界貿易機関(WTO)にルール違反で訴えられることは避けられないが、トランプ氏は選挙戦で「WTOはひどい。脱退もあり得る」とも述べている。世界一の経済大国を率いるトランプ氏が自由貿易体制の土台まで否定すれば、多くの国が追随し、保護主義の台頭による国際的対立が大戦を招いた悪夢の再来にもなりかねない。

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