残業減りました 働き方改革・中部の声 

2017/7/17 朝刊

 長時間労働の抑制や柔軟な働き方の推進を目指し、国が三月末に働き方改革の実行計画をまとめて三カ月余り。中部六県で常勤で働く十人に「わが社の働き方改革」について聞いたところ、ほとんどが「残業時間(休日出勤を含む)が減った」と答え、改革の恩恵を実感している。一方で、「昼休みに仕事をしている」と矛盾を感じている人もいた。

 「家でゆったり食事や入浴ができるようになった」

 システムエンジニアを派遣する会社に勤める滋賀県の男性(25)は、月四十時間以上あった残業が半減。会社が若手を派遣する際に上司を同行させるようにしたことで、派遣先の都合を優先されないようになったのが功を奏した。生活が整い、ストレスも減って「体重増加が止まりました」。

 三重県の男性(35)が勤めるオフィス機器販売会社が進めたのは徹底したペーパーレス化だ。「会議資料も電子化して共有し、事前に読むルールになって時間短縮につながった」と振り返る。介護用品レンタル会社に勤務する岐阜県の女性(52)も事務処理の機械化や、定時を過ぎると三十分ごとにアラームを鳴らすといった、ちょっとした工夫で残業は「二割減った」。

 国が積極的に取り組むきっかけになったのが、昨年秋に明らかになった電通社員の過労自殺だった。同じ広告業界に身を置く愛知県の女性(48)は「職場の意識の変化」を挙げる。週一度の「ノー残業デー」には上司が退社を呼び掛け「家に帰りやすくなった」と実感する。

 ただ、会社側の「残業規制」により、矛盾を生じる場合もある。

◆「仕事量は同じ。昼休み犠牲に」

 愛知県の建築業界の男性(54)は、昨年秋にできた「午後八時までに全員退社」の会社ルールに従うが、「仕事量が減ったわけではない。本来は一時間ある昼休みを削っている」。同県の商社勤務の女性(26)は残業に事前申請が必要になり、確かに三割ほど減ったが「必要な残業をする時にも引け目を感じてしまう」と打ち明ける。

 人材派遣会社勤務の岐阜県の男性(27)によると、従業員一人当たりの勤務時間短縮のため、採用人数を増やさざるを得ない場合もあるといい、「特にサービス業は人件費がかさむため、経営が厳しくなっている」と話す。

 インターネット通販会社に勤める福井県の女性(49)は「働き方改革と経営は両立が難しい面もある。業界団体などが主導して、仕組みをつくっていくべきだ」と指摘した。

◆無駄な仕事多かった

 <中部地方の地域経済に詳しい江口忍・名古屋学院大教授の話> 日本企業には、とっくにやめておくべきだった無駄な仕事が多い。先例や先輩の業績を否定できず、昔からの仕事を温存したまま新規事業を積み重ねた職場が少なくなかったからだ。企業が改革するのは、人口減少に伴う人手不足が唯一かつ最大の理由で、従業員のためを思いやっているわけではない。労働環境の改善で近隣や同業他社に後れを取ればブラック企業と認定されてしまい、思うような採用ができなくなる。ただ、元請けや大手の残業規制により、自分だけで事業の廃止を決められない零細、下請けにしわ寄せが行く場合もある。

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