対北決議、初の石油制限 安保理で全会一致 

2017/9/13 朝刊

 【ニューヨーク=東條仁史、赤川肇】国連安全保障理事会は十一日、北朝鮮が六回目の核実験を強行したことを受け、新たな制裁決議を全会一致で採択した。焦点だった北朝鮮への原油と石油精製品の全面禁輸は、制裁に消極的で拒否権を持つ中国、ロシアに配慮し、採択を優先させた米国が大幅に譲歩。輸出量に上限を設ける内容に後退したものの、ヘイリー米国連大使は「原油・石油関連は北朝鮮の核開発の活力源だ。決議で約三割減らせる」と強調した。

 このうち主に中国から輸出される原油は過去一年間の輸出実績(四百万バレル)を上限に現状維持を認めた。ガソリンや軽油、重油といった石油精製品も原案では禁輸対象だったが、来年以降、年間二百万バレルの上限を設定。米政府によると、北朝鮮は毎年、四百五十万バレルの石油精製品を輸入し、決議により石油精製品は55%削減。原油と合わせると全体で約三割の削減となる。

 新たに禁輸対象となった繊維製品は、北朝鮮の主要な輸出品目で、年間七億六千万ドル(約八百三十億円)を稼ぐ。安保理は八月の制裁決議で石炭や鉄鉱石、海産物を全面禁輸とし、削減効果は約十億ドルと見込む。過去の制裁による削減効果を合算すると、北朝鮮による昨年の輸出総額(二十七億ドル)の90%超の削減になるという。

 決議は、中ロ両国など国外で働く北朝鮮の出稼ぎ労働者に対する就労を禁止する一方、すでに契約済みの労働者の強制送還は見送った。国外の北朝鮮労働者は推計九万三千人で、ロイター通信によると、年間十二億〜二十三億ドルの収入につながっている。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長に対する資産凍結・渡航禁止措置は見送られた。

 対北朝鮮制裁決議は九回目。原案より内容は後退したが、石油の規制に踏み込んだのは初めてで、北朝鮮が今後さらに挑発行為を強行すれば「より重大な措置を取る」と警告しており、今後の全面禁輸に向けて道を開いた。

◆北は「断固拒否」

 【ソウル=時事】ロイター通信などによると、北朝鮮の韓大成・駐ジュネーブ国際機関代表部大使は十二日、軍縮会議で演説し、制裁決議について「断固拒否」を表明した。その上で決議採択を主導した米国に対し、「これまでに経験したことのない最大の苦痛を味わうことになる」と警告した。

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