チャイルドシート非着用で致死率7・9倍 幼児の事故、警察庁分析 

2017/9/14 夕刊

 二〇一二〜一六年に発生した乗車中の幼児の死亡・重傷事故のうち、六歳未満の幼児がチャイルドシートを使っていなかった場合の致死率は、使用時に比べて七・九倍高いことが、十四日に公表された警察庁の分析で分かった。抱っこや大人用シートベルトの着用で済ませていたケースが四割を占めており、警察庁は「大丈夫と思いがちだが、安全でないことを知ってほしい」と呼びかけている。

 道路交通法でチャイルドシート使用が義務づけられている六歳未満の幼児を対象に使用状況を調べた。チャイルドシートを使わなかったケースの詳細分析は初めて。

 乗車中に死亡した幼児は五十六人で、うち71%の四十人がチャイルドシート未使用だった。一方、軽傷者では75%が使用していたことなどから、チャイルドシートを使わないと重大事故につながりかねない危険性を裏づけた。

 チャイルドシート未使用で死亡したり、重傷を負ったりした幼児と、運転者との関係を調べると、67%が運転者の子ども、19%が孫だった。子どもが着用を嫌がったり、祖父母の乗用車にシートの持ち合わせがなかったりする場合に「抱っこなどで済ませてしまう油断があるのではないか」と担当者はみている。

 一方、今年一〜六月の交通事故死者数は、前年同期に比べ8%減の千六百七十五人だった。上半期ベースでは、月別統計が残る一九五六年以降で最少。うち六十五歳以上の高齢者が九百十一人で、54%を占めた。

 七十五歳以上の高齢運転者による死亡事故は百九十件。前年同期の二百十八件を下回ったが、警察庁は「死亡事故全体に占める構成比は増加傾向にある」と分析している。

 三月には、七十五歳以上の運転免許保有者に対し、記憶力や判断力の認知機能検査を強化する改正道交法が施行された。警察庁によると、七十五歳以上の免許証の自主返納が一〜七月に十四万三千二百六十一件(暫定値)あり、昨年一年間の十六万二千三百四十一件に迫る。

 都道府県別の死者数では、愛知の九十二人が最も多く、埼玉八十二人、千葉七十三人、兵庫七十二人、東京七十人の順だった。

◆死傷事故、東海も多発

 チャイルドシートを適切に使用していなかった幼児が死傷する事故は、東海三県でも後を絶たない。

 愛知県警によると、今年八月末までに県内で発生した事故で、六歳未満の死者、重傷者は四人。いずれもチャイルドシート非着用だった。

 五月には同県一宮市で、七十代の女性の軽乗用車がガードレールに衝突、ひ孫の男児=当時(2つ)=と友人女性が死亡した。男児は、助手席で友人女性の膝の上に座り、二人で一緒にシートベルトをしていた。男児の死因は肝臓損傷で、シートベルトで過度に圧迫された可能性があるという。

 岐阜県中津川市の中央自動車道下り線では八月中旬、ワゴン車がガードレールにぶつかり、生後四カ月の女児が車外に放り出されて死亡した。岐阜県警によると、運転手の男性(21)は「チャイルドシートを使用していた」と話しているが、体調が悪かった女児のためにベルトを緩めていた可能性があるという。県警は今月二十一日からの「秋の全国交通安全運動」で「チャイルドシートの正しい着用の徹底」を推進項目の一つに掲げる。

 三重県では三月、県南部で乗用車同士が正面衝突した事故で、男の子(3つ)が顔の骨を折る重傷を負った。チャイルドシートを着用していなかったとみられる。三重県警によると、昨年、乗車中にけがをした六歳未満の幼児のうち、チャイルドシートを使用していなかったのは百三十四人のうち二十一人。今年は八月末までに七十八人のうち十二人だった。

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