米軍ヘリ出火、着陸大破 沖縄、民家から数百メートル 

2017/10/12 朝刊

 十一日午後五時二十分ごろ、沖縄本島北部の上空を飛行していた米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)配備のCH53E大型輸送ヘリコプターが訓練中に出火し、東村(ひがしそん)高江の米軍北部訓練場に近い民間地に緊急着陸した。米海兵隊が発表した。機体は炎上、大破した。小野寺五典防衛相によると、乗員七人や周辺住民にけがはなかった。

 沖縄県の消防によると「米軍機が墜落し、黒煙が上がった」と近隣住民が一一九番した。現場は牧草地で、住民によると、民家から数百メートルの距離。米軍が航空機などで消火活動を行い、約三時間後に鎮圧状態となった。

 翁長雄志(おながたけし)知事は記者団に「強い憤りを感じている」と抗議の意を表明、原因究明までの同型機の飛行中止を求めた。

 安倍晋三首相は民放番組で「大変遺憾だ。安全第一で考えてもらわなければ困る」と述べ、米側に原因究明と再発防止を申し入れるよう指示したと明らかにした。

 外務省の森健良北米局長はヤング駐日米首席公使に「遺憾の意」を伝えた。ヤング氏は「原因究明、再発防止に努めたい」と応じた。

 普天間飛行場所属の米軍機は、輸送機オスプレイが八月にオーストラリア沖で墜落、死亡事故を起こしたほか、大分空港などで緊急着陸を繰り返している。

 CH53Eは、輸送機オスプレイと同じ第一海兵航空団所属。米軍によると全長約三十メートルで最大五十五人を輸送でき、オスプレイより輸送能力が大きい。

 CH53Eは一九九九年四月に沖縄県国頭村(くにがみそん)沖の海上で、乗員四人が死亡する墜落事故を起こしている。二〇〇四年八月に普天間飛行場近くの沖縄国際大の構内に墜落し、米兵三人がけがをする事故を起こしたCH53Dの後継機。

 北部訓練場には、オスプレイなどが使用するヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)がある。

 <米軍北部訓練場> 沖縄県の東村と国頭村にまたがる米海兵隊の演習場。日米両政府の合意に基づき昨年12月、訓練場の約半分に当たる約4000ヘクタールが日本側へ部分返還された。返還条件だったヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)が未返還地側に建設され、完成後に米軍に提供された。米軍は今年7月、新設のヘリパッドでオスプレイを離着陸させて運用を開始。米軍資料によると、ヘリパッドではオスプレイが1年に約2500回、離着陸する計画となっている。

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