神鋼、他にも不正疑い 社長言及「信頼ゼロに落ちた」 

2017/10/12 夕刊

データ改ざんの経緯を経産省に報告後、頭を下げる神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=12日午前、経産省で(市川和宏撮影)

 アルミニウム製品の性能データを改ざんしていた神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長は十二日午前、経済産業省で記者団に「(現在判明している不正以外にも)国内、海外で疑わしい事案はある」と述べた。問題製品の納入先から損害賠償を求められる可能性もあるとした。製品の安全性の検証を終えた段階で経営責任を明確にする。今後も不正発覚が相次げば、進退を含め重い決断を迫られそうだ。

 二週間程度をめどに安全性の検証結果をまとめ、一カ月以内に原因と対策を公表する。川崎氏が問題発覚後に公の場に姿を見せたのは初めて。同氏は「(神戸製鋼の)信頼はゼロに落ちた。私をトップとして信頼回復に努めたい」と語った。

 川崎氏はこの日、経産省の多田明弘製造産業局長と面会した。川崎氏は「顧客や消費者にご心配をお掛けし、深くおわび申し上げる」と謝罪。不正の経緯を報告した。

 多田氏は「日本の製造業全体の信頼に関わる問題で誠に遺憾だ。重く受け止めている」と厳しい表現で応じた。神戸製鋼のデータ改ざんは昨年のステンレス製品に続く不祥事であり、納入先が多く社会的に影響が大きいと指摘。対応を急ぐよう求めた。

 データ不正では、JR東海の新幹線で日本工業規格(JIS)を満たさないアルミの使用が発覚している。

 問題のアルミ製品は約二百社に供給され、自動車や新幹線、航空機、防衛産業向けなど広範囲を巻き込んでいる。鉄粉や液晶画面に使う金属材料でも判明した。自動車では米大手ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターも調査に乗り出した。リコール(無料の回収・修理)もあり得るが、川崎氏は「現時点で、あるとは聞いてない」とした。

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