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自動運転、高齢者の足に 名大と春日井市など実証実験 

2018/5/17 朝刊

 名古屋大と愛知県春日井市などは年内にも、高齢化が進む同市の高蔵寺ニュータウンで、全国で初めて配車アプリを活用した自動運転タクシーの実証実験に乗り出す。交通弱者の移動手段として、二〇二一年ごろの実用化を目指す。名大と同市は、次世代交通分野でトヨタ自動車などと連携しており、実験の成果を共有し、サービスの検討や技術開発を加速させる。

 実験は高齢化率が46%とニュータウン内で最も高い石尾台地区で計画し、住民に乗客として参加してもらう。名大が開発したスマートフォンやタブレット端末などで使う配車アプリで自宅に自動運転の車を呼び出し、指示した近距離のスーパーやバス停に移動する。名大によると、配車アプリを組み合わせた自動運転の実証実験は国内では前例がないという。

 市販のミニバンなどに人工知能(AI)や高精度三次元地図、レーダーを搭載する予定で、ハンドルやアクセルの操作は自動で行い、時速二十キロ以下の低速で走る。緊急時に運転席の補助員が操作する「レベル3」で行うが、将来的には遠隔監視を含めた無人走行を視野に入れる。

 名大は超高齢化社会の交通手段を検討する産学官連携プロジェクト「名古屋大学COI」で自動化技術などの研究を進めており、トヨタやグループ企業のデンソー、豊田中央研究所も加わっている。ニュータウンの高齢化問題に直面する春日井市が昨年立ち上げた先導的モビリティ検討会議には、トヨタや地域のバス、タクシー会社が加盟。今回の実験結果も踏まえ、次世代交通の実用化に向けた課題など協議を進める。

 COI研究リーダーで名大未来社会創造機構の森川高行教授は「丘陵地を開発したニュータウンは坂道が多く、高齢者の移動が困難になっている。自治体や事業者と連携し、モデルを構築したい」と説明。同市ニュータウン創生課の水野真一課長は「交通不安を解消し、若い世代の移住や定着を促したい」と話している。

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