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G7、貿易協議巡り三極 「五対一対一」の構図に 

2018/6/10 朝刊

 【ケベックシティー(カナダ東部)=清水俊介】カナダ東部シャルルボワで開催中の先進七カ国(G7)首脳会議(サミット)は八日(日本時間九日)、初日の討議を行った。焦点の貿易を巡り、保護主義的な政策を進める米国と、反発する欧州・カナダが激しく対立。安倍晋三首相は、米国への直接的な批判は避けてG7の結束を呼びかけ「五対一対一」の構図となった。

 日本政府関係者によると、初日は「自由な貿易」と「公正な貿易」の視点から非常に活発な議論になり、互いに数字を挙げながらの激しい応酬となった。

 議長国カナダと英国、フランス、ドイツ、イタリアの五カ国は、G7が掲げてきた自由貿易を重視する立場。米国が発動した、鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課す輸入制限措置などを批判し、撤回を強く求める意見が相次いだもようだ。

 トランプ米大統領は、米国に貿易赤字をもたらした「不公正な貿易」を終わらせるとして保護主義的な貿易政策を進めてきたことを踏まえ、撤回要求を拒否。セッション終盤では、撤回を求めるなら「関税、非関税障壁、補助金をゼロにしよう」と、極論も口にしたという。

 安倍首相は「貿易制限措置の応酬に明け暮れることは、どの国の利益にもならない。自由で公正なマーケット(市場)を守っていくメッセージを結束して発信すべきだ」と協調を訴えた。欧州・カナダが求める自由貿易推進の必要性に同調する一方、米国の保護主義的な貿易には触れず、双方の顔を立てた。

 安倍首相は前日の日米首脳会談でも、米国の姿勢をただす発言はしていない。サミットの討議では、トランプ氏から「日本は投資などで米国経済に貢献している」と評価する発言も出たという。

 サミットでは、北朝鮮問題についても討議した。日本政府によると、北朝鮮に核、ミサイルの完全な廃棄に向けた具体的な行動を求めることで一致。十二日にシンガポールで開かれる米朝首脳会談の成功を後押ししていくことを確認した。

 G7内の貿易分野での意見対立を受け、討議を総括する首脳宣言の取りまとめ作業は難航している。

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