コラム・小説・漫画

非核化、確証なく突入 

2018/6/12 夕刊

<解説>

 「米国第一主義」を掲げ国際社会を混乱させるトランプ氏と、独裁国家に君臨する金正恩氏。異端の指導者同士による史上初の米朝首脳会談が行われた。米国は、最大の焦点である北朝鮮の非核化に確証を持てないまま会談に突入した。当初の目的が変質しつつあるようにも見え、会談が東アジア情勢の分岐点となるのかが注目される。

 トランプ氏は米朝間の非核化を巡る認識の溝が埋まらないまま、十一月に中間選挙を控えて功名心にはやり、首脳会談の開催ありきで動いた。会談について「プロセスの始まり」と言い、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」に必要な措置の一括合意を目指した当初の方針を後退させた。

 非核化を巡る交渉の長期化が予想される中、トランプ氏が難題を先送りし、朝鮮戦争の終戦宣言合意のように「歴史的偉業」として目に見える成果を優先させる可能性が強まる。

 北朝鮮はトランプ氏の融和姿勢への変化を読み取っている。正恩氏が体制の生き残りをかけ、最大限の譲歩を得ようと食い下がるのは確実だ。

 それでも、両首脳の対話が、長年にわたる米朝の相互不信解消にある程度資するのは間違いない。対話が続く限り、北朝鮮は緊張を再燃させる軍事挑発を控えるはずだ。

 会談結果は、圧力一辺倒だった日本の対北朝鮮政策を左右する。拉致問題への取り組みも含め、日本の外交は正念場を迎える。

 (シンガポール・城内康伸)

PR情報

アクセスランキング 6:00更新 もっと見る

  • 会員登録
  • ログイン
今日の天気(05:00発表)
名古屋
曇りのち晴れ
30 ℃/--
東京
曇りのち晴れ
26 ℃/--
大阪
曇りのち晴れ
28 ℃/--
  • 現在、渋滞情報はありません。
  • 登録路線が未設定です。
  • 公式 Twitter はこちら
  • 公式 Facebook はこちら
クラウドファンディング 夢チューブ 中日新聞
東京新聞 電子版
中日販売サポート
東海テレビ 庄野アナと 新聞を音読してみよう!
中日防災ナビ
こどもウイークリーのこーなー
過去の企画・特集