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鉄道被害100カ所超 西日本豪雨、26路線運休 

2018/7/12 夕刊

JR芸備線の狩留家−白木山間で流失した橋=12日午前、広島市安佐北区で

 西日本を中心とする豪雨被災地で、JR西日本などの鉄道二十七路線の百カ所以上に、土砂の流入や線路下の盛り土の流出など運行を阻む施設被害があったことが、国土交通省のまとめで分かった。橋が流された路線もあり、主要交通が寸断されたことで通勤や通学、物流など生活に大きな影響が出ているが、復旧作業は、場所によって相当長期に及ぶとみられる。

 中国・四国地方を中心に岐阜県や京都府、九州まで被害が広がり、国交省の担当者は「これだけの広域被害が出たのは東日本大震災以来。降雨を原因とするケースでは初めての経験ではないか」と指摘している。

 国交省によると、十二日午前六時現在の調べで、鉄道の十一事業者二十六路線が運休している。数日内の復旧を見込む路線は一部にとどまり、多くの運行再開は未定だ。人員確保が難航して調査が進まない路線もあり、全容は把握できていない。被害は拡大する可能性もある。

 被害箇所のうち、土砂流入は六十カ所以上に上っており、「斜面崩壊」「線路冠水」なども目立つ。倒木や電柱倒壊などを含めて複数の被害が発生している区間もある。

 広島県を走るJR芸備線狩留家−白木山間では、全長八十五メートルの橋が両端の一部を除いて流失。山陽線本郷−河内間では濁流が川沿いの道路を越えて線路を襲った。現在は盛り土が長さ数十メートルにわたって削り取られ、二本の線路が宙に浮いた状態だ。JR西日本広島支社の担当者は「影響の大きさを見極めて優先順位をつけて復旧を進めなければならない」と話している。

 岡山県高梁市のJR西の備中広瀬変電所が水没するなどの被害も出ており、特急やくもが走行する伯備線もストップしている。同社岡山支社は運行再開を急ぎたい考えだが「被害を受けたところが多く、それぞれについて調査が進んでいない」と説明している。

◆被災者用住居、7万1000戸を確保

 安倍晋三首相は十二日午前、官邸で開いた西日本豪雨の非常災害対策本部会合で、被災者の当面の住まいとして、公営住宅や民間賃貸住宅など計七万一千戸を確保したことを明らかにした。順次、入居者の募集を始めるという。自治体による災害廃棄物の処理や、被災した処理施設の復旧を財政面で支援する方針も示した。

 首相は十一日の岡山県視察について「すさまじい被害の爪痕を目の当たりにした」と振り返り、出席した閣僚に「被災者が一日も早く安心な生活を取り戻せるよう、できることは全てやる。刻々と変化するニーズに対応するように」と指示した。会合では、旅館やホテルで約八百人の被災者の受け入れが可能になっていることや、岡山県倉敷市真備町地区の浸水がほぼ解消したことなども報告された。

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