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豚コレラ、8月の血液で陽性反応 14日後の検査で判明 

2018/9/13 朝刊

 岐阜市内の養豚場の豚が家畜伝染病「豚(とん)コレラ」に感染した問題で、岐阜県が八月二十四日に養豚場の豚から採取した血液から、後の抗体検査で感染を疑わせる陽性反応が出ていたことが分かった。八月中旬から豚の衰弱が続出した場内で既に感染が拡大していた可能性があるが、県は当初「熱射病」と判断し、抗体検査は今月七日にずれ込んだ。この間にウイルスの外部拡散が懸念される事態になっていた。

 対応策を協議する十二日の会議で県が明らかにした。古田肇知事は「発生の経緯について丁寧に検証したい」と語った。

 養豚場では、ぐったりして立てないなど衰弱した豚が数十頭に上り、死んだ豚もいたため、県中央家畜保健衛生所が八月二十四日に調査。ただ、この段階では豚コレラ感染は念頭になく、六頭について血液生化学検査を実施。感染症の可能性を疑いつつも熱射病と判断したという。

 県は九月三日、市側の依頼を受けて死んだ豚を解剖し、豚コレラ感染を調べる簡易検査や遺伝子検査を実施したが陰性だった。その後、七日に遺伝子検査を再び行ったところ陽性となり、八月二十四日の時点で採取して保存していた別の豚の血液についても抗体検査を実施したところ、やはり陽性だったという。

 結果的に国の機関による感染の最終確認は九日にずれこんだ。この間、養豚場は五日に九頭を食肉処理施設に出荷し、七日は死んだ豚を混ぜた堆肥をJAぎふ堆肥センターに搬出した。

 県は今後、当初の調査時点で豚コレラの発生を疑えなかったか、豚が大量死するまでに養豚場の状況をどの程度把握していたのかなどについて検証を進める。

◆「疑われた段階で注意深い調査を」

 豚コレラは近年、アジアを中心に広く発生。八月には今回とは別ウイルスの「アフリカ豚コレラ」の感染が中国で拡大し、農林水産省が注意を喚起していた中、今回の問題は起きた。

 豚コレラは、国内では二〇〇七年に根絶が宣言されたが、農水省は都道府県への指針で、豚に発熱や食欲減退などが通常以上に見られる場合、豚の移動自粛の指導や感染の判定を求めている。

 岐阜県の対応について、大阪府立大の向本雅郁教授(獣医感染症学)は「豚の病気は少なくない上、国内から根絶された豚コレラを疑うのは難しいかもしれない」としつつ、「当初の検査で感染症の可能性が疑われた時点で、解剖するなど注意深く調べる必要があったのではないか」と話す。

 東海地方のある獣医師によると、行政で働く公務員獣医師は、鳥インフルエンザ関連など業務が幅広く、畜産農家をこまめに回るのには限界があるという。「県は猛暑でまず熱射病を疑い経過観察としたものの、その後のフォローができなかったのでは」と推測する。

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