熟練の技に挑む 職人女子

畳職人 湯川真里菜さん

2017/11/22

臨機応変に対応できる畳職人が目標

畳職人 湯川真里菜さん
ものづくりに憧れ
畳職人の道へ

 高校時代に演劇部で大道具を作っていた経験から、将来は体を動かしてものづくりをする仕事をしようと考えていたとき、インターンシップの説明会で落合商店を知りました。インターンシップで仕事に携わるにつれて、畳作りの仕事に興味を持ち、落合商店に就職しました。現在は三代目の落合伸彦さんの片腕として、日々畳作りに精を出しています。

 畳はまず、畳を敷く部屋の実寸を測り、尺寸で書かれた割付図を制作します。その図面を見て、裁断や縫い付けを行います。現在は床の裁断から畳表の縫い付けを担当しています。「同じ六畳でも少しずつ畳の寸法が違ったり、また畳表もい草の場合は厚みがあるので、その分小さめに床を裁断します。手の感覚でやる作業が多いので、最初は慣れるまで大変でした」。また畳には関東間や京間といった、規格サイズ違い、藁床など中には30キロを超える重さのものもあります。「背が低いので大きなものを持ち上げるのは大変ですが、工夫しながら自分で持てるように頑張っています」。こうした努力を積み重ねた結果、機械を使って縁付き・縁なしの新畳の製作、畳表の張り替えが一人でできるようになりました。「1日の作業内容は同じ過程ですが、でき上がりは全て違います。だからこそ飽きがこない、やりがいのある仕事です」。

自分の性格や経験値から ひと通りできる畳職人へ

 畳作りは、まっすぐに床を裁断し、畳表や縁をきっちりと縫い付けて美しく仕上げることが最も重要です。演劇の大道具を作っていた頃からきちんと採寸して緻密に作ることが得意でした。その経験が今の仕事に活かされています。「例えば部屋の柱や角部分の畳を切って仕上げる「切り欠き」は、機械で畳表を張ることができないので自分で畳表を引っ張って縫い付けます。このときも、い草の目がきちんと揃うように注意します。自分にとっては何百枚とある中の一枚でも、お客様にとってはかけがえのない一枚。だからこそ妥協をせず、いい仕事をしようと心がけています」。時折、落合さんと畳の敷き込みに行くことがあり、お客様から「きれいだね」と褒められることもあります。「寸分の狂いもなく作ることができた畳をお客様に喜んでいただけることが一番嬉しいです。やりがいを感じます」。

 今年で畳職人として3年目ですが、今でも毎日新しい発見があります。「この仕事に就いて初めて、畳がどういう行程でできるのか、構造がどうなっているのかを知りました。また縁のない畳、その畳に使う畳表の種類、新しい家に合わせたカラー畳など縁の種類も色や柄のバリエーションが増えています。この道を選んだことで知らなかった世界が広がり、毎日楽しく仕事をしています」。

 将来の目標は、二級畳製作技能士・資格取得を目指し、採寸から畳の引き上げ、納品まで自分でこなせるようになることです。「これから手縫いの技術も覚えて、畳職人として何でもできるようになりたいです」。覚えることはまだまだたくさんあります。「自分の持っている力や技術を生かして、臨機応変に対応できる畳職人を目指します」。

畳職人 湯川真里菜さん
動画でもご覧頂けます

読者からの感想
  • 若い方が伝統を継承できるのはとても良いことに感じます。女性から見た職人の良い所が受け継がれ、変わって行くことを望んでます。(愛知県尾張旭市 男性 48歳 会社員)
  • 以前は「職人=年配の男性」のイメージでしたが、昨今の女子の活躍に考えが変わりました。(愛知県弥富市 男性 67歳 その他)
  • 畳から縁を剥がす動画を拝見しました。綺麗に剥がされていらっしゃり見ているこちらも気持ちよかったです。私は畳のある家が好きです。しかしフローリングの家が多いと思います。フローリングの家にも敷くことができる畳があるといいですね。(愛知県江南市 女性 28歳 パート・アルバイト)
  • 畳づくりがこんなにたいへんなものとは知りませんでした。女性としてこれに携わっていることに感心しました。新しい畳をたくさん作って欲しいです。(岐阜県加茂郡 男性 49歳 会社員)
  • 畳の需要は減ってきているとは思いますが、決して無くならないし、日本の住宅にはこれからも畳が必要だと思います。また、日本を訪れた外国人の方も畳の部屋が気に入って帰国する方も多いと聞いています。職人技が必要な畳作りに若い人が継承していく事に男女の違いは無いと思いますが、女性としての部屋感性も新しい畳作りに織り込んで欲しいなぁと思います。湯川さんには数少ない女性畳職人としてこれからも技能を身につけて頑張ってほしいと思います。(愛知県北名古屋市 男性 49歳 会社員)
  • 昔は和室に当たり前のようにあった畳が日本人のライフスタイルの変化によって従来とは違ったニーズに応える必要があると思います。リビングに半畳やそれよりも小さい畳を敷いてちょっとしたコーナーを作ったりして活用方法が違ってきましたね。その中で畳職人は力もいりますし女性が行うには大変かと思います。従来の技術を身に着けることはもちろん重要ですが、女性職人だからこそできる付加価値をつけて頑張ってください。(静岡県浜松市 男性 49歳 会社員)
  • 高校の部活動が仕事に活かされてることは素晴らしいです。それも畳を作りたいと思う人はあまりいないと思います。畳の資格があることも初めて知りました。やはり仕事は、やりがいがあることですね。(愛知県稲沢市 男性 47歳 会社員)
  • 熟練の技を取得すべく働いている湯川さんがとても魅力的でした!そして畳みはひとつひとつ心を込めて作られているんだなと思いました。これからも畳み作りの伝統を受け継いでいでいって欲しいです。(愛知県稲沢市 女性 33歳 公務員)
  • 「自分にとっては何百枚とある中の一枚でも、お客様にとってはかけがえのない一枚。だからこそ妥協をせず、いい仕事をしようと心がけています。」という言葉が印象的でした。何かを極めるということは、素敵なことですね。(愛知県一宮市 男性 55歳 公務員)
  • 自分の部屋が畳ですが、畳がどのような苦労の末に出来上がるものかは知りませんでした。畳職人さんは少なくなってきていると聞きますが、このように身近に活躍されている方がいらっしゃると知り、嬉しく思いました。(三重県鈴鹿市 女性 24歳 会社員)
  • 近所に畳店があり小さいころ職人さんの作業を見るのが好きでした。とても力がいる作業だった印象があるので、家業を継ぐとかでない限り女性の方が自ら飛び込んでいくのにはとても勇気が必要だったろうなと思いました。(岐阜県各務原市 女性 55歳 パート・アルバイト)
  • 一本線を通したような、強い意志を持って仕事に向き合ってると感じました。お客様に感謝され、感動を与えるようにお仕事を頑張って頂きたいですね。(愛知県高浜市 男性 58歳 会社員)
  • 男の仕事っていうイメージしかなかったので、新鮮でした。頑張って世に広めて欲しい。(滋賀県米原市 男性 42歳 会社員)
  • 今、職人と呼ばれる人達の後継者不足がよく聞こえてくる中、とても素敵なお仕事を選ばれたと思います。畳も昔と違いサイズの違い、素材の違い、多様化により益々難しく成っていると思いますが頑張って欲しいです。日本にしかない日本の文化ですもの。応援しています。(愛知県名古屋市 女性 52歳 専業主婦)
  • 自分の持つ力を生かせる仕事に就きたいと思いました。(石川県金沢市 女性 19歳 学生)
  • キレイな畳に出会うと清潔で、いい香りがして、作り手のこだわりやプライドを感じる時があります。男であれ、女であれ、やりがいのある、こだわりを感じる仕事をしていきたいですよね。(愛知県名古屋市 男性 47歳 会社員)
  • 畳製作技能士という資格があることを初めて知りました。畳職人として3年目ながら顔つきは堂々としているように感じました。いい畳を作ってほしいです。(茨城県牛久市 男性 26歳 無職)

畳の落合商店

昭和3年創業。お部屋に合わせて「きちんとつくる」ことを礎に細やかな仕事を展開。長年の実績を活かし、縁つき畳や縁なし畳、カラー畳、フーリング畳など様々な畳の施工を手がける。また形や色、材質を組み合わせたオリジナルデザインの畳も提案している。
名古屋市東区東大曽根町1-14
電話 052-935-7167

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