9月19日は中秋の名月 2013/9/18

中秋の名月は、毎年旧暦の8月15日

●中秋の名月って何?
9月19日は、中秋の名月。満月は1ヶ月に1回あるのに、どうしてこの秋の満月だけ特別に祝うのだろう。その謎を解くには、中秋の名月とは具体的にどんな月のことを指すのかを調べてみる必要がありそうだ。

まず、「中秋」とつくということは、秋の真ん中、つまり10月の満月のことか?ところが、ごくまれに仲秋の名月が10月になることもあるが、ほとんどの場合9月である。

お月見の風習は、古来中国から伝わったもので、中秋の名月は、旧暦の8月15日に祝うと決まっている。旧暦とは、月の満ち欠けを基準にした太陰太陽暦のこと。このカレンダーでは、毎月15日はほぼ満月となる。

また、旧暦では7月,8月,9月を秋として,7月を初秋(孟秋)、8月を中秋(仲秋),9月を晩秋(季秋)と呼んでいるので中秋と付く訳。名月って付いているのは、旧暦8月は大陸の乾燥した空気が秋風となって流れ込んできて、透明度が良くなり一層月の光が冴えるからだ。

ちなみに「仲秋の名月」と書いたり「中秋の名月」と書いたりするが、「仲秋」は旧暦8月を指し、「中秋」は、旧暦8月15日を指す言葉だ。

中秋の名月には、ススキと白玉団子をお供えする

●なぜススキと団子をお供えするの?
ところで、なぜ中秋の名月には、ススキと団子をお供えするのだろう?「そんなの昔からの風習でしょ」と言われるかもしれない。でもそれなりの理由があるはずだ。というわけで中秋の名月の歴史の糸を手繰ってみると、日本の神代の時代まで遡ることができる。

日本の代表的な神は、女神アマテラス.太陽を象徴する神だ。それに対して月を象徴する神は、男神ツクヨミ。また、二人の神を象徴する植物は,アマテラスは「女性的」「豊かな実り」「垂れる」という意味あいから、秋になると稲穂を実らせて頭をもたげる「イネ」。

一方ツクヨミは「男性的」「不毛」「まっすぐ伸びる」という意味あいから、川原や野原でまっすぐ伸びる「ススキ」が似合うというわけ。もう少し付け加えるなら、まっすぐ立つススキは、男性自身であり剣でもあるという。つまり次のような関係が成り立つわけだ。

太陽=女神アマテラス=豊饒=イネ
月=男神ツクヨミ=不毛=ススキ

次に、お供えする団子は、元々は白玉粉で作る「白玉団子」と決まっていたらしい。あの白く美しい白玉団子は、月そのものなのだ。昔から空に浮かぶ月は、潮の満ち引きを起こしたり、女性の生理をつかさどる霊力を秘めた真珠のようなものだと信じられてきたというところにあるらしい。

つまり中秋の名月は月の男神ツクヨミさまをおまつりする儀式ということができる。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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