負担増の幕開け 2013/12/18

来年度の税制改革大綱が発表されました。「企業優遇×家計負担増」というのが、多くの人が感じられたところではないでしょうか。消費税に加え家計はかなりのダメージを受けそうです。

一方で増税後の景気を下支えする経済対策も決まりました。巷では景気が良くなってきたという指標が多く出されていますが、実感しているのは一部の人。駆け込み購入も買う予定の人は必要ですが、状況をもう一度確認して、今後の予定をたてましょう。

まずは言わずとしれた4月からの消費税8%。生活必需品の税率を抑える「軽減税率」は10%時(2015年10月予定)に導入することになりましたが、時期については先送りされたのでいつになるのかは未定です。

ただし、増税の負担を軽減するために、低所得者に1人1万円を支給、中所得者層の子育て世帯に一時金(中学生以下の子ども1人1万円)を支給、住宅購入者へ最大30万円の給付金、また住宅ローン減税を4年延長などで支援するとしています。

次が前回取り上げた自動車諸税関連です。目玉は抱き合わせ商法のような、軽自動車税増税と取得税減税。「軽自動車税」は、2015年4月以降の新車を対象に現在の7200円から1.5倍の1万800円への増税が決まりました。

ただし消費税が10%になった時に、新自動車税が加わります。その代わり取得税は4月から普通車は現在の5%から3%に、軽自動車は3%から2%に減税となり、消費税10%時には廃止されます。

取得税は減税されますが、それよりも消費税で増える分が大きいのと、軽自動車税は高くなるので、買う予定の人は増税前に買う方がお得です。

もう一つは関係ない人も多いですが(給与所得者の4%のみ対象)、所得税と住民税の増税です。年収1000万円超の人は2017年から、1200万円超の人は2016年から増税になります。

これは必要経費とみなして非課税にしている「給与所得控除」がカットされるためです。所得税や住民税は、課税所得に税率をかけて求めていますが、控除がカットされると課税所得が増えるので所得税と住民税が増税になるのです。

現在は年収1500万円以上で控除額の上限は245万円ですが、今後は年収1200万円超で230万円、1000万円超で220万円が上限となります。また所得税は2015年に最高税率は40%から45%に上がります。

これに、4月から70歳〜74歳の医療費窓口負担は2割に引き上げられるなど、社会保険料の負担増も加わります。すでに年金は減額されていますが、年金の課税強化も議論されます。また、高校無償化は来春から世帯年収910万円未満に限るなど、家計の負担増はますます多くなります。

一方、企業に対しては復興税廃止が1年前倒しになったり、交際費にかかる法人税が減税されたりと優遇措置が多く見受けられます。これによって景気が回復し給料が上がらないことには、家計は支出のみが増えることになり、かなりの負担増が強いられることになります。

めまぐるしい経済政策になかなかついていけませんが、今は増税後の中長期的な計画を立てる必要がありそうです。

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保健・医療:
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岐阜大学教育学部教授・博士

京都市生まれ。ノートルダム女子大学(京都)文学部卒業。大阪市立大学大学院生活科学研究科後期博士課程修了。

現在、岐阜大学教育学部教授・博士(学術)、放送大学客員教授。

家庭経済学、家庭経営学、家族関係学、アーミッシュ研究等の講義を担当。

放送大学ではラジオで「生活経済学」の講義を担当(2012〜2016年)。

主な著書 『ちほ先生の家計簿診察室』(名古屋リビング新聞社2002年)、名古屋リビング新聞社、大阪リビング新聞社で家計簿相談を20年ほど担当。

『お金と暮らしの生活術』(昭和堂2012年)、『仕事・所得と資産選択』(放送大学教育振興会2008年)、『アーミッシュの謎』(共訳、論創社1996年)、『アーミッシュの学校』(共訳、論創社2004年)、『アーミッシュの昨日・今日・明日』(共訳、論創社2009年)、『生活経済学』(放送大学教育振興会2012年)など。

趣味:毎日家計簿をつけること。ただし買い物好きなので家計チェックは自分にはあまり生かせていないかも・・・・・

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