宵の東空で輝く星「木星」 2014/1/12

1月の宵の東空で、ひときわ明るく星が目に入る。その星の名は木星。

宵の東の空を見上げると、ひときわ明るい星が目に入る。あまりにもどっしりとした輝きに、思わず見とれてしまう。この星の名は、木星。私たちの地球と同じように、太陽の周りを巡る惑星の一つだ。

その荘厳な輝きから、西洋ではギリシャ神話の最高神“ジュピター”と名付けられた。また、東洋では、12年で天球を一回りすることから、歳の星“歳星”と呼ばれた。

木星の直径は、地球の11.5倍。太陽系最大の惑星だ。

あのまばゆいばかりの明るさは、なんと−3等級、いわゆる1等星の40倍もの明るさだ。実際の直径は実に地球の11.5倍。太陽と同じ水素やヘリウムのガスの塊だ。惑星は太陽の光を反射して光っているが、もし、今から46億年前に太陽系が誕生したとき、木星の質量があと600倍ほど大きく生まれていたら、第2の太陽となって自ら輝き出し、太陽系の様相も現在とは違ったものになったかもしれない。

木星はガス惑星。望遠鏡で見ると楕円形に見え表面には縞模様がある。

これほどまで巨大な木星なので、表面の様子は、私たちが手にする小型の天体望遠鏡でもよくわかる。

まず気が付くのは、木星は真ん丸ではなく横に少し伸びた楕円形だということと、縞もようが見えること。楕円形であるわけは自転周期にある。木星の自転周期は、わずか9時間50分。地球の24時間に対して半分以下。地球の11.5倍もあるガス惑星がこんな短時間で回ったら、ものすごい遠心力で赤道方向に伸びてしまうのだ。実際木星の縦横比は、およそ10:11になっている。

表面に見える縞は雲のもようだ。木星大気では、上昇気流でアンモニアの雲ができていて、太陽の光を強く反射している部分が白っぽい「帯」として見え、下降気流で雲が薄くなったところは、反射が弱くなり赤茶色の「縞」として見えるといわれている。この帯と縞は、東西方向に吹く秒速50mから150mの強風に流されるようにして移動してゆく。

木星の巨大な渦巻き「大赤斑」。地球が2個入る大きさだ。

その風向きは、赤道に平行した領域で交互に吹いているため、南北にほぼ対象で、東風と西風がすれ違うところでは、渦巻きもようが発生している。

この渦巻きのもようの最大のものが、大赤斑だ。発見から300年以上消えることのない、地球の直径の3倍ほどあるこの巨大斑点は、木星の10時間足らずという速い自転と巨大重力、それに木星内部からの熱エネルギーによって生じる東西方向のジェット気流によって作られる。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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