イオの火山とエウロパの海 2014/2/8

木星の衛星イオには、活火山があり、絶えず噴煙を上げている。

木星の周りを回る4つの衛星のうち、興味深いのが一番内側をまわるイオとその外側を回るエウロパだ。どちらも木星の強大な重力による潮汐作用で、内部は高温になっている。その結果、ガニメデやカリストには見られない現象が起こっているのだ。

まずイオは、ボイジャーが撮影した写真から、火山活動が発見されたことで話題となった衛星だ。木星探査機ガリレオは、新たに18個の活火山を発見するとともに、火山活動によって変化した地形や、噴煙を噴き上げている火山なども撮影している。

第2衛星エウロパの表面は氷で覆われている。

最も小さい第2衛星エウロパは、表面にはクレータがほとんど見られない。これはエウロパの表面が、比較的新しいことを意味している。その代わりに、まるで道路のように走る、薄暗い筋状のもようや割れ目が無数に見られる。これらの地形は、氷の地殻の割れ目から噴出した液体が固まってできたものだと考えられている。

エウロパの氷の下には、液体の海がひろがっていると考えられる。

また、数百メートルから数キロサイズに分裂した地殻の塊が水平移動したり、回転してできたと思われる地形も発見されているが、これは、地球の北極圏や南極圏で海氷が割れてできる構造にそっくりだという。つまり、エウロパの氷の地殻のすぐ下には、水の層が存在する可能性が高いといわれてきた。

エウロパの氷の裂け目から水蒸気が噴出しているらしい。

その海の存在を裏付けるように、昨年12月13日、ハッブル宇宙望遠鏡の分光観測から、エウロパの地表の裂け目から水蒸気が噴出している可能性があることがわかった。

エウロパは、楕円軌道を描きながらおよそ3.5日で木星の回りを1周するが、木星から最も離れたときに噴出するらしいことが確認されている。これは木星から受ける潮汐力に応じて裂け目が開閉するからだという。

エウロパの地下に実際に海があるとすると、そこには何らかの生命が存在する可能性もある。将来「エウロパの海で魚発見!」というニュースが流れるかも?

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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