まだ、風邪の季節・・・ 2014/2/11

昨年12月初めのこのブログで、酒井先生が“かぜの季節”ということで、生薬のお話をされました。まだまだ、風邪は流行っているようです。

「風邪と思ったら、まずは、自宅にある風邪薬で・・・」そんな方も多いかと思います。私もそうです。ふつう、風邪薬は総合感冒薬といって、いくつもの薬の成分が配合されています。熱を下げる、くしゃみを止める、咳を止める…風邪に伴ういくつもの症状に対応できるように多くの成分が一つの錠剤、カプセルあるいは粉薬として、様々なくすりの形に仕上げられています。これらの成分が効いて、症状が緩和されます。

薬局でこんな風邪薬のパッケージ見たことありますか?

昼用、夜用が一つになった風邪薬のパッケージ

朝、昼と夜の成分が違う風邪薬。実際には、朝昼用はカフェインが入っていて、夜用は抜いてあるというちょっとした違いです。風邪薬を飲むと眠くなりがちなのは、くしゃみ、鼻水などの症状を和らげる抗ヒスタミンの副作用。

これは、朝昼用にも配合されていますが、眠気を覚ますカフェインが夜用からは抜かれています。もちろんカフェインにも頭痛を和らげるという作用があります。

薬局で、処方箋なしに買える薬を、OTCと言います。カウンター越しに薬剤師が患者さんに説明をして販売するというのが語源です。処方箋があって初めて買える薬を、医療用薬、PDなんて呼びます。

医療用に使われていた薬で、OTCにも使えるようになった薬はいくつもあります。これらをスイッチOTCと言います。ダイレクトOTCというのもあります。これは、開発されていた成分が医療用とならずに直接OTCになったものです。例の育毛剤の成分のミノキシジルです。これは、血管拡張薬として開発されましたが、日本では医療用とならず現在の外用液剤としてOTCとなりました。

一つの薬でもいろいろな作用があることがあります。むしろそちらの方が普通です。ですから、くすりの服用には注意が必要です。用法、用量という言葉がありますが、まずは、それをちゃんと守ることが大切です。

痛み止めは通常胃障害を起こしやすく、だから、食後に服用するの指示があります。前回の連載時には、飲んだ後30分は横にならない注意がある薬のことを書きました。稀ですが、重篤な副作用は死にいたることもあります。

最近の例だと、生理痛を抑える目的の薬、ヤーズ配合剤でその報告がなされています。日本の医薬品承認の元締めである厚労省は、月経困難症治療剤「ヤーズ配合錠」について、使用上の注意を改訂し、血栓症に関する警告欄を設ける指示等、医療機関が副作用としての血栓症に注意するよう速やかに対応を行っています。

前回同様これから4回の予定で、薬の使い方、様々な工夫の話を続けます。どうぞよろしく。

竹内 洋文(たけうち ひろふみ) 岐阜薬科大学・教授、薬学博士、薬剤師

京都大学薬学部卒業、同大学院修了(薬学博士)後、岐阜薬科大学に勤務。以降、製剤学の研究に従事。現在、教授、学生部長。公益社団法人日本薬剤学会理事、粉体工学会副会長等の学会活動の他、日本薬局方の専門委員としても活躍。著書、学会での講演も多数。「人に優しい製剤設計」を目標に、様々な製剤に関する研究を展開中。

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