あなたが嫌いな人はどこから? 2014/3/17

ようこそおたずねくださいました。 いかがお過ごしでしょうか。少しづつ春の気配を感じますね。

さてあなたは他人に対して好き嫌いがありますか?多少なりともその人に対するイメージはあると思います。そのイメージは「自分がお付き合いをした中で感じた」ことでしょうか?もしかしたら、誰かから聞いたことをそのままのイメージにしてはないでしょうか。

昔話しです。南の海にぽっかりと浮かぶ島がありました。その島には、善良で平和を愛する人たちが暮らしていました。誰もが一生懸命に助け合って生きていました。

その島の海の向こうには、別の大きな国がありました。ある日、その国にひとりの男の赤ちゃんが生まれました。とっても元気のいい赤ちゃんです。赤ちゃんはすくすくと育って、やがて明るく強い少年となりました。

その男の子は、南の島のうわさを聞いたのです。「あの島の人たちは悪い人が住み着いていて、何もしないで武器だけを振り回し金品と取るというとんでもない人が住み着いている」ということでした。

またあの島には宝がたくさんあるという噂だったので男の子は、

「あの島を奪い取ってしまおう」

と考えました。

男の子は、やがてサル・キジ・イヌという仲間を連れて南の島に攻めて行きました。男の子の名前は「桃太郎」といいます。平和に暮らしていた南の島の人たちは、その桃太郎たちによって、なんの罪もない赤ちゃんも、子どもも、おとなも、お年寄りが次から次へと殺されていきました。島には怒りと無念さが残りました。

桃太郎の国では、どうなったかというと「桃太郎は英雄だ」「正義の味方だ」という言い伝えが、いつまでもいつまでも、そして今でも残っているということです。

これは皆さんよくご存知の「桃太郎」という話ですが、書いた人は殺される鬼の側から見た話なのです。これを読んで皆さんはどう思われましたか?

私たちが住む日本もそうです。70年前のアメリカからするととんでもない人種が住んでいると思われていたのです。多くの日本人がその戦争の犠牲となっていきました。

同じように、日本が攻めていったアジアの人たちもたくさんの人が殺されていきました。それは「あの人たちは殺してもかまわない」という考えをもってしまったからです。

自分は正義の味方だと思いこみ、相手を悪い奴と決めつけてしまえば、人間はどんなことでも行ってしまえるそういう存在なのです。

私たちが生きる人間関係もそうです。

私事ですが、父は当時有名な布教師でした。父は分け隔てなくいろんな方と仲良くしていました。その友だちの中には差別をうけて苦しむ人もいたのです。

するとあちらこちらで「川村さんは●●の出身なんですってね」と差別を受けるようになったというのです。結婚式にも呼んでもらえず仕事も減った時期があったそうです。

私がまだ幼少のとき父はとても寂しそうに「情けない。共に仏法を聞く者どうしでどうしてこんな偏見があるのか?」と泣いていたのは今でも忘れません。

見た目が派手だから、外国人だから、怖い顔をしているから、まるで鬼のように見えてくる。また、その結果として、無視をしたり、いじめをしたり、時には勢いあまって暴力を振るったりしてしまうことは怖いことです。

自分が勝手に作りだしたイメージで相手を見るということほど怖いことはありません。

大切なことは、「相手と具体的に出会う」ということです。相手をひとりの人間として出会いなおしていくということです。

今は物騒な世の中になりました。しかしいつも警戒ばかりしていると、人と人が出遇っていくということができません。

まずは柔軟に心を解放していきましょう。そこから感じたままに向き合っていきましょう。

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プロフィール

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真宗大谷派僧侶・アナウンサー

京都在住(福岡県出身)
20歳で真宗大谷派(東本願寺)の僧侶となる。と同時に社会経験をと、関西を中心にアナウンサーとして活躍。

15年前から立ち上げたHPでは
2007年ヤフー人名検索1位になり話題になる。「川村妙慶の日替わり法話」は一日3万件のアクセス。

現在 中日文化センター「心が元気になる講座」講師。

NHK京都、大阪文化センター講師。FBS読売文化センター講師。KBSラジオ「ほっかほっかラジオ 妙慶のちょっといい話」レギュラー。

産経新聞「明日へのヒント」・京都新聞「暖流」日経ヘルスプルミエ
連載中。

全国へ講演で回る。また著書も多数出版。

近著に「女の覚悟」講談社・「大丈夫!何とかなるから 」KKベストセラーズ、「妙慶の怒りをおさめる35の話し」こう書房 他

☆川村妙慶のテレフォン法話
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