人間は死ぬとわかっているのに何で生きるの? 2015/3/14

先日、ある女性から

「私は40代の主婦です。子育てと家事の繰り返し。夫は外で活き活きと仕事をしています。なんだかこのまま枯れていきそうで切ないです。平均寿命が85才として、いずれ私はあと40年で死ぬことになります。人間は死ぬのに何で生きるのですか?」

というメールをいただきました。彼女だけではありません、誰もが問わずにいられないテーマですね。

さて、生きるとは何でしょうか?

私たちは空気を吸い、食事をし、寝る場所が或る、それだけで生きているわけではありません。そこから「生きる実感」を得られないと生きているとはいえないのです。

「今日はあの人と出会ってこんな話しができた」「今日は大きな学びがあった」それは生きる事を活かす事なのです。そのことを生活するといいます。

好きなことをしたいがために、働く。寿命を延ばすために、健康に気をつける。子孫を残すために、あるいは体裁のために結婚する。大切なことですが、それは本当に生きたことにはならないのです。

●失われた3感●
私は「3感」を失った人が多くなったなと感じます。

一つ目は「感動」です。生きる中で「おもしろい!素晴らしいな!きれいだな」という感動をいただいているでしょうか?毎日の出来事に心を動かしているでしょうか。人間にとってもっとも怖いことは「鈍感」になることなのです。

何も感じない。何も思わない。

そうすると自分の世界でしか生きれなくなります。心を動かしましょう。ほんの些細なことでも感じましょう。感動を失うと心が老け込んでいきますよ。

二つ目が「感覚」です。今はデータやマニュアルだけで生きている人が多くいるように感じます。先日、福島県に住むご夫婦から連絡をうけたのですが、あまりにもショッキングな内容でした。忘れることもできない、3月11日の東日本大震災後、夫婦の間に小さないのちが宿っていることがわかりました。

婦人科の定期検査で検査をうけると障害があるかもという結果がデータに出たというのです。ギリギリまで悩み2人は堕胎の手術をしました。その後、医師から知らされたのは、子どもさんには障害は一切みられなかったのです。

それからというものの、2人は「なんということをしたのか」と責める日々が続き、半狂乱の中で私に連絡をくださったのです。

まさしく福島は原発の問題で町中がぴりぴり来ていました。子どもさんへの影響も心配するのは確かです。しかしあまりにも情報やデータだけに流され、私にある「感覚」までも失っていくことはこわいことです。

私は夫婦を責めてはならないと思いました。このことをきっかけにもう一度、

「【いのち】というものをテーマとしてほしいし、自分はどうありたいのかという「感覚」を確かめてほしい。そしてどうか子どもさんを心の中で出会い続けてほしい」

とお伝えしました。

最後に「感謝」です。私たちは嬉しいことには「感謝」といいますが、自分にとって都合の悪いことに感謝といえるでしょうか。

こうして今の自分があることに深く慶ばせていただく。それが感謝なのです。そのことを確かめるために私たちはこの世に生をうけました。私たちはいつかは死ななければなりません。人生は1度ということを学ぶのです。

生きている時にこの「3感」をいただきましょう。

せっかく「人間」に成らせていただいたのです。目の前のことから学び、成長させていただきましょう。

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プロフィール

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真宗大谷派僧侶・アナウンサー

京都在住(福岡県出身)
20歳で真宗大谷派(東本願寺)の僧侶となる。と同時に社会経験をと、関西を中心にアナウンサーとして活躍。

15年前から立ち上げたHPでは
2007年ヤフー人名検索1位になり話題になる。「川村妙慶の日替わり法話」は一日3万件のアクセス。

現在 中日文化センター「心が元気になる講座」講師。

NHK京都、大阪文化センター講師。FBS読売文化センター講師。KBSラジオ「ほっかほっかラジオ 妙慶のちょっといい話」レギュラー。

産経新聞「明日へのヒント」・京都新聞「暖流」日経ヘルスプルミエ
連載中。

全国へ講演で回る。また著書も多数出版。

近著に「女の覚悟」講談社・「大丈夫!何とかなるから 」KKベストセラーズ、「妙慶の怒りをおさめる35の話し」こう書房 他

☆川村妙慶のテレフォン法話
075-431-7603(なむあみ)

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