前向きな自分になるための「気持ちの切り替え方」 2015/3/28

皆さん!お元気ですか?この季節は、別れと出会いの時期です。仲良くしていた友との別れ、職場の別れがあります。また気持ち的にも不安になる時期でもありますね。私たちはなぜ落ち込んだり、前向きになれたりするのでしょう?

それは2つの理由があるからです。一つが外的要因、二つが内的要因で分けられます。

外的要因は、外から受ける「言葉」や「日々の出来事」のことです。

例えばある人から突然、「あんたなんか必要ではない」など中傷的な言葉を受けると落ち込みます。しかし「いつもありがとう」と、温かい言葉をいただくと気持ちが楽になることがあります。

私は学生時代、池坊短期大学で、華道を勉強していました。ある植物学の実験で2つの花を用意し、一つの花には毎日、素敵だね!と愛情を込めて言葉かけをしたのに対し、もう一つの花には「醜いね」などトゲのある言葉を発してみました。すると優しい言葉かけをした花の方が数倍長持ちしたことがあります。

これは人間もおなじこと。言葉かけひとつで人間の心も、晴れたり曇ったりするのですね。そのくらい「言葉」は生きているのです。

今度は内的要因です。私たちには「心」というのがありますから、「心」が不安定になると落ち込んだりするのです。

よく仏教は「心」をコントロールする教えですか?と聞かれます。しかし心はコントロールできるものでもありません。電子レンジのようにチンしたからといって、心がさっと変われるものでもないのです。

例えば、何とか前向きになろうと音楽を聴いたり、カラオケで歌ったり、お酒を飲んでしまいます。要するに癒しを求めるようになるのです。もちろん癒しは必要です。私も落ち込んだ時、ぬいぐるみに愚痴をこぼしたり(笑)、お風呂につかりながら心を休めたりしています。しかし癒しだけでは真の解決にならないのです。

お酒というのは酔わせてくれますが、翌日には必ず「醒める」ということを忘れてはならないのです。心というのは「コロコロ」とその時の感情で心電図の波のように変動します。ですから心だけをコントロールしても翌日にはまた落ち込むのです。

一水四見(いっすいしけん)という言葉があります。

一つの水を見ても、見方によっては四通りに見えるということなのです。

天人がその水を見ると、瑠璃の鏡に見える
人間が見ると、飲み水に見える
魚が見ると、住みかと見る
餓鬼が見ると、炎と見る

私の目に狂いはないといいますが、本当にそうでしょうか?人間も物の見方というのは一面的が多く、自分だけが絶対ではないということなのです。

例えば、ある人物の絵をみたとします。ある人は「この人笑ってる」といいます。しかしある人は「何だか悲しそう」というのです。同じ絵なのにどうしてこうも違うのでしょうか。

それは私の心が嬉しい時はその心が目の前のものも笑いにかえるのです。私が悲しいとすべてが悲しく写っていきます。つまり心というのは、都合次第で悲しくも嬉しくも変わるということなのです。

ではどうしたら前向きになれるのでしょうか?

無量寿経というお経に「法眼観察」という教えがあります。つまり物の道理を見抜く目をもってほしいということなのです。失恋して落ち込んだとします。しかし恋愛ははじめからうまくいくと思うから落ち込むのです。お茶碗を割って落ち込むとします。しかし物体というのは何かのきっかけで割れることもあるということなのです。

車の事故に遭って途方にくれたとします。しかし一歩外に出れば危険が必ず伴っているということなのです。私たちの人生は幸・不幸せ、善・悪、陽・陰、勝ち・負け、白・黒とかならず対極しています。どちらかが一方ということはないのです。

それを「良いことだけがありますように」と仏さまにお願いをしてしまうのが私たちです。どんなに幸せそうな人を見ても、いい所だけが私たちの目に映っているだけで、人には言えない悩みを抱えています。私はなぜ悪いことばかり続くの?それは悪い所ばかりしか見れないからです。

私たちの心を強くしてくれるのは、良いことも悪いことも同時に見ていける「心の眼」なのです。

落ち込む時は右もよかったのかな?左もよかったのかな?と心がフラフラとなります。前向きになれるということは「前」をしっかり「向けることができるのか」ということなのです。

過去でもない、未来でもない「今」という現実をしっかり見て、そこからどうしたらいいかということを見る眼を養いたいものです。
 
親鸞聖人という坊さんは「力はおよばぬことなり」とおっしゃっています。自分の力でどうにかしようとすればするほど、また自分の思いによって苦しまれるのです。かならず自然と落ち着く所に導いてもらえるのです。

あとは「どうにかなる!」おまかせですね。

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プロフィール

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真宗大谷派僧侶・アナウンサー

京都在住(福岡県出身)
20歳で真宗大谷派(東本願寺)の僧侶となる。と同時に社会経験をと、関西を中心にアナウンサーとして活躍。

15年前から立ち上げたHPでは
2007年ヤフー人名検索1位になり話題になる。「川村妙慶の日替わり法話」は一日3万件のアクセス。

現在 中日文化センター「心が元気になる講座」講師。

NHK京都、大阪文化センター講師。FBS読売文化センター講師。KBSラジオ「ほっかほっかラジオ 妙慶のちょっといい話」レギュラー。

産経新聞「明日へのヒント」・京都新聞「暖流」日経ヘルスプルミエ
連載中。

全国へ講演で回る。また著書も多数出版。

近著に「女の覚悟」講談社・「大丈夫!何とかなるから 」KKベストセラーズ、「妙慶の怒りをおさめる35の話し」こう書房 他

☆川村妙慶のテレフォン法話
075-431-7603(なむあみ)

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