「お墓」から韓国社会が見える!!(その4) 2015/9/4

みなさ〜ん!

≪おにぎりは何故三角形?≫

と、訊かれたら何と答えますか?日本の民俗学の祖と言われる明治時代の「某さん」はこのように「自問」し、

≪人間の身体で一番重要なのは「心臓」、心臓は「ハート形」。日本人にとって一番大切なのは「お米」、おにぎりはお米で作るから「ハート形」。ハート形は「三角形」だから、おにぎりは「三角形」なんだ。≫

と「自答」したらしいよ〜。要するに、≪「♡」=「▽」=「お握り」≫の等式だよね?!

な〜あ〜んか、格好いい話なんだけど、「朴」は大学者の話には付いていけないわよ〜。学者には不向きな「朴」の答えは、

≪食べ易いから。≫
≪四角いのサンドイッチ、わざわざ「三角形」に切るのは口に入れやすいからだよね?!≫


だって、明治時代におにぎりのような「庶民食」握ってた人、「心臓」=「三角形」との等式知らず、握ってたと思われるしさ〜。

「箱」に入れられた遺体を2人で担いで天葬台に辿り着いた様子。 出典:「その冬のお茶屋」

ところでさ、チベットの「天葬(鳥葬)」が行われる地域では、死者の手足を縛って「布の袋」に入れ、担いで「天葬台」まで運ぶのが一般的らしいよ〜

≪まあ、なんということでしょう!!チベットの「天葬」と韓国の「土葬」との隔たり、大き過ぎて埋められないわ〜≫

≪ところで、なぜ「布の袋」に入れて担いで運ぶ?≫

と、聞かれたら皆さんは何と答えますか?

ちょっと、超〜頭の切れる人!!「死と布の袋の美学」だの「担ぎは、ゲン担ぎのカツギ(吉祥)……」だのややこしい事言わず、もうちょい物事の本質を素直な心で見て分かり易く答えてほしいの。突飛な「朴」はね、

≪か〜る〜くて運びやすいから!!≫

と答えたいの。だって、「天国」へ旅立つ「天葬台」への道は、高〜く険しく、遠〜く細〜いんだもの。(但し、最近は天葬台までの道が広げられ、遺体を「軽車両」で運ぶ場合もけっこうあるみたいですよ〜。)

遺体を乗せ、天葬台へ向う狭き山道の軽車両。出典:「心の故郷」

韓国の「伝統的」な葬儀法では、「木棺」に遺体を納め、「상여 サンヨ 喪輿」に乗せ、その規模によってプロの担ぎ屋さん12名〜32名が一組となり、担いで「喪家」から「선산 ソンサン 先山 ☆ 土葬場」まで送り届けるのが一般的です。

「상여 サンヨ 喪輿」とは、朝鮮時代の支配階級「양반 ヤンバン 両班」の住まいである「瓦ぶき」の「한옥 ハンオク 韓屋」の形を真似て作られた、棺を運ぶ「駕籠(?)」みたいなもの。「喪輿」には「大型」「中型」「小型」があり、下の写真の喪輿は「勝ち組用」だよ!!

韓国の≪山清の全州「崔氏」・古霊宅≫の「상여 喪輿」1856年制作 (重要民俗文化財第230号)出典:「道の上の良き思い出(149)」
担ぎ屋32名を要する大型の「喪輿」。1950年頃制作されたと推定される。 比較的野原が多く道の広い慶尚北道「尙州」地域で使われていたもの。 韓国、慶尚北道「安東民俗博物館」所蔵 出典:「kokdumuseum」

祖先のお墓がある山を韓国語で「선산 ソンサン(先山)」と称し、「車」もなかった時代にいやいや、地域によっては未だに大きく重い「喪輿」を「先山」まで皆で列を作って歩いて運びます。日本の昔の「野辺送り」のように……

だって、チベットのあの山とは「360度」いやいや、「360度」回るとぴったりだから「180度」違って「韓国」の「先山」は、故人の住まいの近くにあり、豚も登れる低山だもの 〜♪(但し、最近は故郷を離れ遠くに住んでる人が多いため、「霊柩車」で運ぶ場合が圧倒的ですよ〜。)

大きく重い「喪輿」を「先山」まで歩いて運ぶ光景。朝鮮半島では最も葬儀文化が発達してるとされる韓国、慶尚北道「榮州」地域の葬儀場面 出典:「昔の先祖の息吹(31)」
「先山」に辿り着いた「喪輿」の行列。(2004年) 出典:「自由ギャラリ」

地理的環境の厳しいチベット地域の「天国」へ旅立つための「旅程」と韓国の「先山」までの「旅程」とはどえらい違いがある!!

「過酷な大自然と闘わず、順応する知恵」から生まれた「受身的な」チベットの葬儀文化。死者を布の袋に入れ、一人で担いで天国への道まで送る「運柩方(運棺方)」は、諦めの適応法と言おうか、いやいや、ある意味では最もその地域の自然環境と調和した生き方かも。

浅い「小川」やこじんまりとした「低山」。チベットに比べりゃ恵まれてると言える朝鮮半島の地理的な条件がなかったとしたら、どんなに「富」や「権力」を有する階級であっても、生前の邸宅で安らかに寝入っている如く、「韓屋タイプの喪輿」で先山まで見送られ、「風水」で優れた「吉地」とされる「お墓」の中で眠り続けることはできなかったかもしれない。きっとね!!(続く)

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韓国語講師

韓国ソウル出身。韓国国会事務局退職後、1988年来日。大学で高等学校教諭1種免許(国語)取得。大学院で日本文化専攻。

名古屋市の官公庁などの翻訳・通訳人として活躍後、大学や名古屋市内の生涯学習センターなどで「コリア文化」に関する講座を担当。

現在は愛知大学、中京大学、中日文化センター、愛知大学オープンカレッジなどで韓国語講師をつとめる。

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