10月9日から11日に起こる、月・金星・火星・木星・水星の共演を見逃すな! 2015/10/4

2015年6月29日の金星と木星

去る7月1日、夕方の西空で金星と木星が大接近すると、話題になったが、全国的に好天に恵まれず見ることなく終わってしまった。それをリベンジするときがやって来た。
 

朝焼けで茜色に染まる東の空には、上から金星、火星、木星、水星の順で並んでいる

明け方の東の空で明けの明星金星は、9月22日に最大光度-4.5等星となってからも高度をジワジワ上げ、10月26日の西方最大離角に向けて、より一層存在感を醸し出してきた。

また金星の周りには、火星と木星が寄り添ってにぎやかさが増している。さらに地平線近くには、10月16日に西方最大離角を迎える水星が姿を見せている。これらの惑星の近くを10月9日から11日にかけて、新月前の細い月が通り過ぎて、さまざまなドラマを演出してくれる。

10月9日、月齢25.6の月と金星が並ぶ。間隔は1.2°程でかなりの大接近と言える。

●10月9日 月と金星が並ぶ
10月9日、まず細くなり始めた月が、明けの明星と並ぶ。間隔は1.2°程で、かなりの接近となる。実視界7°(倍率約7倍)の双眼鏡の視野に余裕で収まるとともに、金星の左にはしし座のレグルスも光っている。美しさの中に激しさが見え隠れするように光り輝く金星と、地球照を伴ってしっとりとした光を放つ細い月とのコントラストがたまらない。

翌10月10日には、月齢26.6の月と1.8等の火星と-1.7等の木星が並ぶ。

●10月10日 月と木星と火星が並ぶ
金星とのランデブーを済ませた月はさらに細くなって、金星の左下で赤い光を放つ火星と黄金色に輝く木星と並ぶ。月と火星の間隔は4.9°程。一方月と木星の間隔は2.9°でなかなかの接近。実視野7°(倍率約7倍)の双眼鏡で覗くと、コバルトブルーに染まった空をバックに月と火星・木星がうまい具合に収まってすばらしい眺めとなる。

高度を日増しに上げてゆく木星は、10月18日には火星に、26日には金星に大接近する。

●10月18日 木星と火星が、26日木星と金星が大接近
明け方の東の空には、-4等級の金星が目立っているが、地平線から高度を上げてきた-1.7等の木星も目を引く。その木星が、10月18日には1.8等とやや元気のない火星に0.4度という大接近をする。

10月18日には火星と木星が。10月26日には木星と金星が大接近する。

10月18日の火星と木星の接近は、80倍の望遠鏡の視野にも収まってしまうほどの超ニアミスだ。そしてさらに高度を上げた木星は、10月26日に金星の西方最大離角を祝うかのように金星に大接近をする。その間隔は1°。25倍のスポッテイングスコープの視野にも余裕で収まってしまうほどのニアミス。まさに7月1日のリベンジだ。

秋の深まりを感じる朝焼けの空でぜひとも、月と金星・火星・木星そして水星の共演を楽しむことにしよう。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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