カタリナ彗星が肉眼で見えるかも?! 2015/11/17

1996年3月に雄姿を見せた百武彗星

明け方の東空や夕方の西空に突然姿を現して、長い尾をたなびかせ、人々を脅かせる彗星。その姿がほうきに似ていることから、ほうき星とも呼ばれている。2013年にはアイソン彗星が大彗星になると騒がれたが、太陽の強烈な熱で露と消えてしまった。彗星の予想は難しいが、数年ごとに明るくなりそうな彗星が現れる。

カタリナ彗星は12月から1月にかけて明け方の東の空に姿を現す

さて、12月から来年1月にかけて明るくなりそうな彗星が姿を見せている。カタリナスカイサーベイによって2013年10月31日に撮影された画像から発見された、カタリナ彗星(C/2013US10)だ。11月15日に近日点通過をした後12月上旬から翌1月上旬には4〜5等級になると予想されている。とにかく明け方の東の空を双眼鏡で注目したい。

カタリナ彗星は、おとめ座からうしかい座を通過し北極星に向けて一気に北上する

カタリナ彗星は、11月16日に太陽に最接近したあと、12月から来年1月下中にかけて、おとめ座からうしかい座を通過し北極星に向けて一気に北上する。その間の1月16日には地球に最接近する。太陽に接近したあとから地球に接近するまでが観望チャンスとなる。

12月8日の明け方には、細い月と金星が並んでいる脇にカタリナ彗星がやって来る

彗星の観望チャンスは、基本的に月明かりがないこと、目印となる明るい星の近くに位置していることなどが条件となる。

まず、12月8日は月齢26の月と金星がニアミスする日だが、月の北3.6度にカタリナ彗星が光っているのだ。予想光度は4.8等前後なので、月と金星を双眼鏡の視野の右端に入れると、カタリナ彗星も左端に見えるのではないかと思われる。

大晦日から正月三が日には、うしかい座の主星アルクトウルスのすぐ脇を通過する

次の観望チャンスは、大晦日から正月3ケ日だ。このころちょうどうしかい座のオレンジ色の0等星アルクトウルスのすぐ西を北上する。予想光度は4等後半から5等前半。下弦の月があるので最高の条件とは言えないが、双眼鏡で光芒が見えるだろう。

彗星の光度予想は難しい。アイソン彗星のように明るくなると言われながら肩透かしに終わる場合が多いが、ときには、予想に反して明るくなる彗星もある。それは見た者にしかわからない。カタリナ彗星が、果たしてどれだけ明るくなるか?ひょっとしたら肉眼で見えるかもしれない。双眼鏡を用意して、ぜひご自身の目で確かめていただきたい。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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