『藪入り』の巻 2016/4/22

4月になって我々、海演隊(=東海地方に演芸を広めたい)メンバーの1人でもある、地元名古屋を中心に活動している鱗林の亭号が師匠である旭堂南鱗(なんりん)先生の指示により古池から旭堂(きょくどう)に変わり上方講談協会に所属することになった。

この「旭堂」は講談界由緒ある亭号である。その亭号を名乗ることになった鱗林。その重みを感じたのか「大阪に住んで、ちゃんと一から修業をしたい」と師匠に直訴したそうな。

本格的講談師となるための決断をした。

古池鱗林 改め 旭堂鱗林

2年間の年季だそうだが、これも2年とは限らない。

うちの名古屋の師匠(小福)の場合、同じように「2年の年季奉公」と言われ2年間毎日、師匠である福助の自宅に掃除に行き身の回りの世話をして、ようやく2年経った、その日「師匠!2年経ちました!」と報告したら「そうか、じゃあ次は1年の御礼奉公だ」と言われ、そこからさらに1年伸びガッカリしたというエピソードを聞いたことがある。(笑)

まあ2年間は大阪住まいとはなるが、師匠の教育方針で今まで通り大須演芸場などの出演や、すでにレギュラー番組のラジオ番組出演などの活動は許可され、ちょくちょく名古屋には帰ってくるようである。

ただし年季中ということで、今まで舞台は袴姿が常だったが、その着用もなくなったり、演芸場終演後に師匠連に酒席に誘われた場合も「年季中ですので…」と伝えたり(この期間は酒は飲んではいけないのである)、その行動は徐々に変わりつつある。まあ年季があけて名古屋に戻ってきた時は、大いに宴を開催しようじゃないか。(笑)

戦後すぐ2人だけになってしまった上方の講談師は徐々に増え現在絶滅の危機はなくなった。幕末から明治にかけては東京、大阪はもちろん、ここ名古屋にも数多くの講談師が活動していたという。名古屋講談の復活の可能性も、これでなきにしもあらずである。

本人の努力はもちろんだが、正直2年3年たらずで、りっぱな講談師となるわけがない。戦後になってからは、名古屋は東西から来る、ほぼ完成された芸人を見るという文化が続いた。

だが、東京や大阪のように「まあ今はこの程度だけど…」という、完成されていないものも許す20年とか30年という長い目で、どうか応援よろしくお願いいたします…

あ、でも鱗林なんかよりも俺の方を宜しくお願いいたします!!!!

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プロフィール

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世界で唯一の落語家+漫画家

昭和46年、浜松市生まれ。関東学院大学中退。平成6年、立川談志に入門、立川志加吾を名乗る。平成14年、第三次前座全員破門騒動により立川流を破門。平成15年、名古屋唯一の落語家、雷門小福門下に移籍して、雷門獅篭と改名。
著書に「名古屋式。」「ご勝手名人録」などがある。現在、FMラジオサンキューでパーソナリティー、名古屋文化短期大学で講師を務める。

東海地区に演芸を広めるために結成された海演隊(かいえんたい)リーダー。メンバーは、ほかに雷門幸福(落語)、雷門福三(落語)、古池鱗林(講談)、柳家三亀司(江戸曲独楽)。

<毎月8日、22日更新>

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