珈琲の旅〜福岡 Part4 2016/5/12

福岡 「マスカル珈琲店」

いつもありがとうございます。

以前お知らせしました、カリタ製ナイスカットミル、8月製造中止の件ですが、私の間違いで3月いっぱいで製造中止となりました。じつは、先日注文して発覚いたしました。

2月にFAXで通知が来たのですが、3と8の数字の印刷が不明瞭で勘違いしてしまいました。ご注文いただいていた多くの方々には大変ご迷惑をおかけしていますが、何とか手に入れて皆さんにお届したいと思っていますので、今少しお待ちくださいませ。

次期新製品が出るとの話ですが、未だ詳細はこちらに伝わってきません。メーカーの都合で本当に苦労させられます。

さて、福岡珈琲の旅4件目は2011年、一緒にエチオピアコーヒー研修に行った宮崎良子さんの店、「マスカル珈琲店」です。

一昨年にオープンした新しい珈琲店ですが、とても落ち着きのある良い店構えをしています。
18坪もの店内は、エチオピアの道具や布などが飾られて。まるでエチオピア記念館といった様相です。

一人でやっているとのことでしたので、小さな店を想像していましたが、とてもゆとりのある広い店内でびっくりいたしました。店名の“マスカル”は、エチオピアの新年を祝う幸せの象徴ともいえる黄色い花の名前だそうです。

宮崎良子さんは、若いころ(今でも十分若いのですが・・)に海外青年協力隊でエチオピアに2年ほど住まわれていたそうで、英語やエチオピア語が堪能でご一緒に旅してとても助かりました。

旅でも感じたのですが、物静かで余分なことはしゃべらないのですが、洞察力に優れ、素早い行動力と対応力は素晴らしい能力を持っています。

宮崎さんは、このブログの2回前に紹介した「手音」の村上さんと同じで、森光宗男さんの店「珈琲美美」で修行されました。

珈琲にかける情熱と技術は確かなものを持っています。

エチオピア・コーヒーセレモニー

ここの目玉は何といっても月に一回(毎月11日)行われる「エチオピア・コーヒーセレモニー」です。定期的にコーヒーセレモニーを行っているところは日本でもここだけだと思います。

宮崎さん自ら、エチオピアの衣装に身を包み、現地より調達した、ジャズベというポットや七輪やカップ、腰掛等など、すべて本物を取りそろえ、エチオピアと全く同じコーヒーセレモニーが行われているそうです。

【解説】
「コーヒーセレモニー」・・・ウィキペディアより抜粋
コーヒー・セレモニー(英語:coffee ceremony)とは、エチオピアとエリトリアの伝統的な習慣であり、コーヒーを飲むことを儀式化した作法の一つである。エチオピアではカリオモン(Kariomon)と言い、「カリ」とはコーヒーノキの葉、「オモン」は「一緒に」という意味である。
日本の茶道と同様、コーヒーを飲むという行為に精神的な要素や教養などが含まれる文化的な習慣であり、他者に対する感謝ともてなしの精神を表すものである。

女性が執り行うものであり、エチオピアでは結婚前の女性が身につけるべき作法の一つとされている。冠婚葬祭の際や、大切な客を迎える際などに行われる。使われるポットやカップなどの茶器は女性が実母からや嫁ぎ先で代々受け継がれてきたものであることもある。

客の前でコーヒーの生豆を煎るところから始め、3杯飲むことが正式であることから、1時間半から2時間以上かかる場合もある。その間は香を焚き、客はパンやポップコーン(ファンディシャ)などを食べながら待つ。

「セレモニーの手順」
1.青草や花を床に敷き、カップを置く台を置く(テーブルは使わない)。
2.松脂や乳香、アラビアガムなどで作られた香を焚く。
3.コーヒーの生豆を鉄鍋に入れ水を入れて洗う。
4.鉄鍋を炉にかけて煎る。
5.煎り上がった豆を客に出し、香りを嗅がせる。
6.客が焙煎に満足したら、豆を臼と杵で潰して粉状にする。
7.水とコーヒーの粉をポットに入れて、火にかけて沸騰させる。
8.沸騰したら、カップにコーヒーを注ぎ、再びポットに戻す。この動作を繰り返す。
9.1煎目はアボル(Abol)と言い、少量を大地に注ぐ真似をするか別の器に出した後、カップに注ぎ分け、主賓や年長者から先にコーヒーを勧める。古い作法では塩を入れて飲むが、現在は砂糖が一般的で、乳やバターを入れる場合もある。
10.2煎目はトーナ(Tona)と言う。3煎目はバラカ(Baraka、「祝福」)と言い客の求めがあった場合に出すものとされる。客は3煎目は迎えてくれた家族や村の幸せや無事を祈りながら飲む。

私はエチオピアに3回行きましたが、その度にセレモニーのおもてなしを受けましたが、これこそが喫茶の本質だと私は思っています。

客をお招きして、コーヒーを淹れながら、飲みながら、おしゃべりをしながらもてなす。2時間くらいかけて互いのコミュニケーションの時間を愉しむ。

時間がゆっくり流れますので、我々日本人には少々いらだつことがありますが、すべてがゆったりした「エチオピア時間」を愉しむことが、分刻みで生きている現代社会に暮らす私達には大切なのかもしれません。

私はあいにくマスカル珈琲店のセレモニーを体験したことがありませんが、エチオピアでご一緒した時の宮崎さんを知っていますので、さぞ素敵なセレモニーの時間と空間が流れているのだろうと確信しています。

皆様も機会がありましたら、ぜひ予約して体験してください。

真剣にコーヒーを淹れる宮崎良子さん

マスカル珈琲さんの珈琲は、香りが良く、とてもきれいな味わいで、近年主流のおかわりしたくなるコーヒーを提供していました。

珈琲の質は高く、豆の計量から、選別、粉砕、ネルでのドリップまでのすべてを、時間をかけて丁寧にゆったりとこなしていました。

私はカウンターに座りましたので、目の前で真剣に珈琲に向かっている宮崎さんの姿と接するだけで、飲む前から何かしら満足感を感じました。

私自身はカウンターが苦手で、当店は今までカウンター席は設けたことがありません。

しかし、宮崎さんの姿を見ていたら、こういったコーヒーに向かう真摯な姿を観ていただくのもプロの珈琲屋としても大切な事かも知れないな、と強く感じました。

福岡にはこういった未来ある若いコーヒーマンがたくさんいます。将来日本の、いや世界のコーヒーをリードするのは福岡になるのではないかと感じます。コーヒーのルーツエチオピアのコーヒーやコーヒー・セレモニーを発信している宮崎さんは、これからとても楽しみなコーヒーマンの一人です。コーヒー以外にも、モーニングやサンドイッチなどのパンメニュー、手作りケーキなどもあるのでもとても嬉しいです。

福岡に行く機会がありましたら、是非お寄りいただきたいと思います。

すべての写真は小坂章子さんのブログより抜粋
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プロフィール

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日本コーヒー文化学会 理事、日本スペシャルティーコーヒー協会会員(SCAJ)、SCAJ公認 コーヒーマイスター(NO.169)、前・金沢大学講師 (文部科学省公認)

1977年岐阜県瑞浪市に「待夢珈琲店」開店、コーヒーの歴史書や専門書を読みあさり、独学で焙煎を覚え、自家焙煎の珈琲専門店をスタートさせる。

その後、世界のコーヒー産地を自らの足で回り、納得のいく優良な豆を買い付け、良質で新鮮な体に良いコーヒーを提供しています。

また、現在、中日文化センターの珈琲教室をはじめ、基礎クラスから専門クラスまで12講座をこなしています。

産地歴訪はエチオピア3回、イエメン4回、ブラジル、インドネシア、ケニア、タンザニア、ペルーなど。

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