木星と月のランデブー 2016/6/3

6月上旬の宵空には、木星と火星と土星が見えている。

6月上旬の梅雨入り前の星空には、惑星が3つも見えている。西の空には黄金色に輝く木星、南東の空には赤い火星とやや控えめな土星だ。

上弦前の月が、6月10日から12日にかけて、木星とともに西に傾いたしし座の中を西から東へ縦断してゆく。

6月の声とともに、春の間夜空をにぎわしてきた木星がしし座とともに西の空に移り、そろそろシーズンオフを迎えようとしている。望遠鏡で縞模様を見るなら今のうちだ。そんなしし座のレグルスや木星に上弦前の月が6月10日から13日にかけて接近する。

6月11日には、月齢5.4の月としし座1等星レグルスが並ぶ。間隔は約3度。

6月10日 月とレグルスが並ぶ
新月を過ぎ、夕方の西の地平線上に姿を見せた細い月は、ふたご座からかに座へと太りながら移動し、6月10日にはしし座の主星レグルスとランデブーする。月齢は5.4、月とレグルスの間隔は3度02分とかなりの接近となる。7倍から10倍の双眼鏡で、うっすらと地球照が見える五日月と、純白の光を放つレグルスの輝きが印象的だろう。

6月12日には、月齢6.4の月と-2等の木星と並ぶ。間隔は約4度。

6月11日 月と木星が並ぶ
翌11日には月齢6.4の月と木星との接近。月は上弦近くまで太ってしまって愛らしさはなくなり、明るく夜空を照らすようになっている。一方木星は、盛りを過ぎて輝きに勢いがなくなったというものの、-2.0等の明るさで月に負けじと輝いている。

この両者が、4度20分の間隔で並ぶ。7倍双眼鏡ではちょっと窮屈な感じがするが、もちろん同視野で見ることができる。月は海の模様がはっきり見え欠け際にクレーターが密集していることもわかるだろう。また木星の四大衛星のいくつかも見えるはずだ。

3惑星の実際の大きさと、地球から見たときの見かけの大きさの比較。

3惑星の比較
夜空で輝く木星と火星と土星。木星の直径は太陽系惑星最大の14万2984km、土星は12万536km。それに対して火星の直径は、たった5794kmしかない。ちなみに地球は12756km。木星や土星に比べていかに小さいかがわかる。

ところで3惑星の地球からの距離は、ただ今接近中の火星までの7828万kmに対して、木星までは7億8990万km、土星に至っては13億4880万kmと格段に遠い。地球から見たときの見かけの本体の大きさは、やはり木星・土星・火星の順になるが、直径が木星の1/23しかない火星が、意外に大きく見えることがわかる。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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