梅雨の晴れ間の夜空で火星と土星がまばゆい 2016/6/24

6月下旬午後9時ごろ、南の空で赤い火星と純白の土星が並んで光っている

うっとうしい梅雨空が続いているが、つかの間の晴れ間に広がる星空は格別に光り輝いている。しかも南の空には、5月31日に接近した火星とリングでおなじみの土星が目立っている。夜9時過ぎに庭から、ベランダから南の空を仰いでみよう。晴れていれば必ず赤く明るく輝く星が目に入る。それが火星だ。

見つけた星が本当に火星かどうか自信がない場合は、高さを図ってみよう。まず腕を伸ばしてげんこつを作る。げんこつを小指を下にして立て、小指を地平線に合わせてトントントンと3個積み上げる。げんこつ1個分の高さは約10°なので、ざっと30°だ。火星はそれよりほんの少し高いところで輝いている。

火星を見つけたら土星を探そう。土星は、火星の東(左)20°の位置で光っているので、火星からげんこつ二つ分左ということになる。

火星・土星・アンタレスの明るさや色の違いを楽しもう

火星と土星が見つかったら、今度は土星のげんこつ半分ほど右下で光るさそり座の1等星アンタレスを探してみよう。土星ほど明るくないが、赤く光る明るめの星が見つかるはずだ。

星には、明るい順に1等星、2等星、3等星・・・・と等級が付けられているが、実は1等星より明るい星がある。1等星より1ランク明るい星は0等星、さらに明るい星は‐1等星、‐2等星となる。ちなみに、一番明るい火星は-1.5等星、土星は0.0等星、アンタレスは1.1等星だ。1等級違うと明るさは2.5倍違う。

また3つの星の色合いが違うことにも気が付くだろう。火星や土星は、地球と同じ惑星で、太陽の光を反射して光っているので、惑星の表面の色が見えているが、アンタレスは、太陽と同じで自分で光っている恒星なので、表面の温度が色に反映されている。表面温度が低いほど赤く高いほど青白い。

3つの星の明るさの違いや、色合いの違いを確かめながら眺めると、より印象深くなるだろう。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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