自然界の気を採り入れる 〜 私たちの課題・6 〜 2016/9/20

【静観】
気功の中に「自然界の気、天地の気を採り入れる」という技があります。

【嵯智】
「採気法」ですね!

【静観】
この「採気」の方法も、誰にも身につけておいて頂きたい技なんですよね。

【楚羅】
採気法は、元気がなくなった時、気力が萎えた時などに、元気や気力をつける技だったよね?

【静観】
気功の源流の中に、天と人とは、本来、一つである、一つになっているのが自然本来の姿であるという「天人合一」の思想がありますよね。

【柚里】
天と人とが一つになるって、どういうことですか?

【静観】
少し違うかも知れませんが、よく言われる「人事を尽くして天命を待つ」という考え方がありますが、病の回復も健康の維持、増進も、自分は人事を尽くす、即ち、出来ることをして、後は天命に任せるという考え方ですね。

【楚羅】
運を天に任せるみたいな感じですか?

【静観】
運を天に任せるというのとはちょっと違っていて、自分でやれることは全てやりきって、その後は自分の力の及ばないところだから、天に任せるということなんですよね。

【柚里】
全てやりきるって、出来ないというか、不可能じゃないんですか?

【静観】
全てやりきるというのは、あれこれに飛びつき、色んなことをやってみるということではなく、自分の決めたこと、信じたことに確信を持って、それに邁進し、そこから心を離さない、動揺しないという意味だと思いますよ。

【嵯智】
その上で天命を待つ訳ですね?

【静観】
ですから、その結果がどうであれ、それを天命として受け入れる、そういう腹が決まっているということなんですよ。それからもう一つ、これが本来の意味だと思うのですが、柚里さんが言われたように、天(自然界)と人(自分)とを一つに合わせるという意味があります。

【柚里】
自然界の動きに自分の暮らし方を合わせていく、自然と一体になって暮らしていくということですか?

【静観】
実際には、森や林、海や川のある地で自給自足の生活でもしない限り、そういう暮らし方は無理なんですが、少なくとも、春夏秋冬の季節や朝、昼、夕、夜などの一日の流れなどに合わせた暮らし方が自然のあり方で、それが健康のベースになるということなんですよね。

【楚羅】
季節と言えば、お正月やひな祭り、端午の節句、七夕さま、お盆の行事、お月見など、季節ごとにある行事やお祭りなどの風習などは、あゝ、日本人だなぁなんて感じして、心が豊かになるよね。

【静観】
さて、話を気功に戻しますが、天地の気を採り入れる採気の基本は「呼吸」なんですね。

【嵯智】
ここで言う呼吸とは、生理学的な意味での、呼吸器を用いて酸素を摂取し、炭酸ガスを排出するという意味での呼吸ではありませんよね?

【静観】
勿論、普通に言う呼吸のことではなく、天地に満ち溢れている生命力の元を丹田に採り入れるという意味です。

【柚里】
ということは、鼻や口で息をするということじゃないんですか?

【静観】
実際には、そういう呼吸になっているんですが、感覚的に採り入れる体の部位は、その対象によって異なりますが、主には頭頂部、額、胸板、足の裏などになりますね。

【楚羅】
皮膚呼吸みたいな感じ?

【静観】
そうですね。問題は、丹田への採り入れ方で、その中心になるのが「逆式腹式呼吸」で、天や地の気を体の何処かから胸の中に吸い入れ、その気を丹田に吐き降ろすように息を吐くという呼吸法なんです。

【楚羅】
でも、ゆっくりした手の動きなんかもありますよね?

【静観】
体や手の動きは、その呼吸を誘導するためのもので、決まりはありませんが、それぞれの功法の中に、色んな形で応用されていますので、それらを考えて功法を学んでいくのも楽しいものですよ。

【柚里】
わたしにも出来る簡単な方法を教えて下さいませんか?

【静観】
じゃぁ、また、それは次回ということで…、今日は終わりにしませんか?

【全員】
はーい、ありがとうございました!

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プロフィール

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鍼灸師・気功法講師。

和歌山県出身。日本福祉大卒。名古屋市内に鍼灸院「和気」を開院(2015年、閉院)。林茂美師に師事し気功を習得。愛知県名古屋盲学校専攻科非常勤講師(2016年退職)

現在は名鉄カルチャースクールにて講師活動のほか、名古屋市内にて各種の気功講座、気功教室を担当。

また、2013年より京都、妙心寺内大心院にて気功講習会を開始。現在に至る。

趣味は、陶芸、京都・奈良ウォークなど。

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