受動的な動きに没頭する〜 坐禅気功・6 〜 2016/11/14

【静観】
前回の復習ですが、体性感覚には三つの感覚がありましたよね?

【嵯智】
運動の感覚と皮膚の感覚、それに体内の感覚の三つでしたよね。

【静観】
いま嵯智さんが言われた順序は、体性感覚を開発していく手順でもあるんですよ。

【楚羅】
ということは、運動の感覚から体感していくってこと?

【柚里】
それはどうしてなんですか?

【静観】
運動の感覚は、筋肉の緊張や弛緩、或いは、関節の屈伸などの作用によって、強い意識を持つ必要なく体感できる感覚で、開発していく必要がないから、最初から体感できるんですね。

【嵯智】
私たちが手足を動かしている時、手足を動かそうとする脳からの命令があると思うんですが、それを体感すればよいんですね?

【楚羅】
動かそうとするのが体性感覚ってこと?

【柚里】
動かそうとするのは、脳からの命令があるから動くんですよね?

【静観】
脳から動くようにと命令するのは、脳から手足に向かって外にいくという意味で「遠心的な働き」なんですが、自分の命令した通りに手足が動いているかを筋肉の伸縮や関節の屈伸によって体感し、その動きが正しいかどうかを確かめるのは、手足から脳に内に向かって情報を伝えていくという意味で「求心的な働き」で、その体感こそが体性感覚としての運動の感覚なんですね。

【楚羅】
わたしは、いま、こんな風に動いているというのが感覚でわかるってこと?

【静観】
スポーツ選手やダンサーなどは、この「運動の感覚」としての体性感覚を用いて体の動きを修正し、訓練しているんですね。

【嵯智】
でも、坐禅気功においては、そういった「動きを確かめる」感覚は不要なんではないですか?

【静観】
動く坐禅で体感してもらったように、坐禅気功への導入として、運動の感覚の体感は欠かせないんですが、動かそうとする運動の正当性を確かめる「運動の感覚」ではない別の「運動の感覚」があり、私はそれに注目しているんです。

【柚里】
これまで話されてきた運動の感覚とは違うんですか?

【静観】
それは「能動的な運動の感覚」であって、坐禅気功の導入としての運動の感覚は、それとは別の「受動的な運動の感覚」なんですよ。

【楚羅】
受動的ってことは、動かそうとしていなくても、勝手に動いている動きってことだよね?

【柚里】
勝手に動いてるって、変だよ。

【静観】
それだけが勝手に動いている訳ではなく、歩いている時に、動かそうとする意志はなくても腕が勝手に揺れているようなもので、でもその揺れは、動いている訳ですから、感じようとすれば体感できるんですよ。

【楚羅】
その勝手な揺れが受動的な運動で、それを体感することから始めれば良いってことなんだ。

【静観】
そして、その受動的な運動の感覚への没頭こそが、体性感覚を開発する最初で基本的な技なんですよ。

【嵯智】
先生が、手を前後に振る? 揺らす? だけのスワイショウの時に、肩関節の中の腕の付け根の動きを体感して下さいと仰るのは、その受動的な運動の感覚を体感することで、体性感覚を開発するためだったんですね?

【静観】
そうして体性感覚を開発していくことで、体内の感覚も体感できるようになるんですよ。

【楚羅】
そうかぁ、もっと腕の付け根の揺れを体感することに没頭しなくてはだめなんだ。

【静観】
いやいや、そんなに構えてはだめで、もっとラクに、あー気持ちいいなぁって感覚を大事にしていけばいいんですよ。 みなさんも、わかりましたか?

【全員】
はーい!

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プロフィール

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鍼灸師・気功法講師。

和歌山県出身。日本福祉大卒。名古屋市内に鍼灸院「和気」を開院(2015年、閉院)。林茂美師に師事し気功を習得。愛知県名古屋盲学校専攻科非常勤講師(2016年退職)

現在は名鉄カルチャースクールにて講師活動のほか、名古屋市内にて各種の気功講座、気功教室を担当。

また、2013年より京都、妙心寺内大心院にて気功講習会を開始。現在に至る。

趣味は、陶芸、京都・奈良ウォークなど。

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