手当て坐禅 〜 坐禅気功・8 〜 2016/11/28

【静観】
これまで取り組んで来た動く坐禅や掌坐禅の取り組みによって、私たちは、脳がリラックス状態のα波になり、体内も副交感神経優位の温かな状態に変化していくことを体感できるようになりました。

【楚羅】
動く坐禅も掌坐禅も、頭がボーっとしてくるというか、体の中が温かくなるというか、とにかく得も言われぬ心地よさになるんだよね。

【静観】
そのまま体感しておくだけでも良いのですが、更に、体性感覚を開発していくために、次に「気功流手当て」をしてみることにしましょうか。

【柚里】
手を当てて、体の中、内臓かな?を治療するみたいにですか?

【静観】
手当てと言っても、治療のためや気を補うためにするのではなく、あくまでも、体内の感覚を体感する、そのことによって、体性感覚を開発することが目的なんですがね。

【嵯智】
先生、それ、わたしにリードさせてもらえませんか?

【楚羅】
嵯智先生?

【静観】
それはいいですねぇ。では、嵯智指導員にお願いしましょう。

【嵯智】
では、いきますね。まず、両手をこすって手を温かくして下さい。気のボールを作っても構いません。それから、胸板に手を重ねて当てましょう。

【柚里】
手の当て方は?

【嵯智】
陰陽の理論に従えば、男性は左手、女性は右手を先に当てて、反対の手を重ねるようにするんですよね?先生。

【静観】
北に背中を向け、つまり南を向いた時、太陽は左手側から昇り、右手側に沈んでいくので、左手は陽の手で右手が陰の手になり、男性は陽で女性は陰だから、男性は左手を先に当て、女性は右手を先に当てるんですね。

【楚羅】
なーるほど!

【嵯智】
さて、そこからなんです、大切なところは。まず、感覚を手の触覚から胸板側に持っていくんです。

【楚羅】
胸板で感じるってことね。

【嵯智】
そう。胸板の皮膚で手の温かさが感じられるでしょう?

【柚里】
うん。

【嵯智】
しばらくしていると、温かさが層のようになり、皮下に染み込んでくるのがわかってきます。そうなると、あとは、染み込んでいく温かさを追いかけるように、感覚を体内に向けていけば良いだけなんです。

【楚羅】
ほんとだ! 温かさが染み込んでくる。

【静観】
嵯智さんのリードと説明、わかりやすくて良いですねぇ。

【柚里】
嵯智先生の誕生ですね。

【嵯智】
無理無理! 私、この手当てが好きだし、体感もわかるからリードさせてもらっただけだから…。

【静観】
体内感覚としての体性感覚を開発するためには他のところにも手を当てて、皮膚から皮下、そして体内へと広がる温かさを体感してみると良いと思いますので、特に嵯智さんは、その感覚を体感し、どんな感じがするのかを口でリードできるようになって下さいね。その手当ての場所というのは、

●鎖骨の間の凹み
●胃袋の前、上腹部の真ん中
●臍の真後ろ(腰)
●下腹、臍から指四本分の幅だけ下ったあたり

などです。

【楚羅】
手を当てて、その温かさが体内に染み込んでくる感覚を体感し、それに没頭していけば良いんだよね。

【嵯智】
その一つをするだけでも、十分に坐禅気功になりますね。

【静観】
しかし、それだけでは「空の体感」にはならないんですよ。

【楚羅】
どういうことですか?

【静観】
当てた手が障害になって、皮膚から外への広がりを妨げているんです。そこで、体内に温かな空気が染み込んでいるような体感が出てきたら、その感覚を体感したまま手を離してみると良いんですね。

【嵯智】
当てた手を離すんですね?

【楚羅】
感覚が消えちゃう。

【静観】
当てられていた手が離れるので、いちど、感覚が皮膚に行ってしまうんですが、感覚を体内に戻して体感していると、体内から皮下、皮膚と広がった温かさの感覚がよみがえってくると同時に、逆に皮膚から外に染み出し、やがて、内と外とを隔てている皮膚というバリアが消失していく感覚になるんです。

【嵯智】
確かに、感覚がよみがえって、更に、皮膚というバリアがなくなっていく感じがします。

【静観】
この手当てによる体感と、手を離した後の体感を繰り返し練習することで、脳が体内感覚を記憶していき、やがて、気持ちを向けるだけで体内を副交感神経優位の状態に導けるようになり、頭脳の働きである意識の活動を消失させて、体内感覚に没頭できるようになるんですよ。

【嵯智】
体感しながらの坐禅、つまり坐禅気功になる訳ですね?

【静観】
これで初めて「坐禅気功」の最初の階段を登ることになるんですね。

【楚羅】
えー?! まだまだなんですか?

【静観】
更に心地良さが広まっていきますから、楽しみにしていて下さいな。

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プロフィール

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鍼灸師・気功法講師。

和歌山県出身。日本福祉大卒。名古屋市内に鍼灸院「和気」を開院(2015年、閉院)。林茂美師に師事し気功を習得。愛知県名古屋盲学校専攻科非常勤講師(2016年退職)

現在は名鉄カルチャースクールにて講師活動のほか、名古屋市内にて各種の気功講座、気功教室を担当。

また、2013年より京都、妙心寺内大心院にて気功講習会を開始。現在に至る。

趣味は、陶芸、京都・奈良ウォークなど。

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