養生気功の基礎・6「採気と気沈丹田」 2017/10/16

全国の読者のみなさん、気功仲間のみなさん、こんにちは。

今回は、養生気功の基礎の六つ目の「採気と気沈丹田」です。即ち、自然界に満ちている気を採り入れ、丹田に蓄えようという訳です。

気功の楽しさは、何と言っても、気を感じて、それを体内で巡らせ、そのことによって自分の気の滞りや不調を取り除き、体や心をラクにしていくところにある訳ですが、それと同時に、自然界の気を丹田に採り入れることによるパワーアップも醍醐味の一つなんですね。

自然界の気の採り入れは、主に皮膚呼吸によって、気を中丹田(胸の中)まで吸い入れた後、下丹田(下腹の中)に向かって吐き下ろすという技を用いるのですが、その採り入れる皮膚の場所は、頭頂部、額、襟首、胸板、腰、足の裏(または尾骨)、掌などになります。

但し、この「養生気功」の実習においては、その中から最も基本的な、どうしても体感して頂きたい採気として、
(1)足の裏
(2)腰
(3)頭頂部
(4)胸板
からの採気を選んでいます。

T、実習


(1)足の裏からの採気
両手の指先を下に向け、体の横で腋の下あたりまで引き上げながら足の裏(踵)から腰、背中と気を吸い上げてから胸の中に入れ、、手を胸の前まで回してから、下腹の前まで下ろしながら、気を丹田に吐き下ろし、5〜10回ほど繰り返し、両手を下腹に重ねて当てましょう(男は左手、女は右手を先に当てて下さい)。

(2)腰からの採気
両手の掌を後ろに向け、後ろの気を集めるようにしながら後ろに大きく回し、腕を丸くして掌を腰に近づけながら腰から腰の中に気を吸い入れ、腰に近づけてきた手を脇腹から下腹の前まで下ろしながら、腰から吸い入れた気を斜め前下に吐き降ろすようにして丹田に沈め、5〜10回ほど繰り返し、両手を下腹に重ねて当てましょう。

(3)頭頂部からの採気
両手の掌を上に向け、周りの気を集めるようにしながら横から大きく上げていき、腕を丸くして掌を頭頂部に近づけながら頭頂部から首から胸に入るあたりまで気を吸い入れ、首の前まで下ろしてきた手を下腹の前まで下ろしながら、吸い入れた気を丹田に吐き下ろし、5〜10回ほど繰り返し、両手を下腹に重ねて当てましょう。

(4)胸板からの採気
両手の掌を前に向け、前の気を集めるようにしながら前に大きく回し、腕を丸くして掌を胸板に近づけながら胸板から胸の中に気を吸い入れ、胸板の前まで近づけた手を下腹の前まで下ろしながら、胸の中の気を丹田に吐き下ろし、5〜10回ほど繰り返し、両手を下腹に重ねて当てましょう。

◆補足
これ以外の採気の方法についても記しておきますね。

(1)掌からの採気
両手の掌を上に向けて横から大きく上げていきながら掌から腕を通して胸の中に気を吸い入れ、腕を丸くして、首の前まで下ろしてきた手を下腹の前まで下ろしながら、胸に採り入れた気を丹田に吐き下ろし、5〜10回ほど繰り返し、両手を下腹に重ねて当てましょう。

(2)額からの採気
両手の掌を前に向け、前の気を集めるようにしながら前から大きく上げていき、腕を丸くして掌を額に近づけながら額から後頭部あたりまで気を吸い入れ、その気を鼻の奥から首の中あたりまで垂れるように下ろしていき、首の前まで下ろしてきた手を下腹の前まで下ろしながら、気を丹田に吐き下ろし、5〜10回ほど繰り返し、両手を下腹に重ねて当てましょう。

(3)襟首からの採気
両手の掌を上に向け、周りの気を集めるようにしながら横から大きく上げていき、腕を丸くして掌を顔の前〜首あたりまで下ろしながら襟首から胸に入るあたりまで気を吸い入れ、首から胸板の前まで下ろしてきた手を下腹の前まで下ろしながら、気を丹田に吐き下ろし、5〜10回ほど繰り返し、両手を下腹に重ねて当てましょう。

◆注意点
これらの採気と気沈丹田には順番の決まりはありませんので、自分がその時、その場で必要と感じたものだけをすれば良いと思います。
その場合の基準は、その場に立った時に、頭の中や胸の中がすーっと心地よくなれば、頭頂部や額、襟首、胸板からの採気、胸の中や腰、丹田、足の裏が温かくなれば胸板や腰、足の裏からの採気を主にすれば良いでしょう。
手は必要に応じて誘導として用い、天の気、地の気、樹木の気、神仏の気など、採り入れる対象の気を集め、皮膚呼吸する箇所に近づけてから首の下や胸の前あたりまで運んでから下腹の前まで下ろしていくという動きをすれば良い訳ですが、皮膚呼吸の感覚が出て来たら、手の誘導は必要なくなり、ただ立っているだけで、あらゆる採気は可能になりますので、周りの人に気兼ねなく、自由に採気と気沈丹田をお楽しみ下さい。


● ご一緒に出来る簡単な動画をYouTubeにもアップしていますので、ご覧下さいませ。
https://www.youtube.com/channel/UCIJCQMxBFhAPtSlPh69mXnA

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鍼灸師・気功法講師。

和歌山県出身。日本福祉大卒。名古屋市内に鍼灸院「和気」を開院(2015年、閉院)。林茂美師に師事し気功を習得。愛知県名古屋盲学校専攻科非常勤講師(2016年退職)

現在は名鉄カルチャースクールにて講師活動のほか、名古屋市内にて各種の気功講座、気功教室を担当。

また、2013年より京都、妙心寺内大心院にて気功講習会を開始。現在に至る。

趣味は、陶芸、京都・奈良ウォークなど。

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