名古屋三大仏の一つ「雲心寺の阿弥陀如来像」 2017/10/25

愛知県名古屋市熱田区の雲心寺。浄土宗鎮西派のお寺。本堂に堂々と鎮座される御本尊の阿弥陀如来像は、名古屋三大仏の一つ。ちなみに名古屋三大仏とは、興正寺の大日如来、栄国寺の阿弥陀如来、そしてここ雲心寺の阿弥陀如来とされる。

入り口の門は、鐘がある鐘楼門。鐘は、戦時中の供出により失われ平成7年10月に再建されたそうだ。まるで竜宮城にあるような「竜宮門」で、浄土宗のお寺にあるのは珍しい。(ちなみに、京都の仁和寺の近くの同じ浄土宗の轉法輪寺にもそっくりな門がある。轉法輪寺の開祖である関通上人の建立されたお寺の殆どに似た形の鐘楼門(龍宮門)があるそうで、愛知県津島市の圓成寺、貞寿寺。名古屋市の圓輪寺、成蓮院。京都の東三本木の円通寺などにもあるそうだ。)

雲心寺の前身は、知多郡の清水村(現在の東海市荒尾町)にあった普門寺。名古屋の商人の萱津屋武兵衛(近藤武兵衛)という人が、跡継ぎに先立たれ身の不幸を嘆き山伏になり、京都で法然院の和尚に出会い深く帰依した。萱津屋武兵衛は、1739年に知多郡清水村の普門寺を川名村に移し名前と雲心寺に改め、更に翌年に現在地に移転したとされる。

阿弥陀如来の前の左右にある蓮華座がいくつも積み上げられている曼荼羅灯が、京都の法然院や轉法輪寺、本堂にあるのとそっくりだ。須弥壇(しゅみだん)の床にある、阿弥陀如来が従える二十五菩薩に見立てて置かれた25の散華も法然院と同じ。

阿弥陀如来像の像高は、約2.4mの見上げる大きさ。名古屋市文化財。寄木造り。金箔に覆われて輝き、まばゆいばかりで神々しい。京都の轉法輪寺の「御室大仏」と呼ばれている阿弥陀如来と似ている。江戸時代の1862年に京都の仏師の山本茂祐によって制作された。
以前の本尊は胎内仏として、今の本尊の中におさめられているそうだ。

横から拝観しても、きらびやかで堂々としたお姿。

本堂には、馬に乗りお地蔵様なのに兜をかぶり鎧をつけた「勝軍地蔵」もいらっしゃる。

戦いや受験などの必勝祈願の他に、火伏せ、防火のご利益もあるとされる。第二次世界大戦の際、この雲心寺の北側に紡績工場があり、そこに焼夷弾が落とされて火事になった。そのときに学生兵がバケツリレーで消化活動したが、雲心寺も燃えそうになってしまった。でも、風向きが変わり雲心寺もこの町内も焼けなかったので、火伏せにご利益があるという。

阿弥陀如来像も焼けなかったので、火伏せにもご利益があるとされる。

「勝軍地蔵」という勇ましいお地蔵様なのにお顔は、とてもかわいいらしい。

雲心寺、拝観するといろいろご利益がいただけそうだ(仏像拝観は要予約)。(ちなみに2017年11月26日は、「あったか!あつた魅力発見市2017」の寺院特別公開では、雲心寺の仏像も拝観できる。)

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雲心寺(うんしんじん)

住所:愛知県名古屋市熱田区尾頭町3番19号
電話: 052-671-3570(仏像拝観は要予約)
アクセス:地下鉄「西高蔵駅」下車徒歩2分
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11/11(土)11/12(日)に
中日文化センターで岡崎市の瀧山寺に運慶作の仏像を拝観にいきます。ぜひご参加ください。(瀧山寺の現地講座です)
中日文化センター栄「仏像に会いに行こう!」
*お申し込みは 0120-53-8164
http://www.chunichi-culture.com/details/detail_136429.html
11/11(土)11:30〜12:40 現地講座「運慶作の仏像がある 東岡崎の瀧山寺へ」
12/9(土)10:30〜12:00 「運慶の息子作と快慶作の仏像について


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中日文化センター四日市
「仏像、大好き!」*お申し込み 0120-556-411
http://www.chunichi-culture.com/programs/program_155128.html
11/12(日)11:30〜12:40 現地講座「運慶作の仏像がある 東岡崎の瀧山寺へ」
12/10(日)10:30〜12:00 「運慶の息子作と快慶作の仏像について

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仏像イラストレーター&文筆家

丸の内はんにゃ会(女子の仏教サークル)代表、奈良市観光大使。

子供の頃、仏像好きの叔父に連れられ奈良や京都の仏像を見て歩く。

大人になりひさしぶりに京都の三十三間堂に行き、突然仏像へ恋に落ちる。
以来、全国の仏像に会いに行くようになる。

そして、仏像本や仏像講演やカルチャーセンターの講師をするようになる。

著書には
「仏像、大好き!」(小学館)
「拝んでしあわせ奈良の仏像100」(西日本出版社、「田中ひろみの勝手に仏像ランキング」(メディアイランド)
「クイズで入門 日本の仏像」(講談社+α文庫)、「美しき仏像」(ぶんか社)
「ふらりおへんろ旅」(西日本出版社)
「江戸東京再発見 ぶらりスケッチ散歩」
など35冊。

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