本日3月21日は「春分の日」その意味とは? 2018/3/21

日の出。春分の日は、真東から昇り真西に沈む。

●3月21日は春分の日
 春分とは、二十四節気の旧暦2月の中期に当たる日で、太陽暦では3月21日前後となる。天文学的には、太陽の見かけの通り道である黄道と、地球の赤道を天に投影した天の赤道とが交差する二つの点のうち、太陽が南から北へ向かって交差する点を春分点と呼び、その点を太陽が通過する瞬間を春分という。180°離れたところにある交差点が「秋分点」だ。
 

春分の日は、太陽が春分点を通過する日のことで、1878年(明治11年)に春季皇霊祭と呼ばれる祝日となったが、1948年(昭和23年)国民の祝日に関する法律が施行されたときから「春分の日」と改名された。「自然をたたえ、生命をいつくしむ日」を趣旨としている。
 
仏教では、春分の日を挟んで1週間を「彼岸」と呼び、先祖供養をし、墓参りをする習慣がある。春分の日(秋分の日)は、西の地平線のかなたにある西方浄土に太陽が沈むことから、平安時代からこのお祭りが始まったという。

名古屋では、春分の日はお昼に太陽高度が55°になる。夏至や当時のちょうど中間点。

●太陽が真東から昇り真西に沈む日
 春分の日(秋分の日)の太陽は、赤道の真上にあるため、世界中どこでも太陽は真東から昇り真西に沈むことになる。そして、昼と夜の長さがほぼ同じになるが、厳密には昼間の方がほんの少し長い。その訳は、大気による屈折のため、太陽の位置が実際より高く見える。そのぶん日の出が早くなり日の入りが遅くなる。 

また、日の出日の入り時刻は、太陽の中心ではなく太陽の上端が地平線に接した時と定義しているため、太陽の視半径分日の出が早く、日の入りが遅くなるためだ。以上の誤差を考慮すると、昼間の長さはおよそ12時間7分、夜の長さはおよそ11時間53分となり、昼間の時間の方が14分ほど長くなりのである。ちなみに、昼と夜の長さがほぼ同じになるのは、秋分の日のおおむね4日前となる。

太陽の南中高度は、春分を中心に立春から立夏までがダイナミックに変化する

●暑さ寒さも彼岸まで
 「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通りに、春分の日を境に、昼間の時間が長くなり、地上は柔らか日差しで満たされるようになる。図を見てもわかるように春分から5月5日の立夏に向けて太陽の南中高度がぐんぐん高くなることがわかる。
 
そのぬくもりに誘われるように、寒い冬を耐えて過ごした草花の硬い蕾が膨らみ、色とりどりの花が咲き誇るころ。冷たい地中からは、光を求めて冬眠していた虫たちが活動を始めるころ。この世の生きとし生けるものすべてが生き生きと輝き始める「春」。
 
その境となる日「春分の日」に「自然をたたえ、生命をいつくしむ日」という意味を持たせる感性。それは、四季という豊かな自然のなかで育まれた日本の文化と、そこで生きる私たち日本人の心が生み出した大切なもの。春分の日、太陽の恵みを感じながら、今一度自然の中で自然とともに生きるということのありがたみを考えてみたい。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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