達人に訊け!
健康寿命に果たす気功の役割・2 2018/6/25
【静観】
健康寿命を延ばしていくために、私が考えている、これだけは実行してほしいという課題、つまり一つは足腰を鍛えることで、もう一つが丹田力を強くすることなんですが、それを横に置いて、あなた方は、どんな取り組みをすれば、健康に暮らしていけると考えますか?
【多摩】
わたし、一般に言われている健康の定義はみんな大切だなぁと感じているんですが・・・。
【舞】
健康の定義って?
【多摩】
WHOが定義しているんだと思うんだけど、肉体的な健康、精神的な健康、社会的な健康、それに霊性の健康の四つでしたよね?
【静観】
それは、WHOによって定義されている概念で、「完全に、身体的、精神的および社会的によい状態」のことで、単に病気でないなどということではないんですね。
それに、霊性、つまり、スピリチャル、魂の健康も必要な条件だと考えられてきているんです。
【舞】
社会的健康って、どういう意味?
【多摩】
社会が健康という意味だと思うんだけど・・・、例えば毎日のように空爆される町の人たちは健康には暮らしていけませんし、独裁的な政治で抑圧されている人たちも健康には暮らしていけないと思うんですよね。
日本でも、残業がいっぱいで夜遅くまで働いている人たちは健康には暮らしていけませんよね。
つまり、社会が健康であるってことが私たちの健康の土台になる訳よ。
【舞】
ふーん。
私たちが自分の健康に目を向ける時、日本の社会も、それなりに健康な社会でなきゃぁダメってことね。
【静観】
私たちが健康を考える場合、つい見落としてしまうんですが、私たちの社会も健康であるかどうかも大切な条件なんですね。
【多摩】
日本の憲法には、何条だったかしら、生存権が書かれてましたよね。
【静観】
「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という規定ですね?
25条ですよ。
【舞】
それ、わたし、知ってる!
【静観】
ここには、私たちみんなが、健康な生活を営む権利を持っているということが書かれていて、これを〔健康権〕と呼んでいるんですね。
医療や福祉、介護ばかりではなく、労働条件や自然環境、生活環境などの制度的なものも含めて、私たちは健康に暮らし、健康になっていく権利を持っていて、国や自治体、公共団体や企業なども、この健康権を保障しなければならないんですよね。
【多摩】
そんな視点で見ると、働き方や福祉などの状態は、日本が本当に健康な社会かどうか疑わしいですよね。
【静観】
健康を考える場合、私たちが、一人一人、個人として尊重される社会、戦争も暴力も、差別や抑圧もない社会が大切だということなんですね。
【舞】
セクハラやパワハラもダメだよね!
【静観】
そういう健康を損なうことのない社会を条件にした上で、私たちの肉体的健康、精神的健康、それに加えて霊性の健康がある訳なんですね。
【多摩】
健康寿命を延ばしていくためには、そういったことも考えなければならないんですね。
【舞】
でも、そんな中でも、自分の健康は自分で守り、作っていかないとダメだよね?
【静観】
勿論、それが私たちの今の課題なんですよね。
【舞】
やっと元の話に戻ったわ!
【静観】
では、みなさんは、自分が健康に暮らしていくために、どんな取り組みをしていますか?
もう一度、そこから話し合ってみましょう。
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プロフィール
鍼灸師・気功法講師。
和歌山県出身。日本福祉大卒。名古屋市内に鍼灸院「和気」を開院(2015年、閉院)。林茂美師に師事し気功を習得。愛知県名古屋盲学校専攻科非常勤講師(2016年退職)
現在は名鉄カルチャースクールにて講師活動のほか、名古屋市内にて各種の気功講座、気功教室を担当。
また、2013年より京都、妙心寺内大心院にて気功講習会を開始。現在に至る。
趣味は、陶芸、京都・奈良ウォークなど。
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