達人に訊け!
気功実習体系・2〔踏み込みタントウ〕 2018/8/6
妙な作品名になりましたが、ただタントウする(杭のように立つ)だけではなく、片足ずつ足の裏に体重を落とし、足の裏で床を踏みつけていくという足の使い方の練習を加えてからのタントウになりますので、その意味を表すために〔踏み込みタントウ〕という名前にした訳です。
◆少し広めに足を開き、足の内側を平行にして立って下さい。
◆まず、左足の裏で床を外に押すようにして右足に体重を移しながら右膝を曲げていき、右足に体重を掛けていきます。
◆次に、右足で床を押して体重を左に移しながら左膝を曲げて左足に体重を掛け、その動きを左右交互に繰り返しましょう。
◆肩の力を抜いて、ため息をつくように脱力しながら、体重をそれぞれの足に垂直に落としていくようにして下さい。
◆その動きをしばらく続け、次に、脱力して体重を足の裏に落とした後、足の裏で床を押すようにし、足の裏の力だけで骨盤がふわーっと動かされていくような感じで続けましょう。
◆足腰を強くしたい人は、体重を落としていく時に、更に二〜三pくらい腰を落とし、足の筋肉に負荷を掛けてみると良いでしょう。
◆その動きをしばらく続けてから、片足に腰を落とした後、今度は骨盤を上げないで足の裏の力だけで、骨盤を左右にずらすように動かしてみましょう。
骨盤が滑らかに滑っていくようにして下さい。
◆その動きをしばらく続けた後、両足の真ん中で動きが止まっていくようにしてみましょう。
◆その時に、膝頭が足の甲の真上にきていて、上から見ると指が見える程度に膝が曲がっているようにして下さい。
◆命門のツボ(腰椎の真ん中辺り、ほぼ臍の真後ろ)を後ろに押し出すような感じでお尻から背中を真っ直ぐにし、肩の力を抜いて腰を落とし、体重を真っ直ぐ踵に降ろします。
◆この下半身の構え(形)で立つことをタントウと言います。
◆最初のうちは両手を前にだらーんと垂らしておくのが良いと思います。
ハンガースワイショウで肩の力の抜き方が体感できてきている人は、腹のやや前で肘を曲げ、掌を下に向けて、肘から先がふわーっとした空気の上に載っているような感じで立ってみると良いでしょう。
◆一分くらいから始めて三分、五分と立つ時間を長くしていきましょう。
◆終わる時は、膝を伸ばし、足を戻してから膝を高く上げるような感じで足踏みをして終わって下さい。
この〔踏み込みタントウ〕と前回の実習である〔ハンガースワイショウ〕とを合わせて、これを気功の基礎練習の二本柱と考えて下さい。
この二つの練習によって、肩の力が抜け、腹が据わり、地に足が着いているという気功的な自然体、東洋医学的には〔上虚下実(じょうきょかじつ)〕という自然体が作られていき、気功では、これが生命力を強くしていくベースになると考えているのです。
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プロフィール
鍼灸師・気功法講師。
和歌山県出身。日本福祉大卒。名古屋市内に鍼灸院「和気」を開院(2015年、閉院)。林茂美師に師事し気功を習得。愛知県名古屋盲学校専攻科非常勤講師(2016年退職)
現在は名鉄カルチャースクールにて講師活動のほか、名古屋市内にて各種の気功講座、気功教室を担当。
また、2013年より京都、妙心寺内大心院にて気功講習会を開始。現在に至る。
趣味は、陶芸、京都・奈良ウォークなど。
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