今年 一年のお礼 2018/12/31

●私を生きよう!

僧侶の川村妙慶です。こうしてたずねていただき、ありがとうございます。
2018年から2019年へと移り変わる瞬間です。

皆さんにとって、さまざまなこともあったでしょう。人間関係を上手に築けた方、人間関係にご苦労のあった方、様々ですね。

さて、皆さんは「わがまま」と言われたことがありますか?
または身近にわがままな人がおられますか?

●わがままは 悪いのか?

私は幼少の時から「寺の子やろ!我がままをいうな」と言われて続けてきました。何をいっても「寺の子ならききわけの良い子」になるというイメージがあったのでしょうか。逆に、なぜ寺の子だから我がままはダメなのでしょうか。

今、思えば、仏さまの教えを身近に受けているという寺の子は、率先して「良い子の見本」を見せろということなのでしょうか。

日本ほど「こんな子どもになりなさい」とか「良い子になれ」など標語を掲げることが好きな国はないのではないでしょうか。誉められる子になりましょう。親切をしましょう。助け合いましょうと標語を掲げますね。

「我がままを言わない」というのは、まるで「己を殺す」「自分を犠牲」にして生きるといいう意味にも伝わります。「わがままをいわない」ことは美徳として解釈されるでしょう。

「己を殺す」ということは、本来自分がいいたいことを我慢し、やりたいことを後回しにするということです。そこにはストレスが生まれる危険性もあることを知らなければなりません。

「自分は本当はこうしたいのに、なぜあの人は平気で我がままいうの」
「私はなぜあの人のために我慢しなければならないの」という怒りは必ず出てくるのです。

自分はまわりの人に対し、言いたいことや、やりたいことを我慢しているのだから、少しはそのことを人も認めたり、感謝すべきだという気持ちが沸いてきたりします。

そして、自分が我慢しているから、この会社や家庭はもっているのだと思いこんでいくのです。

認めてくれないかったりすると、みんなはなんて自分勝手なのだろうと非難しはじめたりするのです。

親鸞聖人はこういう人のことを「善人」とおっしゃいました。己を殺し、人のために善いことをしていると思っているからです。それは自分を善人だと錯覚しているにすぎません。

だから「してやっている」という側に立って物事を考えてしまうのです。

善人が強くなると、自分の行為を振り返り反省するということがありません。そして何か問題が起きると、自分ではなく他の人やものごとにその原因があるのだと信じて疑わないのです。「善人の家には争いが絶えない」といわれるのは、このことからです。

では「悪人は得なのか?」では今日から「自分の思うようにすればいいのだ」と開き直る人がいます。そのことを仏教では「顛倒ーてんどうー」といいます。

自分の考え方がひっくり返っていることに気がつけないのです。それは一人一人に煩悩がある為、気がつけないだけなのです。

「善人と思っている」人とは、自分の行為を正当化してしまう人のことです。虚仮不実の身でありながら、人は自らのはからいによる善行を依りどころとしようとします。

しかし大切なのは、煩悩に汚れた私でありましたと、自覚させていただくことが大切なのです。

私だけがまともというのではなく、私も色んな人を傷つけてきたのだなと自覚できる人なのです。

我がままにならないという目標を掲げるのではなく、今日も我がまましか言えない私であったなと振り返らせていただくということなのです。

本当の我慢というのは、人間が持っている「我」と「慢」の煩悩をしっかり確認させていただき、自分の姿を知らせていただこうということなんです。

親鸞聖人は「いづれの行もおよびがたき身」とおっしゃいました。
私の考えで、思いで世の中を変えようとか、会社をよくしてやるという思いが強くなれば強くなるほど、相手はしんどくてついていけません。

「皆で何か作っていこうな!こんな私だけどよろしくね」と頭を下げることで、「私たちは共に育っていくのだ」と共感できるのはないでしょうか。

あとは仏さまが見てござる 仏さまが引き受けてくださるのですね。

どうか、2019年もあなたなりの人生を歩んでくださいね。
今後ともよろしくお願いします。

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プロフィール

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真宗大谷派僧侶・アナウンサー

京都在住(福岡県出身)
20歳で真宗大谷派(東本願寺)の僧侶となる。と同時に社会経験をと、関西を中心にアナウンサーとして活躍。

15年前から立ち上げたHPでは
2007年ヤフー人名検索1位になり話題になる。「川村妙慶の日替わり法話」は一日3万件のアクセス。

現在 中日文化センター「心が元気になる講座」講師。

NHK京都、大阪文化センター講師。FBS読売文化センター講師。KBSラジオ「ほっかほっかラジオ 妙慶のちょっといい話」レギュラー。

産経新聞「明日へのヒント」・京都新聞「暖流」日経ヘルスプルミエ
連載中。

全国へ講演で回る。また著書も多数出版。

近著に「女の覚悟」講談社・「大丈夫!何とかなるから 」KKベストセラーズ、「妙慶の怒りをおさめる35の話し」こう書房 他

☆川村妙慶のテレフォン法話
075-431-7603(なむあみ)

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