トルココーヒーと占い 2019/2/20

いつもありがとうございます。
旧正月も過ぎ、初春をお慶び申し上げます。

一年に春夏秋冬があるように、一か月にも、一週間にも、一日の中にも季節のような浮き沈みの時がありますね。

私は、「明日の運勢」、「今日の運勢」などが好きで必ず見ています。星占いだったり、誕生月の運勢だったり、星座占いだったり、要は何でも良いのですが・・・。不思議と良く当たる占いもありますが、まったく当たらない占いもあります。当たるも八卦当たらぬも八卦ですので、要は良いか悪いか五分五分なのです。

しかし、よくよく観察してみていると、なんとなく当たっているような当たっていないような内容の占い内容が多く、どちらともとれる内容が書いてある日が一番多いように思います。

占いをすべて信じて暮らしているわけではありませんが、なぜか毎日見て、その内容に自分を奮い立たせたり、戒めたりして都合よく使っています。また、時々言い訳にも使っていますので便利といえば便利なのかもしれませんね(笑)

トランプ占いやタロットカードなど占いにはいろいろありますが、トルコには「コーヒー占い」というものがありますがご存知ですか?

コーヒー占い

「トルココーヒー占い」
トルコには飲み終わった後のカップにソーサーをかぶせてひっくり返し、カップの底に残った粉の状態によって飲んだ者の運勢を占う「コーヒー占い」なる珍しい占いがあります。コーヒーを味わった後、カップの底に溜まったコーヒーの微粉末やカップの中に描き出された模様で占うのです。トルコの人々にとって最も身近な占いです。

コーヒーの伝播

「トルコ・コーヒー概略」
◎トルコ・コーヒー (ターキッシュ・コーヒー) 
1510年 ■コーヒーがカイロに伝わる(コーヒー飲用がエジプトへ)
1517年 ■オスマントルコのセリム1世がエジプトを征服し、コーヒーをイスタンブールに伝える
1554年 ■現在のイスタンブールに世界初のカフェ、「カフェ・カーネス」が開店
1645年 ■イタリアのベネチアで最初のコーヒーハウスが開店〜EUに広まり世界に広まっていった。

1454年、イエメン人が飲み始めた種を焙煎して飲むコーヒー。その後、オスマントルコ帝国内のイエメン統治者オズデミル・パシャにより、コーヒー豆が皇帝に献上されました。まずイスタンプールのタフタカレ地区でコーヒーが飲まれるようになり、その後、トルコ全土にターキッシュ・コーヒーとして広まり、アラブの国々やヨーロッパに広まっていったのです。

トルココーヒーは取って付きの鍋(ジャズベ&イブリック)か、ポットで水から煮立てて、さまざまな香辛料や塩などと一緒に煮出(浸漬式)し、粉を濾すことなく上澄みのエキスを飲んでいました。砂糖はその後カイロで使われるようになったようです。パンやお菓子を食べながら、おしゃべりをしながら、1時間くらいかけてその時間を楽しむのです。

現在でもこの伝統的なコーヒーの飲用法は、中東・北アフリカ・東南アジア、バルカン諸国など多くの国で飲まれています。珈琲は濾して飲む飲み物とは限らないのです。

「トルココーヒーの歴史」
1554年、ダマスカス(現シリア・アラブ共和国)出身のシェムジと、アレッポ(現シリア・アラブ共和国)出身のヘケムが、トルコのコンスタンティノープル(現イスタンブール)のタクタカラと呼ばれる界隈に、それぞれ「カフェ・カーネス(コーヒーの家)」」を開業しました。コーヒーの家とは、イギリスで一世を風靡した呼び名、「コーヒー・ハウス」と同じです。

カフェ・カーネスには商人、役人、教授、文人、芸術家などにとってまたのない社交場であり、かつ文化的サロンでありました。調度品と装飾を凝り、社会的機能・社交・文化・情報の場としてトルコ人の熱狂的な支持を集めました。

また、様々な国の商人や旅人や官職を求めて地方からやってきた法官、裁判官を目指す若者、官廷の役人などが多く訪れ、コーヒー・ハウスは「賢者の学校」とも呼ばれていました。16世紀後半になると、トルコ全土に豪華なコーヒー店が次々と誕生し、コーヒー器具やコーヒー・セレモニーなどのコーヒー文化が栄え、上流階級のみならず庶民の間でもコーヒーが盛んに飲まれるようになりました。 

人が集まると、政治の批判などの話になるのはいつの時代も同じです。メッカの代官カイル・ベイは、こういう風潮は風紀や規律を乱し、コーランの教えに背くと考え、宗教学者・法律家・医者などを集め、延々数日にも及ぶ議論をさせた末に、「コーヒー禁止令」を発布し、コーヒー店の閉鎖、店主の拘束などを断行しました。ところがサルタン国王は大のコーヒー好きで、これを知るや直ちに法令を撤回させ、カイル・ベイや支持者を処罰したそうです。

このようにコーヒーが広まるにつれ、コーヒーに対する弾圧も少なからずありました。このような迫害に対してアブダル・カディは1587年に 『コーヒー由来書』(『コーヒー伝承手記』)を著し、コーヒーの正しい由来を説き、それが健全な飲み物であることを訴え、反対者の説得に努力しました。この『コーヒー由来書』は現存する最古のコーヒー専門書です。煎ったコーヒー豆を鉢で細かくすりつぶしてから煮出すという方法が考え出され、トルコ・コーヒーの入れ方として定着していきました。

そんなコーヒー先進国であるトルコから17世紀後半、フランスのルイ14世にコーヒーが贈られました。コーヒーそのものはもちろん、異国情緒あふれるコーヒー・セレモニーの雰囲気や美しい道具類は、フランスの貴族たちにとって魅力あふれるものだったようです。

「現在のトルコのコーヒー事情」
チャイハネと呼ばれている喫茶店には「ネスカフェ」の文字があり、現在のトルコの人達はあまりコーヒーを飲んでいないそうです。生活に密着している飲み物はもっぱら「チャイ」とよばれるお茶だそうです。ではなぜコーヒーを飲まないのか?単純に高価だからなのです。

実は、トルコのコーヒーは、大切なお客様をもてなすための貴重な飲み物として代々伝わってきたもので、つい最近まで村落ではコーヒーを飲むための茶道具セットは一部の裕福な家の客室ぐらいにしか置いてなかったそうです。30〜40年ぐらい前まで、女性の大部分はコーヒーを口にする機会はほとんど無かったそうです。このように、トルコでのコーヒーは大切な客人を迎えるための貴重な飲み物であり、重要な意味のある特別な飲み物として今日まで伝わってきたのです。

トルココーヒーは砂糖が苦手な人にとっては、甘くてとても飲めないと思っている人が多いでしょうが、砂糖の分量を4段階に区別してもてなすことが作法とされています。
たくさん「チョク」、中ぐらい「オルタ」、少量「アズ」、砂糖なし「シェケルスズ」の4段階です。主人は客人の砂糖の要望を聞くことを省くことはできません。

トルココーヒー

「トルコ式コーヒーの作り方」
@コーヒー豆を深入りの豆を極細引きにする。
Aイブリック(銅または真鍮製の長い柄のついた鍋)にコーヒーの粉・水・砂糖を入れる
B極弱火にかけて、スプーンで混ぜながら暖める
C泡が吹きたってきたら、火から下ろす。スプーンで軽く混ぜてから、再び火にかける。
これを3回ほど繰り返し、コーヒーを煮出す。
D煮出したコーヒーを小ぶりのカップに注ぎ、少しそのままにして、コーヒーの粉がすんでから上澄みを飲む。
と言った具合で作ります。日本で良く使われるドリップ抽出方法と違ってコーヒー粉は濾しません。

相馬絵美さんのインスタより抜粋

「コーヒー占いとは」
コーヒーを飲み終わった後のカップの底に残った粉の模様で占います。
トルコで昔からコーヒーの習慣、文化で、今でもイスタンブールのベイオール地区にはコーヒー占いが有名です。

やり方は簡単です。コーヒーを粉の残る抽出方法で入れ、粉が残るギリギリまでコーヒーを飲み、コーヒーカップをソーサーをかぶせ、自分の願いを一つ心の中で強く願い、3回時計方向にカップを回します。その後、ひっくり返し、カップが完全に冷えるのを待ちます。カップが冷えたら、カップを開け、底に残ったコーヒーの粉の形で運勢を占います。

【コーヒー占い】
(1) まずソーサー付きのコーヒーカップにコーヒーを注ぎ、飲み干します。
(2) 次にソーサーをコーヒーカップの上にかぶせ逆さにする。
(3) すると残ったコーヒーが垂れて、コーヒーカップを持ち上げると、そのコーヒーによって模様ができます。この模様がどのように見えるかによってあなたの心理を占います。

「模様例 」
◎ カップの底の模様が、満月タイプならば。
今日は、物事がスムーズに進み、何をやっても上手く行くラッキーな日です。
恋人募集中の人は、素敵な恋の予感が・・・また交渉ごとも強気で行ってOKな日。

◎ カップの底の模様が、半月タイプならば。
今日は、何事もなく無事に過ごせそうです。こんな日は、協調性をもって、人間関係に気をつければ、平穏無事に過ごせます。周りの人に合わせて、デシャバラナイ事。

◎ カップの底の模様が、三日月タイプならば。
今日の一日は、物事が後手にまわり、悔しい思いをするでしょう。まず、物事に対して気配りを持って行動しましょう。それでも上手くいかない時は、帰宅を早めて、のんびり過ごしましょう。

◎カップの底の模様が、新月タイプならば。(シミがかすかにある時。)
今日は、最悪の一日になりそうな予感。
腹が立つことがあっても、何事も朗らかさを忘れずに気持ちを大きく、優しさを持って、一歩退く態度が大切です。イライラしたらコーヒーを一杯飲みましょう。

◎ カップの底の模様が、どれにも当てはまらない時
吉となるか凶となるか、うれしい事、楽しい事の後に落ち込む事そんなジェットコースターみたいな一日になりそうです。心してください。何が起こるか判らないからスリリング。そんなドキドキの一日です。

他にも・・
小鳥・・・朗報が入ってくる
亀・・・金運がある
など、粉の流れる方向や粉の流れの感じなどを総合的に考慮し占います。


「諺」
トルコには他人に親切にせよという意味で、「1杯のコーヒーにも40年の思い出」という諺がある。トルコ語で「40」には「かなり大きな数」という意味があり、「40年の思い出」とは「長年の思い出」ということになる。つまり、他人に1杯のコーヒーをご馳走するだけで、その親切をなにかにつけて思い出してもらえるものだ、という教えになる。

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プロフィール

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日本コーヒー文化学会 理事、日本スペシャルティーコーヒー協会会員(SCAJ)、SCAJ公認 コーヒーマイスター(NO.169)、前・金沢大学講師 (文部科学省公認)

1977年岐阜県瑞浪市に「待夢珈琲店」開店、コーヒーの歴史書や専門書を読みあさり、独学で焙煎を覚え、自家焙煎の珈琲専門店をスタートさせる。

その後、世界のコーヒー産地を自らの足で回り、納得のいく優良な豆を買い付け、良質で新鮮な体に良いコーヒーを提供しています。

また、現在、中日文化センターの珈琲教室をはじめ、基礎クラスから専門クラスまで12講座をこなしています。

産地歴訪はエチオピア3回、イエメン4回、ブラジル、インドネシア、ケニア、タンザニア、ペルーなど。

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