日本は50年後に消滅する!?もはや先進国ではない・・中国で見た現実 2019/7/12

中国深セン 蓮花山公園と高層ビル群

■日本は先進国ではない
いきなりショッキングなタイトルだが、世界的投資家ジム・ロジャーズ氏の発言である。日本の借金が増え続け、少子化が止まらないのが理由だ。

また彼はこうも発言している

「もし私が今10歳の日本人ならば、自分自身にAK・47(自動小銃)を購入するか、もしくは、この国を去ることを選ぶだろう。なぜなら、今10歳の日本人である彼、彼女たちは、これからの人生で大惨事に見舞われるだろうからだ』

■予想されていた中国の台頭
日本の衰退に代わり中国の台頭を予言していたジム・ロジャーズは、2007年にアメリカからシンガポールに移住した。その理由は、「最愛の娘たちに中国語を学ばせるため」だ。アメリカが世界の覇権を握っていた時代が終わり、世界の中心は中国に移る。将来のある若者は中国語を学ぶことが大きなアドバンテージになる。これがジムの考えだ。

今回中国の授業をするにあたり、私もいろいろ調べてみた。わかったのが中国の大躍進と目を覆いたくなる日本の衰退。かつては自動車だけでなく、鉄鋼・造船・家電・漁獲量など多くの分野で、日本が世界を席巻していたというのに。

■かつて栄華を誇った日本の大企業

「世界の大企業ランキング上位50位(週刊ダイヤモンド2019.5.18)」を見ると、世界の大企業最上位は、マイクロソフト・アップル・アマゾン・アルファベット(グーグルの持株会社)・フェースブックの“ITビッグ5”、米国で起業し世界に展開しているITの5社で占められている。

日本企業としては唯一、トヨタ自動車が42位に位置している。バブルの1989年には、銀行を中心とする日本企業が50位までに32社が登場しており、米国の2倍の数だった。当時の日本企業の多くが合併などで、今はもう存在していない。この間に日本企業の地位低下・ITネット企業の台頭・中国企業の躍進が明らかな変化だ。

■深センで進む未来
『日本はもはや先進国ではない深センで見た現実』鈴木崇弘(城西国際大学大学院)の中で以下のように記している。

深センは、街全体がキャッシュレス(電子マネー・顔認証決済・自動車や住宅等を個人や会社で共有するシェアエコノミーなど)。新しい社会インフラ(無人バス・ドローン宅急便・EVタクシー・無人コンビニ等)が現実化された街であり、中国や世界の今後の進むべき未来だ。新しい企業が次々に生まれては消えていく。金融の他に、ファーウェイやテンセントなどのIT関連ビジネス(非上場企業ファーウェイ)やDJI(ドローン)の中心地で、国際都市香港を飲み込もうとしている。

また、古市憲寿さんは著書『誰の味方でもありません』の中で以下のように記している。

【中国はキャッシュレス社会である。「私は現金を使うなんて、20世紀の映画かドラマの世界のことと思っていました」。“未来人”である中国の人たちは言う。キャッシュレス社会の立場からすると、東京(日本)は完全に時代遅れの「20世紀の世界」に見えるらしい。上海もレストランやコンビニ、屋台でも人々はスマホ決算をしている。偽札やお金を持ち逃げされる心配がない。お年玉や割り勘も、電子マネーでのやり取りが珍しくない。LINEメッセージを送る感覚で送金可能だ。スマホ1台だけで街に出かける若者も多い。ノルウェーでも現金の廃止が検討されている。政府にとってもお金の流れを監視でき、脱税も難しくなる。】

■新紙幣は本当に必要?
一方で日本を考えてみよう。新紙幣発表で日本のマスコミは大騒ぎしたが、これからの社会に、紙幣(現金)は本当に必要なのか?根本的な疑問を投げかけた報道を、残念ながら私は記憶していない。現在61歳の私も、スマホ決算こそしていないが、普段から定期券「トイカ」や「ビザカード」を利用している。やがてスマホ決算するようになるだろう。その流れはもはや止められない。顔認証だけで買い物ができる未来もすぐそこに来ている。中国企業アリババは、顔認証で支払いができるレジを開発している。

■日本は本当にスゴイ?

東京 渋谷スクランブル交差点

今回紹介した中国の進んだ社会は、日本の教科書には全く反映されていない。衰退する日本の現状を書いて憂鬱な気分になった。近隣諸国の欠点ばかりを報道しあう姿勢からは、何も改善されないだろう。

最近のTV番組で気になるのが、『実(本当)はスゴい日本の〜』というものだ。そういう番組こそが、日本の衰退を端的に表していると思う。本当にスゴいもの(人)は、あえて自分から言ったりしない。うちの生徒にも「オレはスゴい!」と豪語する生徒に、大した生徒はいない。あえて自ら言わなければならないところに哀れみを感じる。

中国や朝鮮半島の国々を否定的に扱うものが多い。何か意図的なものが働いているのだろうか?実はものすごい勢いで平家物語的に衰退しているのが我が日本国なのだ!という現実を知っておくべきだ。古市氏も著書で述べている。「このところ韓国が日本に対して強気なのは、日本がそれほど重要な国ではなくなったから。1960年代後半には韓国の貿易シェアのうち、実に日本が4割を占めていたが、今は1割を切っている」。

世界をリードする技術力はなく、政府債務がGDPの2倍以上。急激に進行する少子高齢化により、潜在成長力が低下する状況下で、日本はアジアの隣国から謙虚に学ぶ姿勢が必要かもしれない。

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東海中学地理教諭

ボーとした小学生で地図を見るのが好きだった。地図は長年の相棒。中学時代はテニス部キャプテン。みかん畑の中の蒲郡東高校。昼食後の授業は「海を見ていた午後」おだやかな三河湾を眺めていた。

FM愛知の深夜放送『コンタクトクラブ』チコさんに「大地主のお坊ちゃん」のペンネームでせっせと投稿。学生時代は“じゃん・だら・りん”の三河郷友会学生寮。最近女子寮が同じ敷地にできてビックリした。

東海生の手荒な洗礼を受け続け早や30年。仕事は好きなので感謝している。勤務校の東海とは不思議な縁を感じています。

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