10月末は夕方の西空が賑やか 2019/10/29

10月末の夕方の南西の空には、木星と土星、地平線近くには、宵の明星金星と水星が光って

 初夏からから初秋にかけて、夜空をにぎわしていた木星と土星が西に傾き、いよいよシーズンオフが近づいてきた。とはいっても-2等の木星、0.5等の土星はまだ目立っている。そして、日没30分後の西南西の低空には、金星が姿を見せるようになった。さらに金星の傍らには、10月20日に東方最大離角になり高度を下げつつある水星も光っている。そんな4惑星のそばを、新月を過ぎて夕方の西空にかかる細い月が、10月29日から11月2日にかけて通り過ぎる。

10月29日夕方の西南西の低空で月齢1.2の細い月と-3.9等の金星が、5.4°の間隔で並ぶ。

●10月29日 月と金星と水星が並ぶ
 宵の明星金星の高度は、日没30分後でやっと5°程度とまだ低いが、-3.9等の輝きは、低空の透明度の悪さにもびくともしない。そんな金星と月齢1.2の限りなく細い月が5.4度角の間隔で並ぶ。そして、金星の左3.2°角には、0.3等の水星が光っている。高度は4度ほどしかないので、西の空が地平線まで開けた場所で双眼鏡を使って探してみよう。月はよほど透明度が良くないと見えないかもしれない。それだけに見えたときの感動は大きい。

10月31日は月齢3.2の月と木星が並ぶ。月と木星の間隔は4°

●10月31日 月と木星が寄り添う
 月は高度を上げながら満ちて行き、10月31日に月齢3.2になった月と木星が並ぶ。間隔は4度角なので、ニアミスとは言えないが、7倍双眼鏡の視野の中にすっぽり収まってくれる。地球照を伴った優しげな三日月と王者の風格を醸し出す木星の輝きは、対照的でどれだけ見ていても飽きない。

11月2日には、0.5等で輝く土星に月齢5.2の月が接近する。その間隔は1.4°。

●11月2日 月と土星が接近
 11月2日には、月齢5.2の明るくしっかりとした月と0.5等の土星が1.4度角の間隔で並ぶ。7倍双眼鏡の視野に余裕で収まることはもちろん、20倍以下の望遠鏡の視野にも入ってしまう。この接近、オーストラリアの南海上から南極大陸にかけて、土星が月に隠される土星食になる。

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天文研究家

1953年三重県四日市市に生まれる。学生時代は名古屋市科学館山田卓先生の下で天文普及活動に参加。天体望遠鏡メーカーに勤務の後、1992年にフリーとなり星を見上げる楽しさを広めるべく、あさだ考房を設立。

天文・科学雑誌に記事を連載、単行本・プラネタリウム番組シナリオ執筆のかたわら、天文宇宙関連の講演・講座、プラネタリウム解説を行っている。

最近は、生涯教育を意識した、プラネタリウム運営支援、プラネタリウム解説指導にもかかわっている。日本天文学会会員、NPO法人アイ・プラネッツ理事長。

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